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43話 黒歴史

久々の投稿です!

見やすくしたつもりですけど、大丈夫でしょうか?

誤字・脱字があったら教えてください!

「ふぁぁ、よく寝たな〜。今何時だ?」


部屋の中に設置されている時計に目をやる。

現在時刻は正午を過ぎたあたりであった。うん、俺がいつも起きてる時間だな。男子高校生に早起きは天敵なんだぜ!

着替えをして、朝食(というか昼食)をとるために宿の1階にあるちょっとしたレストランに行く。


「あ、やっと来た!遅いよ!」

「全くだな。これだから男子高校生は…。」


レストランには、すでにりんと委員長がいた。

って言うか、委員長も男子高校生やろがい!

さて、俺はここまで言われて何もしない男ではない。たとえ10:0で俺が悪くたって何もしない男ではない!


「はぁ、全くだよ。委員長の言う通りだ。しかしまぁ、俺は嬉しいな。りんが寝坊癖を治してくれてな」

「へ?なんのこと?」

「俺は忘れもしないぞ。俺たちがまだ小学生だった頃の遠足で、それが楽しみで夜も眠れずにいたお前は、結局俺に起こして貰うまで起きずに―――」

「わぁぁ!!待って待って!その先は言わないで!」


りんが俺の話に待ったをかけるが、あいにく俺は優しさを持ち合わせていない。


「―――起こした俺に向かって『なんでもっと早く起こしてくれなかったの!』とか言ってビンタされたっけな〜。いやぁ懐かしい」

「りん…。お前、そんなことしてたのか?」

「そ、そんな事ないじゃない。確かに遠足の日に誰かに起こされてビンタした記憶はあるけど…。」

「その被害者が俺だな。うん」


あの後、結局2人とも遅刻して先生に車で遠足先まで連れていかれたっけな。


「まだまだあるぞ?あれは中学2年生の頃――」

「私が悪かったからもうやめて〜!」

「ふっ。お主はまだまだよのぉ?りんさんや」


にやにやしながらりんを見ると、キッと睨まれた。おぉ、怖ぇ。

その後は3人で仲良く昼食を食べた。昼食は経費として国が払ってくれるらしいので、せっかくだからと調子に乗ってたくさん頼んだら食べすぎで軽く死にかけたのはまた別の話。


それから1時間後、俺たちは帝国のお城に来ていた。さすが帝国と言ったところか、外装はとても綺麗で、とてもかっこよかった。

お城の中に入り、早速謁見の間へ向かう。

案内の騎士の方が扉を開けてくれたので、俺たちは中へ入る。

そこには、俺たちのクラスメイト31人が揃っていた。


「おぉ!久しぶりじゃねぇか委員長!」

「あ!りんちゃんおかえり!心配してたんだよ?」


帰りを待っていてくれたのか、全員がりんと委員長を囲んで歓迎をしてくれる。

そして、当然ながら俺は何も言われない。分かっていたことだが、少しだけこたえるな。


「えっと、そっちの方は?」


1人の女子が俺を見ながらりんに尋ねる。


「まさか…。委員長!お前この世界で彼女できたのか!?」

「えぇ嘘ぉ!やるじゃん委員長!」

「しかも超美人じゃん!髪もサラサラだ〜」


などと、他愛のない会話をしているとやがて王様らしき人が複数人の騎士の方々を連れて謁見の間に入ってきた。


「さて、よく集まってくれた。勇者諸君」

「それで、話ってなんなんだ?王様〜」


1人の男子が王様にそう質問する。

いやいや、相手は一国の王様だぞ?そんな舐めた態度とってもいいのか?


「今日集まってもらったのは他でもない。最近街で君たちは自分が勇者だと威張り、色んな店に迷惑をかけてるそうじゃないか」

「別にいいじゃないっすか。俺たちは世界を救う勇者ですよ?それくらい目を瞑ってくださいよ〜」

「もし君たちが真面目に訓練を受け、活躍をしてくれたら少しくらいは目を瞑ろう。だが、召喚された34人の中で真面目にやっているのはリン殿と、たつな殿だけではないか」

「これから一生懸命やるんで見逃してくださいって」

「いいや、流石にもう無理じゃ。このままでは勇者は不要の存在とされ、様々な民から見捨てられることになるぞ?それでもよいのか?」

「チッ。つまり何が言いたいんですか?王様〜」


さっきから王様と話してるあいつ。かなり苛立ってるようだな。まぁ、王様の言ってることは正論だから言い返せないから苛立ってるんだろうな。


「要するに、真面目に訓練を受けて、何か称賛されることをしなさいということだ」

「……あぁ、そうですか」


その瞬間、何か嫌な予感がした。

まさかあいつ、王様を攻撃するつもりか!?


「来い、オーガ」


そう呟いたかと思ったら、床に魔法陣が浮かび上がって、その魔法陣から鬼の姿をした巨人が現れた。

王様の護衛をしている騎士の人たちも流石に腰を抜かしていた。


「な、なんじゃ!なぜいきなりオーガを召喚する!」

「あはは!僕たちに命令をするからだよ!少しだけ痛い目にあってもらうね?行け、オーガ。あの老人を少しだけ痛い目にあわせてやれ」


はぁ…。流石にここまで馬鹿だとは思わなかったよ…。

まぁ、予想はしていたけどさ。

超加速を使い、一瞬で王様の前に出る。


「お、お主は誰じゃ?」

「まぁ、ただの護衛ですよ。それより少しだけ下がってください。危ないので」

「わ、分かった。危ないと思ったらすぐに逃げなさい」


結構優しい人なんだな。まぁ、話を聞く限りこいつらを今まで罰しないでいたんだ。そりゃ優しい人か。


「安心してください。こう見えても1回も負けたことないんですよ?」

「そ、そうか。だが、オーガの危険度はBランクじゃ。自信を持っているようじゃが、おそらく勝てな―――」


素早く魔法の鞄から紅蓮の剣を取り出し、オーガの首をスパッと切る。

オーガはやられたためか、消滅した。

そして、オーガが消滅したために奥にいた生徒たちの顔が見えるようになった。

面白いことに、2人を除いた生徒全員が口を開けて驚いていた。


「お、お主。す、すごいのぉ?」

「そうですか?ただ首を切っただけですけど?」

「それがすごいんだがのぉ…。」


俺はただ、キョトンとした顔をしながらみんなを眺めていた。




その後。オーガを召喚し、王様に危害を加えようとしたアイツはスキルと魔法が使えなくなる特殊な牢屋に入れられ、懲役は7年だそうだ。

むしろ懲役7年は短すぎるだろうと思うんだがな。

そして、みんなは王様の説得によって多少なりとも改心してくれたが、それだけでも上々な成果だろう。

目的は果たしたのだし、もう帰ろうかなと思っていたんだが、王様に城に来いと言われたので来てみたのだが…。


「お主。わしの妻にならんか?」

「…………」

「ま、待つんじゃ!冗談じゃ!冗談じゃからその手に持っている剣を下ろすんじゃ!」


仕方ないので紅蓮の剣を鞄の中に収納する。にしても、俺って剣持ってたんだな。反射的な行動だったから気付かなかった。


「さて。本題にはいるんじゃが、お主。もしやマコトという名か?」

「っ!?えっと…。まぁ、一応そういう名前ですけど、なんですか?」


警戒をしながら、そう聞く。


「勇者様たちは、この世界に召喚された時に誠という名の者を探していたんじゃ」


そうなのか…。心配してくれてたんだな。アイツら。


「それが、何故か2日ほどしたらその混乱もピタッとおさまったのだ」

「へぇ。そうなんですね」

「うむ、不思議なものよのぉ。話はそれだけじゃ。ここまで来てもらって申し訳ないの」

「いえいえ、大丈夫ですよ。それでは」


その後は何事もなく宿に着いた。

明日にはここを出てファイズに出るらしいので、今日は観光でもしてようかな。


(それにしてもあの王様、なんか変な感じがしたな。言葉にできないけれど)


そういえば、咲良さん曰く王様に追放を言い渡されたみたいだし、あの優しい王様がそんな事をするとも思えないし…。


「ま、いっか」


考えたって分からないから、考えたって無駄だろう。

さて、咲良さんへのお土産は何にしようかな〜?



〜〜王城:謁見の間〜〜


エキューラが王城を去って少しした後、わしはため息をついた。


「行ったか…。やはり、演技は疲れるな」


スキルを解き、本来の姿に戻す。

頭には2本の禍々しい短いツノが生えており、その身に邪悪な魔力を纏っていた。


「ま、ジジイはかなりの権力があるみたいだし、我慢をしていた方がメリットがあるな」


そう呟き、ふっ。と、にやける。


「マコト…か。アイツはかなりやるやつのようだ」


アイツは俺が王じゃないことに気付いてはいなかったが、本能的に察していたようだ。

きっと、アイツはいずれ俺の前に立ちはだかるだろう。


「その時は退屈をさせてくれるなよ?マコト」

みでぐれでありがどうございばずぅ( ᵒ̴̶̷̥́ ^ ᵒ̴̶̷̣̥̀ )

良かったら見やすくなったかを教えてください!

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