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18.一つ大人になっちまったな

「じゃあ次は……ミラ」


 リィザが赤髪さんに声をかけた。


「ん? ああ」


 丸太を小さく切っていた大剣を鉄製の肩当てに置くようにして担ぎ、赤髪さんがこちらを向いた。


「えーと、アタシはミラってんだ」


 ぼさっとしたセミロングの髪をかき上げ、名前だけを簡潔に告げる赤髪赤ビキニのミラ。

 さっきまでは赤い龍が刺繍された黒いバンダナを頭に巻いていたが、今は二の腕にくくり付けられている。


「どうもです。本日召喚されましたバハムートです。至らぬ点もあるかとは思いますが、以後ご指導ご鞭撻のほどを」


「あー、はいはい。ま、がんばんな」


 今朝からずっとそうだったが、この人はあまり僕に興味がなさそう。

 ミラは、僕へプラプラと手を振ってから切りかけの丸太へ向き直り、両手で持った大剣を上段に構え、


「ふんっ」


 風を切り裂く音が聞こえるほど鋭く振り下ろし、薪割りならぬ薪切りを再開した。


「その剣って鉄製?」


「鋼鉄」


 シンプルに答えてくれた。


「ミラってビキニだね」


「ああ」


「街にもビキニの人っているの?」


「いるに決まってんだろ」


 よっしゃ。

 街に行く日が楽しみだ。


「ミラはウチで一番膂力があるんだぞ」


 ミラ情報を教えてくれるリィザ。


「へぇ~……りょりょくって何ス? 魅力的な体ってこと?」


「お前アホだな。力持ちってことだ」


「あぁ、そっちの」


「そっちとかないし」


 一番ってことは、リーダーであるクロアはミラほど力持ちではないんだな。


 ミラが扱う大剣の長さは柄も入れると、リィザの身長と同じくらい。

 幅はその太ももくらい。


 そんなもんを苦もなく持ち上げてたいしたもんだ。どこから力が湧いてくるのやら。


 ミラは僕より少し身長が高い。

 赤いビキニ姿の褐色の肌を持つ体は引き締まっていて筋肉質ではあるが、鋼鉄の大剣を振れるほどの筋肉量とは思えない。

 魔法でも使っているのだろうか?


 だが筋肉質とは言っても女性として出るとこは出ていて、とっても柔らかそう。


 胸が大きくきれいな形をしているのでついそちらに目を奪われてしまうが、じっとりと斜め後ろからミラの姿を見ていると、ビキニに包まれた素晴らしいお尻に気づかされる。


 肉付きが良く、張りがあり、お尻全体がグッと持ち上がっていてとても綺麗な形をしているパーフェクト美尻だ。ビキニが作り出す肉の段差と、日焼けしていない部分とのコントラストが良い味を添えている。


 見ているだけでもたまらんが、気の強そうなワイルド系美女のミラが、この豊かな胸とお尻をビキニに包んだだけの格好で街の中を歩いているのかと想像すると、もう、なんか……


「……ムフフフフ」


「……なんで笑ってるんだお前? 気持ち悪いな。……あれ? どうしたミラ?」


 さらにガーターベルトとストッキングを着けてくれたら、こんなに嬉しいことは


「おい」


「ムフフフフ……ムフ?」


「ふんっ」


 ギュウッ


「ひょーーーーーーーーーーーーーーっ!」


 ミラに股間を掴まれた。


 楽しい楽しい妄想の世界へトリップしていて、全然こっちへ来てることに気づかなかった。


「お前、アタシの尻見てたろ」


「み、みみ見へまひぇ」


 ギュウゥゥゥッ


「み、見へまひひゃあっ! 見へまひひゃあぁぁぁっ!」


「お前ら男どものアホな視線ってのは後ろからでもわかるんだよ。二度とサカった目であたしを見るな。わかったか?」


「ひ、ひゃい、ふ、ふぁはりふぁ」


「何言ってんのかわかんねぇよ!」


 ギュウゥゥゥゥゥッ


「わはりまひひゃ! ほめんなひゃい!」


「チッ」


 ミラが股間から手を放した。


「ンハァッ、ハァッ、ハァッ、ハァッ」


 股間を両手で押さえ、究極におしっこを我慢してる人のような格好で息を吐く。

 タマ◯ン潰れるかと思った。


 なんつー女だ。

 見ていた僕も悪いが、まさか股間を握ってくるなんて……股間を……握って……………………女の人にチン◯ン触られちゃった。こんな感覚なんだな……


「……ムフフ」


「……なんでこいつ笑ってんだ?」


「わからん。が、とても気持ちが悪い」


 僕を恐れるミラとリィザ。

 一つ大人になっちまったな。


「とにかく、もう変な目で見んなよ」


「うん……ムフフフフ」


「その笑い方やめろ」


 バシッ


「あたっ」


 僕の頭をはたいて、ミラは薪切りへ戻って行った。

 手の早い人だ。

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