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2話 転移

周りが俺の容姿に戸惑っているが、1番驚いているのは俺だった。

そんな事は構わず、神様が話を進める。

「皆さん、スキルを授かりましたね。転移するにあたってまだ何か質問はありますか?」

俺は勢いよく手を上げる。

「な、なぁ神様。俺はなんでこんなことになっているんだ?」

「では、いい機会ですし皆さんのスキルを確認してみましょうか。こうやって手を前に出して、ステータスオープン!と言ってください。」

「「「「ステータスオープン!」」」」

「俺は剣王だって!かっこよくね!!」

「召喚術士・・・悪くないわね」

「わたし錬金術士だって!」

みんな自分のスキルに満足しているらしい。

さて、俺はどんなスキルかな?

「ステータスオープン!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

エキューラ(時任誠)

Lv1

HP 20/20

MP 6/6

スキル;なし

ユニークスキル;黒炎刀,探知,超加速,竜の息

パッシブスキル;スキル効果持続時間超増加,経験値量増加,筋力増強,アイテムドロップ率増加,エキューラ化

称号;世界を渡る者

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

なるほどなるほど。見覚えがないのがいくつかあるな。うん。

「エキューラ化ってなんだよ!」

エキューラ化の効果を確認する。


エキューラ化:時任誠のアバター、エキューラになり、様々なスキルを獲得できる。常時発動


ちょっとよく分からん・・・。この容姿も、このスキルの量もこれのせいって解釈でいいのか?

魔法が無くなっているのはなんでだ?異世界にあるから頑張って覚えろってことなのだろうか。

もういいや。次!


竜の息吹;広範囲を炎で攻撃できる。また、圧縮

して光線としても攻撃できる


これも見覚えがないな。いや、もしかしたらあのレジェンダリードラゴンを倒したからゲットしたという可能性が高いな。あの後すぐゲームやめたからスキルを確認してないんだよな〜。


称号;世界を渡る者


まぁ、これは異世界に行くから手に入れたんだろうな。恐らくみんな持っているだろう。

さて、見覚えないのはこれくらいか?

確認し終わったと同時に、神が口を開く。

「さて、他になにか質問はありますか?」

あぁ、そういえば聞きたいことがあったんだ。

「俺らの転移先はどういうとこなんだ?」

「そういえば言ってませんでしたね。貴方たちがこれから行くのはルード帝国のお城です。世界で一番大きい国と言われていて、悪い噂はないところですよ。」

「転移後の俺らの生活はどうなんだ?」

「それは分かりませんが、前に送った勇者は剣の扱い方、魔法の使い方などを教わり、半年程たったら実戦として迷宮というところに行きました。」

「そうか、ありがとう。おかげでよく分かったよ」

そう言いながら、俺は神のすぐ側まで歩き、耳打ちをする。

「・・・はい、可能です。なぜそう望むか分かりませんが、ちょうどありますよ。」

「なら頼む」

「分かりました」

みんなが不思議そうな顔をしているが、俺はかまわず元いた場所に戻る。

「他に質問はありますか?・・・ないようなので転移を始めます」

神様がそういった直後、みんなの体が光り始める。

「それでは皆さん。行ってらっしゃい」

そして、この白い部屋から姿を消した。


ルード帝国


光で眩しかった視界も元に戻り、私。滝宮りんは周りを見渡す。どうやらみんないるらしい。

「よくぞ我らの召喚に応えてくれた!ワタシはこのルード帝国の現国王の、ルード・ファル・ディアンだ!勇者様たちには、魔王の討伐をしてもらいたいためここに召喚をした!」

国王と名乗るその男が話を続ける。

「ふむ。・・・34人か!結構結構。」

(34人?うちのクラスは35人のはずなのだから、国王様の数え間違えかな?)

そう思ったりんは、その事を国王に伝えてみる

「あの、35人ではないのですか?」

「ふむ?ちょっとまっとれ。・・・・・何回数えても34人だが、本当に35人なのか?」

あれ?34人?おかしいな。

誠に確認してみようと彼、いや、彼女を探してみるが、見つからない。

あ、れ?

近くにいた友人の美香に聞いてみる。

「ねぇ、誠知らない?」

「あぁ、誠?そういえば見当たらないわね。ねぇたつなー。誠知らない?」

「誠・・・、確かに居ないな。誠ー!いないかー!」

大声を出しても反応がない。

「あいつどこ行った?」

「まさか神様がミスしたとか?」

「そういえば、あいつ転移前に神様に何か言ってたよな?」

「じゃあ、それが関係してるのかもね」

クラスの人達がざわついているが、りんはただ、

「・・・誠、どこ?」

不安を抱えたまま、そう呟いた・・・



転移時の光が収まったと思ったら、俺は誰かの家の中にいた。

「ようこそ勇者様。召喚に応じてくれてありがとうございます。私はこのフレカ村の長で、名前はトワイル・リアンです。失礼ですが、勇者様の名前を教えてくれませんか?」

「分かりました。私の名前はエキューラです。気軽にキューラと呼んでくださいね!」

さて、なんで俺がここにいるかと言うと、あの神様に頼んだからだ。


―――「そうか、ありがとう。おかげでよく分かったよ」

あの後、俺は神様にこんな事を頼んでいた。

「ちなみに、帝国以外で勇者を召喚しようとしているところはあるか?あるならそこに送って欲しいんだが」

「はい、可能です。なぜそう望むかは分かりませんが、ちょうどありますよ。」

「なら頼む」――――


そして今に至るって感じだな。

帝国を拒んだ理由は、すぐにその生活に飽きそう

だったからだ。剣の扱い方を学ぶ、魔法の使い方を覚える。こんな事は今更新鮮に感じないし、脱走だってできないだろう。

一番でかい国って言われてるほどなんだ。俺を連れ戻すことくらい簡単だろう。

なら、最初からいないことにした方がこっちとしては都合がいい。

転移先を聞いてなかったから不安だったんだが、大丈夫そうだな。

「それでリアンさん。なぜ私を呼んだのかと、どうやって呼んだのかを教えてくれませんか?」

そう。1人を呼び寄せるだけでも膨大な魔力が必要だろう。世界をまたいで人を連れてくるんだから当然だ。それなのに、普通の村で呼び寄せるなんて不可能だろう。

帝国ならば優秀な魔法使いを何人も集めて儀式をしているんだろうな。

そんな事を考えていると、リアンさんが話し始める。

「実は、この村には賢者と呼ばれる者が住んでいたのです。その方が最近亡くなってしまいまして……。かなりの高齢だったので、それは仕方のない事だったのですが…」

話を聞くに、この村には賢者と呼ばれる人がいたらしく、村を魔物から守っていたらしい。だが、最近賢者が高齢で動けなくなった時に、最後の力を振り絞って、この村を守ってくれる勇者を1人呼んだらしい。

そして、呼ばれたのが俺、というわけか。

ちなみにこの家はその賢者さんが使ってたらしい。そして、この家を自由に使ってもいいとのこと。

「つまり、私の仕事は賢者さんに代わってこの村を守る事ですか?」

「はい。ですが、危機が迫ってくる時以外は好きにしてくれて構いません。弱い魔物なら自警団で倒せますからね」

それはありがたいな。今の俺はLv1だ。いきなり魔物と戦えって言われても無理としか言いようがない。

「分かりました。それでは、この辺りを歩いていますね。私はこの辺りのことを全く知りませんから。」

「それならば、わたしの息子に案内をさせます。入っておいで!」

そうリアンさんが声を上げると、戸が開き、若い男が入ってきた。

「初めまして、僕の名前はリンダ・リアンです。」

「初めまして。私の名前はエキューラ。キューラと呼んでください。」

「それでは行きましょうか。こっちです!」

「キューラさんに失礼ないようにね!」

「わかっています、母さん!」

ひと足早く、リンダは先に家を出ていってしまった。

「リンダは馬鹿だからきっと迷惑をかけるだろうけど、よろしくお願いします。」

「いえいえ、それでは行ってきますね」

リンダの後を追いかけ、俺はこの家を出た。

みでぐれでありがどぅございばず〜( ᵒ̴̶̷̥́ ^ ᵒ̴̶̷̣̥̀ )


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