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あの時の雪は

作者: 天野 進志

 あの時の雪は



 雪の降る季節になった。


 学生時代、仲の良い男女数人で食材を買って持ち寄り、夜、友人の部屋に集まって鍋を囲んだ。


 自分一人なら決して買わない食べ物もあって恐る恐る食べてみたが、その味は驚くほど美味しかった。


 あれやこれやのバカ話。思わず打ち明ける悩みの話。


 一つの鍋をつつきあっているせいか、その時はいつも以上にみんな楽しそうだった。


 狭い六畳の部屋に七・八人。


 よく入ったものだ。


 熱い鍋を食べ終えたこともあり、しばらくするとさすがに暑くなってきた私は、一人外に出た。


 雪が降っていた。


 風は冷たかったが、私はずっと温かかった。


 近くのコンビニでスポーツドリンクを買うと友人の部屋に戻り、再びゲームに話しにとみんなで騒いだ。



 楽しかった。



 時が経ち、私たちはそれぞれの道を歩いている。


 その中には音信が消えた者。その友人同士結婚した者。


 トラブルがあり、関係が悪くなった者もいる。



 思い出を生きる、と言うなら、戻れない時などないのかもしれない。


 しかし、その懐かしさは、「今」ではない。


 外は雪。


 あの時の雪は、もう降らない。

12月5日

 題を

「鍋の思い出」から「あの時の雪は」に変更しました。

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