最終話
最後です。
全然虐待してないなーと思います。
お許し下さい。
黒れいむがしたことは至ってシンプルだった。
群れの場所を把握し、その周辺から段々と攻めていく。
あえて無残に殺し、それを置いおくことで見つけたゆっくりに恐怖を覚えさせ、逃げられないようにした。
山をぐるっと1周、群れから外れた家族を殺して周り、群れにいた大勢のゆっくりはどこへ逃げることも叶わずその場で泣きわめいている惨状をものの数時間で作り上げた。
そして今に至る。
つまりこの群れのゆっくり達は、もう黒れいむからは逃げられないのである。
「ねぇ、ドス?」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!」
黒れいむは痛みから動けないドスまりさの周りをゆっくり歩き、拾い集めていた枝を段々と刺していった。
おもいっきり、ゆっくり、不意打ちで、見えるように。
その度にドスまりさは大きく反応し、しーしー溜りが出来ている。
既に二桁以上は刺さっている木の枝のせいか、ドスまりさの目は虚ろになっている。
その様子を黒れいむは心底楽しそうにする。
「ど、ドスをいじめるんじゃないのぜ~~~!!」
「うっさい」
「ぶべぇっ!?」
勇敢にも、いや無謀にも黒れいむに飛び込んだまりさは一瞥もされずに蹴り飛ばされる。
同じゆっくりとは言え、身体持ちと平和な群の中にいた者では、かなりの差が生まれる。
黒れいむはさながら人の様に、ドスまりさをいたぶっていた。
「よーし、そろそろね。」
1時間が過ぎた。
あの後も枝を刺され続けたドスまりさは、既に虫の息。
しかし、ことあるごとに黒れいむが何処からか手に入れたオレンジジュースをドスまりさにぶっかけていたため、死ぬに死ねない生き地獄の状況になっている。
周りにいたゆっくりもすっかり数を減らし、その少ないゆっくりもほぼ瀕死だった。
無謀に黒れいむに突っ込んでは返り討ちにされたものは既に黒ずんでいる。
その死臭から逃げるようにゆっくりは固まって同じ場所にいた。
あえて黒れいむが開けていた空間に。
そして黒れいむはドスまりさに笑顔で言う。
「ドス、いいものを見せてあげる。」
「…や……めて……く…れ…なの、ぜ」
「まぁまぁ、遠慮はいいから、さっ!」
ドスまりさに刺さっている枝をいじりながら黒れいむはボールのようなものを取り出す。
そのボールをゆっくりが集まっているところに投げつけ、ニヤニヤと笑う。
ゆっくりたちは訳も分からず右往左往。
そして、ボールが完全に止まった瞬間。
ぼしゅっと、ボールが爆ぜる。
そのボールの中から煙が出てくる。
煙は瞬く間にゆっくりを飲み込む。
刹那。
「っ、ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁああ!?」
「xyzgcsksc+3:39 zxhznsbzvzxjs xbzkm」
「ぐがぁぁぁぁぁぁぁぅぇぁぁぁたらたわた!」
「いだいぃ~~~~!!!!!」
次々とゆっくり達が悲鳴を上げ、その場をのたうちまわる。
その光景は、まさに阿鼻叫喚と言った様子だった。
その光景に満足した黒れいむは、ドスまりさの枝を一つづつ抜いて行く。
その間ドスまりさは唖然としていた。
目の前の光景が理解出来ず、半ば意識を放棄していた。
黒れいむは今度はオレンジジュースをかけることなく、ドスまりさの体から餡子が漏れていく。
黒れいむが投げたボールは唐辛子粉入りのカラーボールだった。
一度投げると爆発可能になり、完全に動きが停止するか、外から大きな衝撃を与えると爆発するようになっている。
そうして、群れにいたゆっくりは全滅した。
ドスまりさは最後まで目に光無く、死んでいるのか生きているのか分からないようでもあった。
しかし黒れいむはしっかりと中枢餡を貫き壊したので生きていることは無かった。
黒れいむは、ゆっくりの死体が転がる山の中、子供のような純粋無垢な笑顔で立っていた。
「…ゆっくりしていってね。」
☆☆☆
ある日、とある山で大量のゆっくりの死体が見つかった。
ただそれだけならいいのだが、人がはいった痕跡はなく、しかし人がやったような殺し方に、世間を騒がせた。
その日から、山などの人が立ち入らない場所で、群れ等のゆっくりが大量に死ぬ事件が多発した。
そしてこんな噂が流れ始めた。
『黒い格好をした胴付きのゆっくりれいむがいる』と。
そのゆっくりが犯人なのではと。
そのゆっくりは、人間に大きく感謝されることになったのだった。
❦ℯꫛᎴ❧
ありがとうございました。
誤字脱字、アドバイス等あれば
よろしくお願いします。
ではまた他の作品で。