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作者: ヒロヒト.JJ

ずっと以前、チャットで遊ぶ声劇用に書いたものです。なのでセリフだけのコメディなお話です。

「ここは天国ですか?」

「ちゃう!にいちゃん、そない甘くはないで」

「まさか・・地獄じゃないですよね?」

「慌てんでもよろしいがな。それはこれから決めるちゅうに」

「そういうあなたは誰なんですか?神様なんですか?」

「それもちゃう!わしゃあ裁判官や」

「は?こんな世界にそんな役割もあるんですか?」

「当然やろ。どこの世界にも秩序ちゅうもんが必要なんじゃい」

「知らなかった。。」

「当たり前やろ!死んでここに来んとわかるかいな」

「僕は天国へ行けるんでしょうね?」

「なんでそない決め付けるんや?」

「だって僕は小さな子供を救った身代わりで死んでしまったんですよ」

「アホやな。」

「Σ|ll( ̄▽ ̄;)||lな、なんでですかぁ?」

「自分も助からな意味あらへん」

「そりゃそうですけど・・でも僕はヒーローじゃないですか」

「まぁ、偉いことはしたわな」

「でしょう?じゃ天国に行かせて下さいよ」

「それが甘いちゅうねん。お前はそんなちっぽけな善より罪の方が重いんや」

「Σ('◇'*エェッ!?僕に罪なんてありませんよ!」

「気づかんだけや」

「ところであなたは関西出身なんですか?」

「何ゆうとんねん。現世にいた人間がここで裁判官なはずないやろが!」

「そんなこと知りませんし・・( ̄ー ̄; ヒヤリ」

「単にこの方言が気にいっとるだけじゃ」

「(ノ _ _)ノコケッ!!」

「お前は自分の罪を全然わかってないようやな」

「なんかあるなら教えて下さいよ。証拠でもあるんですか?」

「お!言うたな。そんなに証拠を見たいんか?」

「天国に行きたいですから」

「うむ。だがそれだけではない。生まれ変わりの裁判も含まれてるんや」

「Σ('◇'*エェッ!?生まれ変われるんですか?」

「罪が重いと200年年後か1000年後やな」

「それってずいぶん差がありすぎません?( ̄Д ̄;;」

「罪を償うにはそれくらい我慢せんとな」

「でも僕はきっとそんなことはないと思うんですが・・」

「( ̄ー ̄ )フフ。。もう一度聞くで。証拠が見たいんか?」

「はい。見ます!その上でならどんな判決でも納得できますから」

「よっしゃわかった!」




「あれ?急に場面が変わりましたよね?ここは。。」

「お前んちやないか。どこに目ぇつけとんねん」

「あ・・そういえば僕がまだ幼稚園の頃に住んでた懐かしい家だ。。」

「食卓見てみぃ。ほら、お前や」

「あ!!ホントだ。向こうからは僕たちが見えないんですか?」

「見えたらお前は霊能者やないかい!お前はそない鋭い男やない。自惚れたらあかん」

「は、はい・・( ̄Д ̄;;」

「ほら見てみぃ。お前、人参食べ残しとるやろが」

「そ、それが罪なんですか?(^□^;A」

「このあとじゃ!よーく観察せぇ」

「あ!!僕が・・母親のいない間に残した人参をゴミ袋に入れてる・・」

「そうや。今母親はトイレに行っとる」

「そうだ。。思い出した」

「しかもこの生ごみを資源ごみの袋に入れとるやないかい!これは重罪や」

「そんなぁ・・」

「人が見ていないのを良いことに、悪行三昧やな」

「悪行三昧って・・これだけでそんな言われようはないじゃないですか!!」

「じゃ次」



「あれ?ここは・・僕の部屋だ。。高校の頃に引っ越して来たばかりの家だ。。」

「ほれ。またお前が何かやっとる」

「机に向かって勉強してるじゃないですか!真面目で優等生だったんです僕は」

「(@^▽^@)ノあはは。聞いてあきれるのぉ。もっと近づいてみぃや」

「うっ!!Σ(・"・;)こ、これは。。」

「エロ本見とるやないかい!」

「たしかに・・;^_^A アセアセ・・・」

「それになんや!椅子に座って前屈みで手が小刻みに動いとるやないか!何しとんねん!」

「Σ|ll( ̄▽ ̄;)||lこ、こんなとこ見せなくてもいいじゃないですか!プライバシーの侵害です!」

「ひとりエッチしてからに何ぬかしとんねん!!」

「思春期の高校生なんだからしょうがないじゃないですか!これも罪なんですか!?」

「当たり前やろ!お前のせいで子種が数百万個死んどるねんぞ。殺人罪やな!」

「工エエェェ(´д`)ェェエエ工。こんなこと誰でもしてますよぉ!人には言えないだけですよぉ!」

「他人が人に言えないことを何でお前が知っとんねや?おかしいやろが!」

「あー、もう!!」

「なんならまだ次行くか?もっと恥ずかしいことがあっても知らんで」

「Σ(ノ°▽°)ノハウッ!いえ、もういいです。。」

「うむ。最初からおとなしく罪を認めればえかったんや。アホやな全く」

「・・・それにしても・・この世界では僕の生まれたときからずっと観察してるんですか?」

「どアホ!そんな暇やないわ。お前の守護霊から定期申告があんのや」

「え?でも普通、守護霊って守ってくれるはずじゃないんですか?」

「そうや」

「でもこれじゃただのチクリ魔じゃないですか!」

「このたわけが!守護霊さんに向かってとんでもないことを言いよる」

「でも。。。」

「よし!判決は厳しいものになるから覚悟しとき!」

「い、いつ結果が出るんですか?」

「今や」

「はやっ!(゜〇゜;)」

「せやな。お前は食べ物を粗末にしたから、まずは地獄で人参を50年間食べ続けぇや!」

「え?そんなんでいいんですか?」

「どういう意味や?」

「いえ、地獄ってもっと怖い目に遭うものとばかり。。」

「一本でも残したら本当に針千本飲むことになるんやで。ええんか?」

「ひえー!(◎0◎)」

「それとお前はひとりエッチが多すぎる」

「そ、そりゃあずっと彼女いなかったから。。」

「そんなん理由にならんわ。お前は死ぬまでに5738回やっとる!」

「数えてたんですか!!?」

「わしやない。お前の守護霊や。」

「見えなくても見られてるもんなんですね。(⌒-⌒;」

「そのうち6回は親に見られとるようやな」

「Σ( ̄□ ̄;!!そんなの知らなかった。。」

「ほならお前への罰を言い渡すで」

「は、はぁ。。」

「体全身くすぐられながら人参を50年間食い続けてみ」

「吐き出しちゃうじゃないですか!」

「吐いたら針千本や」

「そんなのイジメだぁ!」

「地獄はイジメる所や。悪いか?」

「あぁ〜〜僕はとんでもないことをしてしまったのかぁ・・」

「お?反省したんか?」

「食わず嫌いなんてするんじゃなかった。。」

「やっと素直になったようやな」

「女の子にも積極的にアタックすれば良かった。。」

「その通りや」

「罰は受け入れます。申し訳ありませんでした」

「それを最初から聞きたかってん」



「(?_?)あれ?また場面が変わった。。」

「もうすぐお前の生まれ変わりや」

「え?僕は罪を償うのでは?」

「今までのはテストや。反省するまでの時間を計ってたんや」

「じゃ人参食べなくてもいいんですね?」

「当たり前や。お前はもう死んどるねんぞ。何も食わんでもこれ以上死なんわい」

「たしかにそうですね(^_^;)」

「お前の13回忌後にアメリカ人として生まれ変わることになったで」

「えっ?日本人じゃないんですか?」

「ええやないか!生まれたときから英語が身につくんやで」

「いやそうじゃなくて・・(^□^;A」

「字幕スーパー見んでもハリウッド映画が理解できるんやで」

「アメリカ人で生まれたら普通そうじゃないですか」

「まぁそうやけどな」

「((ノ_ω_)ノバタ」

「あと13年あるからのんびりしとき」

「それまで僕は何をしていればいいんですか?」

「人参食うとったら来世は好物になるはずや」

「へぇ、そうなんだ。。」



 13年後、ニューヨークで女性として産まれ変わったひとりの人間がいた。

 そして彼女は24歳のとき、ある回転寿司屋のニューヨーク支店に勤めている日本人男性と結婚した。

 どうやらこの男は関西出身らしい。

「ところでお前の作る料理はどれも人参がギョウサン入っとるねんな」

「うん。だってあたし、野菜の中でも人参が大好きなんだもん。おかしい?」

「おかしかないわ。特訓した甲斐があったっちゅうもんや」

「へ??何のこと?」

「いや、何でもあらへん^^;」

「あたしって、ロバか馬の生まれ変わりかしら?」

「そらちゃうわ。お前はたぶん、ジャパニーズ男の生まれ変わりや」

「意味分かんない。人参と結びつかないし」

「わからんかったらええねん」

「だいいち侮辱よ!あたしの前世って、出っ歯で黄色い顔したドチビの男だっていうの?」

「お前のイメージする日本人はブ男しかおらんのかい!」

「アジア人はみんな同じ顔に見えるもの」

「サルと同じ扱いやないかい」

「うん」

「(ノ__)ノコケッ!じゃなんでわしと結婚したんや?」

「あなたテクニシャンだったから」

「・・・お前はいつの時代もスケベやな」

「何よそれ?どういう意味?」

「だからわからんでええねん」

「教えてよー!」

「こいつはもう生まれ変わらんでええわ…」

「ちょっとボソボソ独り言わないでよー!」

「さ、寝るで」

「あん。すぐベッドに行きたがるんだから。もうエッチ!」

「どっちがじゃ!!ヽ(`⌒´)ノ」

               (おわり)

少しは笑ってくつろいでいただけたでしょうか?

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