29話 昨日の敵は今日の友!
日常回です。ほのぼのするんじゃね?
誤字・脱字があったら教えてください!
「それで、話って何?」
喫茶店の中に入り、そう尋ねた。
「べつに注文してからでもいいでしょ?あ!これも美味しそう!」
結局、私とりんはティラミスのようなものを頼み、(この世界ではテラミスというらしい)委員長は卵とサラダのサンドイッチを頼んでいた。
「さて、何の話か。だったか?」
私は静かに頷く。
「そうだな…まず、すまなかった」
そう言い、委員長は頭を下げた。
「えっと、何について私は謝られてるの?」
「前に、1人のうちの生徒と話したんだ。名前はエキューラさん」
りんがそう続ける。あいつ、私に黙ってそんなことを…いや、あいつの事だ。心配させたくなかったのかもしれない。
「あいつがどうかしたの?」
「・・・エキューラさんが言っていた。俺は時任誠だって」
「……それで?あんた達は忘れてるんでしょ?そんなことを言われたって何も心に響かないはず。なんでそんな話をしようと思ったの?」
語気を強めて、2人を睨みながらそう言った。
「そんなに怒らないで、咲良ちゃん」
「…ごめんなさい、少し取り乱しちゃった。続けて」
「分かった。そして、誠に言われたんだ。俺達が異世界から来たこと。そして、俺達の通っていた学校のこと」
「流石にあそこまで言い当てられたら、私達と同じくこの世界に来て、私達と同じ高校、もしくは同じクラスの人って思ったんだ」
「そして、誠って名前に聞き覚えがあった。前に、咲良が誠って名前を出していた事を思い出したんだ」
恐らく、私が帝国を出る直前のことを言っているんだろう。
「それで、りんと話し合って1つの答えが出た」
「それは、本当に時任誠って言う人が私達のクラスにいて、その事を私達が忘れているってこと」
委員長の言葉をりんが繋げる。
「・・・なんでそれを私に言うことにしたの?」
「咲良、最初に言っただろう。すまなかった、と」
「だから!なんで謝っているのかって聞いているの!」
思わず立ち上がりながら聞く。
「咲良ちゃんが出て行っちゃったのって、私達のせいだよね。だって、私達が忘れてなければきっと帝国で一緒にいれたからさ…」
「別に、怒ってはないわ。あなた達のおかげで誠に会えたんだから。それと、私はそっちに戻るつもりは無いから、それは覚えといて」
「そうか…分かった。帝国にはファイズにはいなかったと報告しておく」
「え…いいの?」
「うん。私達、咲良ちゃんに迷惑かけちゃったからね。せめてそれくらいはさせて」
「でも…バレちゃったら」
チラッと2人を見ながら言う。
「まぁその時はおそらく追い出されるから、咲良と誠と共に行動しよう」
その後、運ばれてきた料理を3人で食べながら雑談をした。あと、少し服を買いたいとりんが駄々をこねたため、仕方なく3人で服を買いに行くことにした
「ん?あれは…」
ギルドからの帰り、サラさんを見つけた。そして、サラさんの隣には委員長とりんがいる。
「まさか、連れ戻そうとしてるのか!?」
もしそうなったら、全力で止めるしかないか…
だが、今出たとしても遊んでいただけだと言われるかもしれない…
「しばらく様子を見るか…」
何かをした所を捕らえる事にしよう。
「それでね〜?金子君が俺は勇者だぞ〜とか言って、武器のお店で威張り散らしてたんだけど、委員長が一瞬で金子君をやっつけたんだ!」
「へぇ〜、あんた強いんだね」
「ふん、あいつがしっかり鍛錬しないからだ」
ふと気になったことが出来たので聞いてみる。
「そういえば、2人ともLvはいくつ?」
「私は12だよ」
「俺は21だ」
「そう言う咲良ちゃんのLvは?」
「私?しばらく見てないから分かんないな。ちょっと待ってて。ステータス・オープン」
まぁ、昨日までLv2だったんだし、Lv9くらいにはなってるんじゃないかな?
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サラ・マキノ 職業 大賢者
Lv27
HP152/152
MP269/269
スキル:初級土,水魔法,中級火,風魔法,上級風魔法
ユニークスキル:なし
パッシブスキル:なし
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・・・・・は?
なんで昨日の今日でLvが25も上がってるの?そんなにさくさく上がってもいいの?
いや、待てよ?もし、RPGみたいに自分の仲間にも経験値が与えられるのなら?
あいつ、なんか凄くでかいヘビを倒してたから、その可能性が高いか?
色々考えていた時、りんから声をかけられる。
「それで?Lvはいくつだった?」
「え?あ、27だったよ」
「えぇ!?27!?委員長より上なの!?」
「凄いな。どこでLvを上げたんだ?良かったら教えて欲しい」
「えっと…」
昨日の出来事を話す。
「へ〜。確かに、小さいのをちびちび倒しててもあまり経験値が貰えないからね〜。昨日の今日でそんなにLvが上がってるなら、経験値はみんなに与えられるってことで合ってると思うよ?」
「ふむ、なるほどな。ありがとう、参考になったよ」
「お礼を言われることは何もしてないんだけどね」
その後、服屋さんで色んな服を試着したり、別の服屋さんに行ったり、また別の服屋さんに行ったりと久しぶりに休日を満喫した。
またこんなことが出来たらな。と、そんなことを少しだけ思った。
「いやいや、歩きすぎだろ!どんだけ服屋さんに行くんだよ!」
尾行を開始してから3時間ほど。ようやく彼女たちは解散することになったのか、寮の方向へと戻っていく。
あ〜くそ、足がぱんぱんだ…
そういえば、委員長は大丈夫…じゃなさそうだな。あいつ涼しい顔してるくせに足がガクガクしてら。
って言うか、あいつら着てる服は変わってないし手に何も持ってないんだけど…
なんのためにあんなに服屋さんに行ったのか。その答えは、男の俺には出せないだろう。
みでぐれでありがどうございばずぅ( ᵒ̴̶̷̥́ ^ ᵒ̴̶̷̣̥̀ )
まぁ、僕自身女性の買い物に付き合わされたことは無いんですけどね〜。結構偏見で書いてます。
買い物でそんなことにはならんわ!って感じてしまわれたのならごめんなさい!m(_ _)m




