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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

『向こう側の小宇宙』より。

ウム

作者: 砥眞 芳矩


ネェ、キイテクダサイ。

 『どういうつもりだ』ですかぁ。

 それを訊いてどうなるというのかなぁ。

 訳も判らず連れて来られた相手に対してその様な質問をして、これに例え応えたとして、果たして理解出来ると思っているのですかぁ?

 あらまぁ、煩いですねぇ。先程から同じ文言をただただひたすらに無意味に喚き繰り返すだけではないですかぁ。

 ほら、聴いてご覧なさいよ。君の言葉は壁に当たって反響してるだけですよぉ。壁に話かけているというのならば、それこそ何の生産性も生み出しやしませんから今すぐにでも辞めた方が良いと思いますよぉ。

 世の中、今、現在進行形で君は新たなる憎悪を生み出しているわけですがぁ、これって相手があってこそ、なんですよねぇ。

 そう、相手が居てこそ。

 無から有が生まれないてのと同じ原理なんでしょうけど、でも、これって『おや?』て思いません?

 いやだなぁ、そんな恨めし気に睨まないでくださいよぅ。

 いえ、ね。無から有は生まれないと言うのならば、ならば、ですよ、なんで今君はここに存在しているのでしょう?

 おかしな事だと思いませんかぁ?

 だって、これは確定事項で『有』なんですよ?

 そう、君は勿論、森羅万象『有』なんです。

 おかしいですよね?変ですよね?

 『ならばこの現在進行形の有を産んだ原初は何』なのでしょう?『無から有』を生み出してる矛盾だと思いませんか?

 『必ず在る無』から『何故かしら生まれる有』

 果たして果たして、この思考も実は『無』なのかもしれませんねぇ。

 どうすれば良いのか。

 えぇえぇ、簡単な事なんですよ。これは。

 消して仕舞えば良いんです。

 消えて仕舞えば、ほら、もう懸念事項は綺麗サッパリ。

 そういう事なんです。

 腐す前に。

 流してしまいましょう。


 ただそれだの事ですよ?


 おわかりいただけなくてよいのです。

 だって君は……。



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