42話 打倒勇者!
これからしばらくの間投稿しないかもです。
m(。≧Д≦。)mスマーン!!
誤字・脱字があったら教えてください!
「お待たせ。この人たちがウチのパーティのメンバーよ」
しばらく待っていると、先程の人が女性2人を連れて戻ってきた。
その2人は杖を背中に背負っている魔法使いっぽい人だった。
「紹介するわ。こっちがリリーよ」
リリーと呼ばれた女性が前に出て挨拶をする。
「リリーよ。よろしくね」
「それで、こっちがライチね」
「ライチです。よろしくお願いします」
「そして、私がこのパーティのリーダーのエミルよ。よろしくね!」
手を差し出されたので、握手をする。
「リリーさんに、ライチさんに、エミルさんですね。私はキューラです。よろしくお願いします!」
ふと疑問に思ったことがあるので聞いてみることにした。
「そういえば、このパーティに入る条件ってなんなんですか?めんどくさいって言ってましたけど」
そう尋ねると、エミルさんが答えてくれた。
「あぁ、それはこのパーティ名に関連するところがあるんだけどね」
「そのパーティ名って?」
「『打倒勇者』よ」
「今日をもって私はこのパーティを辞めさせていただきます。誘ってくれてありがとうございました」
回れ右して宿に戻ろうとすると、後ろから方を掴まれた。
「いや、まあね?無理を言っているのはわかるの。勇者になんて勝てるわけないって思うのも仕方ないわ」
そのエミルさんの言葉にリリーさんが続ける。
「キューラだって勇者たちの事を分かるでしょ?アイツらは強くなるために修行なんてしないし、なんなら私利私欲のためにしか行動していない」
リリーさんの言葉にライチさんがさらに続ける。
「勇者様たちの悪口を警備の人に聞かれたら捕まってしまうのですし、こうやってコツコツ仲間を増やして行くしかないんです!」
「えっと。要するに皆さんは勇者さんたちに不満があるからデモを起こすってことですか?」
「まぁ、それに近い事をしようとは思ってるわね」
なるほど。それで仲間を1人でも増やそうとしてるってことか。
「それで、このパーティに入る条件というのは?」
「勇者たちに嫌がらせを何回も受ける事ね」
「あはは…。それはめんどくさいですね」
まぁ、加入条件は分かった。でも、一つだけこの人たちは誤解をしている。
(一応俺も勇者として召喚されたんだよなー!)
「え、え〜っと。勇者さん全員に対してのデモですか?」
「いや、そういう訳じゃないわ」
ホッと胸を撫で下ろす。どうやら勇者全員に対してではないらしい。
「私たちが怒っているのは人に迷惑をかけたり、勇者として魔王を倒そうとしていない人だけよ」
ライチさんがそう続ける。
そして、3人の視線が俺に集まる。どうしたんだろうと思っていると、リリーさんが口を開く。
「もちろん、キューラさんには怒っていませんよ?」
一瞬ドキッとした。
「えっと、分かってたんですか?」
「まぁ、そりゃあね〜」
「他の国ならまだしも、帝国で黒髪の人は勇者しかいないもの」
エミルさんとライチさんがそう言う。
「な、なんで私を怒ったりしないんですか?」
「キューラさんはギルドに入っているのでしょう?ギルドに入るということは、必然的に魔物と戦わなくてはいけません。それは強くなるためのことです」
つまり、俺はギルドに入っているから何も言わないってことか?
「あ、そうだ!ねぇキューラ。ステータス見せてくれない?」
「えぇ?恥ずかしいですよ」
こんなに豪華そうな装備をしているんだ。この人に比べたら俺のレベルなんてかなり低く見えるだろう。
「大丈夫よ。低くても私たちが鍛えてあげるから!」
「うぅ。分かりました。スキルは見せませんからね?ステータス・オープン」
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エキューラ
Lv46
HP255/255
MP321/321
スキル:***
ユニークスキル:***
パッシブスキル:***
称号:異世界を渡るもの,ドラゴンスレイヤー,風の賢者の弟子
***
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あ、結構レベル上がってるな。しばらく見てなかったからな〜。
ちなみに一番下の『*』は、Lvアップボーナスだ。
「へぇ。スキルの表示って消せるんだ。って、え?なにこれ?」
エミルさんが口を開けたまま固まってしまった。
「ん?どうしたんだエミル?……あぁ、なるほど」
ライチさんは苦笑いを浮かべ、俺のステータス画面から目を逸らした。
「えっと、これはなかなかですね…」
リリーさんは、あはは。と苦笑している。そんなに俺のステータスが変だったか?
「えっとね?キューラ。よく聞いて」
真剣な表情をしながらエミルさんは続ける。
「キューラ。あんたLv高すぎ」
「へ?」
思ってもなかった言葉を言われ、しばらく思考が停止する。高杉?いえいえ、俺は時任です。高杉くんはきっと幼なじみの細杉くんとauポイントを……。
そこで止まっていた思考再び動く。
「えっと、高すぎとは一体どういうことですか?」
「一応私たちはこのギルドのトップって言われてるんだけど、それでも私たちの平均Lvは26よ?」
「やはり勇者はしっかりしてるとここまで強くなるのか。称号にドラゴンスレイヤーがあるしな」
「キューラさんはどんな魔物を倒したことがあるんですか?」
リリーさんにそう聞かれる。どんな魔物か、か。
「一番最初に倒した魔物はゴブリンですね」
竜の息吹でオーバーキルしたやつだ。あれは忘れたくても忘れられないだろうな。
「まぁ、それは普通よね」
「その次に倒したのはデスベアーです」
「はいストップ」
エミルさんからストップをかけられた。
「え?2体目の討伐がデスベアー?なにかの聞き間違い?」
「いえ、デスベアーで合ってますけど。それがどうしたんですか?」
デスベアーって大きくて強めの毒を持つだけのやつでしょ?あと硬かったな。
「デスベアーは危険度ランクAなんだけどな…。」
ライチさんは何かを諦めたような顔をする。
「ちなみにどうやって倒したの?」
どうやって、か。
「確か、剣で首をスパンと」
黒炎刀のことは言わないでおく。一応俺の切り札の1つだし、ここで言ったらなんのためにスキルを隠したんだって話だ。
「もう嫌な予感しかしないけど、その次に倒した魔物は?」
その次は…。あぁそうだそうだ。
「ベルドってやつですね」
「べ、べべべベルド!?あの魔王軍幹部の!?」
「えっと、確かそんなことを言ってた気がします」
「そういえば前にベルドが討伐されたってラバスニから聞いた気がするわ…」
そして、しばらく黙っていたリリーさんが口を開く。
「もしかして、ディズっていう魔物も倒したことがありますか?」
ディズ?う〜ん……。あ!チュリ先輩と一緒に依頼を受けた時に倒した気がする!
「はい。ありますよ」
「はぁ、もういいわ。キューラはこの世界の英雄にでもなるつもりなの?」
「魔王を倒したら自称神に元の世界に戻してあげると言われたので」
というのは建前で、本音はなんかあっちから来るから仕方なく応戦しているだけ。である。
ベルドとレッドドラゴンはたまたまだったけど、ディズに関しては確信犯だしな。
「まぁいいわ。キューラが入ってくれるなら嬉しいしね」
「私は賛成だ」
「私もです」
エミルさん、ライチさん、リリーさんが俺の加入を認めてくれた。
加入条件を満たしていないのだけど、本人たちがいいって言うのであれば別にいいか。
その後も4人で雑談をしていた。ふと外を見ると薄暗かったので、3人に宿に戻ると伝えてから俺は委員長とりんが待つ宿へと向かった。
みでぐれでありがどうございばずぅ( ᵒ̴̶̷̥́ ^ ᵒ̴̶̷̣̥̀ )
次回は、だらけ勇者たちとの再会です!
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⚠︎注意⚠︎
当たらない場合もありますので、自己責任でお願いします。




