桜の木
私達は森原君先導のもと家に上がらせていただき廊下を歩き始めました。
そして少し歩くと庭を一望できる縁側廊下に差し掛かります。そこで私が見たのはきれいに選定された松、太陽の光をキラキラと反射させている池、そして中央には立派な桜の木があるとても立派なお庭でした。
森原君が庭を見ながら止まったので私達も足を止めました。
「森原くん?どうしたの?」
真理ちゃんが森原くんに尋ねます。
「いや、さっきみずえさんが庭にいるって言ってたからいるはずなんだけど‥‥どこかな?」
森原君は誰かを探しているのか庭をキョロキョロと見回します。
すると森原君がいきなり「あっ、いた」というと私のほうを見てニヤリと笑います。
なんだろう?なんかこわい‥‥
森原君は私のほうに近づくと
「横田さん、悪いけどあそこにある桜の所に行ってもらえるかな?」
「え?なんで?」
なぜあそこに行かないといけないのだろう?
というか先ほどはから森原君が浮かべる笑顔がなんかいたずらを思い付いた子供のようで嫌な予感がするんだけど‥‥
なかなか動かない私を見て森原君は
「いいから、いいから、」
と私の背中を押します
「え、あっちょっと」
私は縁側のところにあったサンダルを履かされ庭におります。
それでもなかなか動こうとしない私に今度は真理ちゃんが
「なつ、いってきなよ」
「真理ちゃん、でも‥‥」
「大丈夫だよ、森原君はなつに意地悪をしようとしているわけではないんだから、ね?」
真理ちゃんが振り返り森原君に確認をとると森原君は笑顔で
「もちろん」
と自信満々に答えます。
私は観念し、中央にそびえ立つ桜の木に向かって歩き始めました。
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