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41話 なぁに心配するな。夜には戻るさ

やっとやるべきことが終わって投稿だ〜。

誤字報告をしてくださりありがとうございます!めっちゃ多くてビックリしました!本当に助かりました!


フレカ村を離れてから2日がたった。

その間特に何も問題が起こることなく無事帝国に着いた俺たち。

着いた頃にはもう昼だったので、近くにあった宿に荷物を置いてこれからのことについて改めて確認を行う。

「今日ここに来たのはクラスの連中に説教をするためだよな?」

「あぁ。そうだな」

委員長が頷く。

「そして、昼は恐らくだがクラスの連中が威張り散らして帝国のどこかをふらついているだろう」

さらに俺がそう続け、1つの結論を出す。

「よし、俺は観光に行ってくる!なぁに心配するな。夜には戻るさ」

「あ、ちょっとまっ―――」

死亡フラグのような言葉を残して宿から走って出ていく。

「さて、どこから向かおうかな〜?」

ここ。ライチの宿は、国の門のすぐ目の前にある宿で、飯がうまい。値段が安い。店員が可愛い。の3つが揃っている評判の良い宿らしい。そしてその店員さんはなんと獣人で、狼のような耳をしている超美人さんなのだ!見た目だけならウチのりんに勝っていると言ってもいいだろう。

まぁそんなことはどうでもいい。時間は有限だ。さっさとどこ行くかを決めよう。

そこら辺にあった木の棒を人差し指で立てて、無心になり指を離す。

倒れた方角に向かおうと思ったからだ。

「さて、俺の向かう最初の場所は〜?」

そして、その木の棒が倒れた方向を向き、落胆する。

まさかの国の門だった。



結局適当にふらつく事にした。もうあんな方法で行くとこ決めねぇ。

とりあえず少しだけ気になる冒険者ギルドにでも行ってみるか。

ラバスニはめちゃくちゃ落ち着く感じの雰囲気で、ファイズはラバスニのほぼ真逆の雰囲気だった。さて、ルードの冒険者ギルドはどんな感じなんだろう?

道行く人に場所を聞き、少したってようやくたどり着く。

「へぇ。外装は結構好きだな」

白を基調とした壁の色で、その壁には汚れがない。

「さて、中はどんな感じかな〜?」

パッと見で抱いた感想は特になかった。強いて言うなら普通だな〜って感じだ。

ラバスニとファイズを足して2で割った感じだ。

真面目に依頼に取り組む人がいれば、昼間から酒を飲んだりする人もいる。受付の人はとても美人だけどな。

まぁそれでも新しいギルドっていうのは新鮮に感じるし、少しだけテンションが上がる。

そんな時、後ろから1人の男から声をかけられた。

「お嬢ちゃん1人かい?」

「え?あ、はい」

いきなりどうしたんだろう?俺何かやったっけ?

「俺はCランク冒険者のレイドだ。お嬢ちゃんはFランクか今から加入するところなんだろう?俺のパーティに入れてやってもいいぞ」

あ〜。そういえば俺色々やってるけど、こなした依頼ってゴブリンくらいなんだよな〜。ワイバーンの依頼は知らない間に先輩がやったらしいし。

そういえばワイバーンの依頼で思い出したが、あの魔物の大群が攻めてきて以来、討伐依頼がほとんど無くなったらしい。あの辺にいた魔物は全部ディズの配下だったのかもな。

「なんで私がFランクだって分かったんですか?」

「ギルドではしゃぐやつなんて大体冒険者になったばっかのやつか初めて来たやつだけだ。それでそうなんじゃねえのかって思っただけだ」

「そうなんですね。私はソロで頑張るので大丈夫ですよ。お気遣いなく」

そう言って立ち去ろうとするが、手を掴まれる。

「おいおいそんなこと言うなって。1人で依頼を受けるのは危険だぞ?」

俺の体をジロジロ見ながらそう続ける。うわ、気持ち悪いんだけど。

「しつこいです。やめてください」

突き放すようにそう告げ、掴まれてた手を払う。

「俺はお前のために言ってんだぞ!そんな言い方はねぇだろ!」

こっちが断ってるんだからもうほっといてくれよ…。

「そんなことを言って、本当は自分のためなんじゃないんですか?さっきから私の体をジロジロ見てて気持ち悪いんですけど」

「んなもんどうだっていい。早くパーティ申請しに行くぞ!」

そう言い、今度は腕を掴んでくる。どうやら帰らせてくれないようだ。

それならこっちだって考えがあるぞ。

レイドだったかがパーティ関連専用と書かれている受付に俺を引っ張って行こうとしているので、レイドの手を払って近くにいた強そうな人に助けを求める。

「助けてください!あの変な人に体目当てでパーティに入れさせられそうなんです!」

助けを求めた人は豪華そうな装備を着ていて、背中の剣がとてもかっこいい女の人だった。

「ん?あぁ、またやってるのか…。安心して。助けてあげる」

俺に優しい笑みを向けたと思ったら、キッとレイドを睨みつけた。

「レイド。まだこんなことをしてるの?」

「っ!いやいや、そんな訳ないじゃないですか!俺はただそこの嬢ちゃんをパーティに入れてあげようと…」

「嘘です!だって私の体をジロジロ舐めまわすように見てきたんです!」

「そ、そんな訳ないだろ!そいつの被害妄想が激しいだけだ!」

「はぁ。本当にこのバカがごめんね。こんなバカはコイツとあと何人かくらいだけど、他の人はいい人でいっぱいだからギルドは嫌いにならないでね?」

「はい。分かりました!」

「あ、そうだ。もしだったら私のパーティに入らない?ちょっと…。いや、すごくめんどくさい加入条件があるけど、私の権限で特別に少しの間だけ入れてあげる!」

「え、いいんですか!」

この人ならばきっと信用できるようなパーティに入っているだろう。これはラッキーだ!

「ちょっと待っててね。メンバーを呼んでくるから」

そうしてあの人はどこかへ行ってしまった。

ふと後ろから邪悪な気配を感じ、反射的に後ろを向きつつ俺のお尻に手を伸ばそうとしていたレイドの顔面を殴り飛ばす。

「やっぱりそういうことが目的だったんですね!変態!」

殴り飛ばされたレイドの事を周りが見ても、なんだ、いつもの事か。と言うような顔をして無視した。

心底どうでもいいことだが、レイドはしばらくの間目覚めることは無かった。

みでぐれでありがどうございばずぅ( ᵒ̴̶̷̥́ ^ ᵒ̴̶̷̣̥̀ )

女性のお尻をさわろうとしてはだめですよ。正拳突きが飛んできます!

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