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48話 時空の賢者

もう4月の半ばだと言うのに寒いぜ…。なんなん?これ

誤字・脱字があったら教えてください!

秋休み。それは短いながらも1週間程度は休みになる素晴らしい期間。

宿題はそれなりに出るものの、それでも1週間休みはいい。

俺の通ってるファイズ魔法学園も本日から秋休みだ。これを利用し、俺はラバスニに訪れていた。

いや、俺たち。か。

「うう…。死ぬかと思ったぁ…。」

ファイズから馬車で3日かかる距離をりんを背負ったままで、6時間かけて来れた。

いや、確かに前は2時間で着いたよ?でも本気出したらりんが冗談抜きで死んじゃうよ?

まぁ速度を抑えたからと言ってもできるだけ速度を出したからこの時間で着いた訳であって、俺は大丈夫だがりんはもう瀕死のようだ。

荷物検査を済ませ、りんと一緒にラバスニに入国する。

そして、俺はその時思い出した。前に来た時に酷い目にあったことを。


「「「エキューラ様〜!サインをお願いします!!」」」

よし。前回は急なことで戸惑ったが、今回はこうなるって分かっていたから大丈夫だ。

地上はもう無理なので目的地までエアロウィングで飛んでいこう。この国の人たちも流石にそこには来れないだろうし。

そう考え、走ってくる人達が辿り着く前にエアロウィングを使い空へ逃げる。


少し飛んだところで目的地に到着し、門の前で降りる。

「っ!!何者だ!ここは王城だぞ…!」

門番さんの言う通り、ここは王城。俺はライド王に会いに来た。

「ライド王様に『エキューラが会いに来た』って伝えてくれませんか?」

「エ、エキューラ様でしたか!失礼しました!どうぞお入りください」

無事城の中に入り、謁見の間へ向かう。


「お久しぶりです。ライド王様」

「おぉ…!エキューラではないか!久しぶりじゃのう!」

うぇーい!とハイタッチをする。最後にライド王に会ったのはいつだったっけな

「して、何用でここに来たのじゃ?」

「実は―――」

俺は、りんやその他のクラスメイトが俺を覚えていないこと。鑑定したが状態異常は無かったことを話した。

ライド王は聡明な人だと知られているし、なにか分かるかと思いラバスニに来た。

「―――ふむ、なるほどの。それは恐らく記憶の改ざんじゃな」

「記憶の……改ざん…?」

「まぁ、分かりやすく言うならこの者は記憶をいじられている」

おほん。と咳払いをし、説明を続けてくれる。


「このようなことが出来る魔法は2種類だけじゃ。洗脳魔法と、記憶の改ざんじゃ。洗脳魔法は洗脳魔法の場合、状態異常に洗脳が出るはずじゃがそれがない。では、もう片方の記憶の改ざんしかあるまいて」

「じ、じゃあどうすれば治すことができるんですか…?それに、誰がそんなことを…」

「まぁ、誰がやったかはおおよそ分かるんじゃがな…」

「分かるんですか…!」

「うむ。こんなことが出来るのは魔王軍幹部であるルルクだけじゃろうな」

また魔王軍幹部か…。いったい幹部は何人いるんだ?

「あとは魔王本人も出来るじゃろうが、可能性は薄いじゃろうな」

「そうですか…。それじゃあ、解除の仕方とか分かりませんか?」

「もちろんあるぞ?方法は2つ。1つは魔法『ディスペル』を使う。この魔法は魔法の効果を消滅させるものじゃ。記憶の改ざんと言っても所詮は魔法じゃからな。じゃが、その効果ゆえに希少なものじゃ。習得するのは不可能に近いの」

ディスペル。一応その魔法もIf you're aliveにあった。一応習得していたが、効果がチート過ぎということで使用禁止になった魔法だ。もしかしたら、きっかけさえあれば再び習得出来るかもしれないが、使える人や魔導書は無いだろう。それは希少ゆえだ。

「じゃあ、もう1つは」


「術者本人を倒すことじゃ」


やっぱりか。そういう展開なんだろうとは思ってはいたが、魔王軍幹部なら可能性はある。でも、万が一魔王が術者だった場合は勝てる気がしない。

なんせ、魔王は人々が恐れる魔物の王だ。そんなやつを相手にするなんて無理があるだろう。

つまり、今できることは『ディスペル』を使える人。もしくはディスペルの載ってる魔導書を探すことか。

「ありがとうございました。ライド王様。おかげで今後の方針が定まりました」

「気にする事はない。恩人に少しだけ恩を返しただけじゃ」

もう一度礼を言い、王城を出る。


「あのさぁ誠…」

「ん?どうした?」

「私…。要らなかったんじゃない…?」

「あ〜、まぁ確かにそうだったな…」

「……帰りましょ」

「あ、待って。ちょっと寄りたいところがあるんだけど大丈夫?」

「うん。大丈夫よ」

りんを背負い、エアロウィングを使う。

思いっきり飛ばすとまた何か言われるだろうから安全運転で行こう。




飛び始めて10時間くらい経っただろうか。すでに外はオレンジ色に染まっている。

背中からは、すー…。すー…。と寝息が聞こえていた。

「おーい、りん〜?着いたよ〜」

「ん〜…。ん?着いたの?」

「うん。ほら、起きて」

目的地に着いたので、ゆっくり降下を始める。

「ここはどこ?」

「ここはフレカ村。俺が最初に転移された場所だよ」

すとん。と地面に着地する。

何故フレカ村に来たかというと、少し思い出したことがあったからだ。


If you're aliveでは、『ディスペル』の習得するにはとある人に教えてもらわねばいけない。

その教えてくれる人の情報は少なく、


1,時空魔法の賢者。後継者を探している

2,永遠の時を生きる老人で、歳で亡くなることは無い

3,魔導書を読むことが好きで、家には魔導書が沢山ある


この3つしかない。だが、一つだけ心当たりがある場所があるのだ。

それは―――

「ここだ〜〜!!」

「ぶぅぅ!!」

バンッ!と勢いよくドアを開けると、中にいた老人が口に含んだ紅茶を思い切り吹く。

「な、なんじゃ!?敵か!?」

慌てて近くにあった杖を手に取り、戦闘態勢に入る老人。恐らくこの人が時空魔法の元賢者だ。

「違います。敵じゃありませんよ、賢者さん」

「何故それを知っているのじゃ?!さてはリアンが約束を破ったのか?!」

「はいはい。そんなに怒ると寿命が早まりますよ」

その言葉に賢者さんはぴくっと反応した。


「……寿命なんてないわい」

「あぁ、そうでしたね」

「はぁ…。それでなんじゃ?なんの用で戻ってきたのじゃ?」

「実は、連れのりんに『ディスペル』をかけて欲しいんです」

「ふむ…。そうか…」

う〜ん…。と悩んでいた賢者さんがようやく口を開いた。

「よし!!大金貨20枚で『ディスペル』を使ってやろう!」

「あ、はい。分かりました。これ、大金貨20枚です」

「まぁ、無いと言うならわしが教えてやっても―――は?」

「早くお願いします!」

「……上手くいかないのぉ」

みでぐれでありがどうございばずぅ( ᵒ̴̶̷̥́ ^ ᵒ̴̶̷̣̥̀ )

空を飛びたいなって思ってた時期が僕にもありました

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