【君がどうしても、好きだった。】
狂ってしまうほど、愛される__
如何です…?
何度も、なんども、。
”この”思いをなくそうとした。そして消した。君には邪魔にしかならない、迷惑にしかならない、この気持ちを、感情を、愛情を。……でもやっぱりダメだった。どうしても。【好き】というのが消えない。君が好きっていうのが。他のモノは捨てた筈なのに、全部。全て…__
なのに、なんで……??
________
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「…あの頃の僕はいつも、なんでだろうって思っていたよ。不思議だった、本当に」
真っ白なお部屋。窓や扉はあるけれど、開かない。((”開けられない”))
……彼が閉じてしまったから。私が外に繋がるモノを私から、全て奪ったこの世界は彼と二人きりのセカイ…。
「…お前に、付き合ってる奴がいるなんて聞いた時は、、びっくりしたな。はは、」
彼は笑ってるけど、目が笑っていない。ドロっとして、光を宿してない…そんな目。
「僕は、お前が慕ってくれていた、”幼馴染のお兄ちゃん”でいたかった。お前が、幸せなら。アイツにお前を任せてもいいかと思った。」
…__けど、駄目、だった。
「僕のお前が好きっていうのが、消えなかった、どうしても。諦めろって何度も何度も、自分に言い聞かせても。
この、気持ちを何回も、殺したよ。
お前のためにって。」
……__ギュ
(抱きしめられた…?)
「…え?」
「僕は我慢し過ぎたのかもね。そして壊れた。お前をこうして、部屋に閉じ込めてしまうくらいには。」
彼は笑ってる。あれ…?ちゃんと目も笑って、る。
「でも、壊れて良かったのかもしれない。普段の僕なら、こんな方法取らないから、ね。理性を失うってこんな素晴らしいものって今、気づいたよ。」
お前をこうして、僕だけのものにできているのだから。…_素晴らしいだろう?
「すば、らしい?」
「そうだよ。」
彼の言っていることがよく分からない。
「これでお前は僕のモノだ。ずっと、永遠に。死ぬまで。僕と二人きり。僕の隣にはお前しか要らない。お前だけが欲しい。」
ギュッと抱きしめる力が強くなる。
「う、ん」
「お前には僕しかいないよ?お前には僕がいればいい。」
え?い、ないって…?
「いない、?」
「そう。僕しかね。他の人間なんて要らないだろう?消したんだから。」
…_え?
「あぁ、なんでもないよ。お前が気にすることは無い。」
もう、なんだかよく分からない…。
私の耳元で囁かれる言葉……
「好きだよ。愛してる。一言じゃあとても足りないくらいに、ね。」
甘い言葉…な、はずなのに。この感じる狂気はなんだろう…
 ̄_ ̄ ̄ ̄_ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
「大好き」
彼と二人きりのセカイは狂った愛で今日もいっぱいになる。
(あの時、僕はなんで好きっていう、気持ちが消えないのを、ずっと不思議に思っていたけど、___なんだ簡単じゃないか。お前を、、”好きすぎ”てしまっていたからだ。)
今日も二人は二人きりの世界でアイシアウ。
happy end…?
お読み頂きありがとうございました。まさに、”狂愛”。壊れてしまう。のは…案外、良いことなのかもしれませんね。この小説を好きになってくださったら嬉しいです。
二人に幸せな物語を。
2015/06/02
ZEKI