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迷宮探索者の日常  作者: 飼育員B
第二章 秋季大規模討伐参加
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第23話 戦後処理

 ホブゴブリン2匹を斃した後、生き残っていたゴブリン共はすぐに撤退を始めた。


 稚拙ではあったが一応は近くに居た仲間と集団を作って撤退していったので深追いはせず、ホブゴブリンに対応していた隙に村の中に侵入していたゴブリンのみをきっちりと始末した。

 普通のゴブリンならともかく訓練を受けたゴブリンと村人が正面から相対するのは危険が大きく、まだ合計で20匹以上は残っていたからその半分に満たない戦士隊のみで追撃するのも難しい。それに加えて怪我人が多数出ていた上に全員が疲労していた。

 ここでゴブリンを数匹多く倒したところで将来の禍根が全て断てる訳でもなかったので、指揮官のフランクリンの選択は適切だっただろう。


 村とその周辺に生きているゴブリンの姿が見えなくなると、戦士隊の面々と村人たちは快哉を叫んで勝利を喜んだ。

 だがそれも束の間だけにして、すぐに戦いの後始末を始めなければならない。


 先ずは、戦いの最中に対処が間に合わず炎上してしまった家々の処理からだ。

 一部が燃えただけで済んだ家は村人総出で消火活動を行い、大部分が焼け落ちて住居として使いようがない家については延焼を避けるために一部を破壊しただけで、後は燃えるに任せる。

 大怪我を負ったり痛みが酷い人のみクレアが魔術で治療し、軽傷の場合は包帯と薬草を磨り潰して作った傷薬でなどで処置を施す。

 クレア本人はまだ十分に魔力の余裕があると主張していたが、戦闘中の治癒術の行使に加えてホブゴブリンとほとんど1人で戦った彼女の消耗は誰の目にも明らかだったので、それを決めたフランクリンに不満を抱く者は居ない。

 村を守る柵の補修についても必要最低限で済ませた。

 完全に壊れていたのは最も戦闘が激しかった北西側の出入口部分と、三日月斧持ちのホブゴブリンが壊したのに加えてケンが通行を妨害するために意図的に火を放った場所だけで、その他の部分については多少の損傷はあっても何とか侵入妨害の役目は果たせると思われたからだ。


 そこまで済ませてからやっと、死者を悼むだけの余裕が与えられた。

 今日の戦いによる死者は8名だった。村の男が5人死に、流れ矢と村の中に侵入したゴブリンによって女が2人殺されていた。両手剣持ちのホブゴブリンに肩から先を切り飛ばされた隊員は結局保たなかった。

 あれだけの戦力に攻められたにしてはかなり少ない被害で済んだのだが、実際に家族や知人を亡くした人にとってはそんな話は何の慰めにもならない。

 一時的に亡骸の安置場所となった村の広場から響くすすり泣きの声に胸を痛めつつ、戦士隊員は黙々と敵の死体の片付けを始める。それを見た村の男達もすぐに動き出し、協力して事に当たる。

 ホブゴブリンの死体を苦労して焼け跡の1つまで運んで転がしておき、ゴブリンの死体からは使えそうな物を剥ぎとった後に村から数十メートル離れた場所にとりあえずまとめて積んでおく。

 死体を漁りに来る獣や衛生を考えれば燃やすなり埋めるなりすべきだが、再度の襲撃が無いと保証されていない今はその余裕が無い。この地方はもう随分と涼しくなっているから1日や2日ぐらいではほとんど腐敗は進まないので余裕ができてから処理すればいい。



 昼前に始まった戦いも、ひと通り後始末を終える頃にはもう随分と陽が傾いていた。

 村の広場付近で煮炊きの煙が上がり始める。昼食には随分遅く、夕食にもまだ早い時間だが昼食を摂り損ねて居たからいい時間だろう。


 状況が一段落ついたところで、ホブゴブリン2匹の死体を前にして村の今後についての話し合いが持たれた。

「守りきれずに申し訳なかった」

「いいえとんでもない! 謝罪して頂く必要なんてありませんよ」

「そうですよ。貴方達がいらっしゃらなければ村はどうなっていたことか」

 開口一番謝罪するフランクリンに対し、村長と村の自警団長が否定の言葉を返す。

 この世界では、魔獣やゴブリンなど人間以外の動物による被害は洪水や竜巻などと同じように天災の一種だとする考え方が一般的だが、本物の天災と違って予防可能なだけに被害を受けた側の心情も違ってくる。

 王国が定期的に実施している害獣の駆除は正にそれを予防するための行為である訳で、大規模討伐の名目で派遣されてきたフランクリン達の責任を問う声が上がっても不思議ではなかった。理屈の上ではゴブリン達が齎した被害について戦士隊に責任が無いことは分かっていても、感情的に誰かを責めたくなってしまうものだからだ。

 実際、村人から死者が出たことについて不穏な空気になった場面もあったが、村長婦人が窘めたおかげで戦士隊の一行が村人から吊るしあげられるような事態はどうにか避けられた。


「しかし、ゴブリンがこれほどまで人間の軍隊のような事をとるとは……今までそんな噂すら聞いたことがありませんでした。村から碌に離れたことも無い田舎者ですので、私が知らないだけかも知れませんが」

「ええ、俺のそう短くない人生の中でも、ここまで大人数で組織的な行動をとるゴブリンなんぞ初めて見ましたよ」

「それに、まともな武装をしたゴブリンなんて物がこの世に存在するとは思ってもみませんでした」

 ゴブリンの死体から剥ぎ取った武器や鎧を眺めつつ、自警団長のジャクソンがそう言った。

 今は種類毎に分けて適当に積まれているゴブリンの武器を見てみると、良品とまでは言えなくてもそこそこの品質は確保されていて、どれを見ても同じような作りをしている。破損しているものもあるが、それは今回の戦闘中に付いた傷だろうとはっきり分かるくらいに新しいものだ。

 つまり、これらの装備はゴブリン共が襲った人間から奪ったものをそのまま利用したのではなく、規格が揃ったものを何処からか大量に調達して支給したものだという事になるのだろう。

 剣や槍に錆が浮いておらず、革鎧にも磨いたように光沢があることからしてきちんと装備の手入れもしていた事が窺える。ゴブリン自身がやったのかどうかまでは分からないが。


「それにこの……ホブ、ゴブリンとか言いましたか? これにも驚きましたよ。こんなに大きな武器を軽々と……それを斃してしまった皆様方にも驚きましたが」

 痩せっぽちな普通のゴブリンとは全く違う堂々とした体躯を誇るホブゴブリンを見て、それから常人ではまともに振ることも出来ないくらいに巨大で肉厚の刃を備えた三日月斧(クレセント・アックス)を見る。

 もう1匹の方が持っていた両手剣(グレート・ソード)の方もそうだが、ホブゴブリンが持っていた武器はかなり上等な造りをしている。

 下手な得物ではホブゴブリンの腕力に耐えられないのでこれは必然とも言えるが、王国第二の都市であり探索者が集まるおかげで武器の需要が多いマッケイブでも、ある程度探し回らなければ見つけられないほどの武器をゴブリンが当たり前のように持っているのが不思議である。

「この2匹が死んだらゴブリン共が逃げて行きましたが、これが族長みたいなものでしょうかねえ」

「……まあ、そうでしょうな」

 フランクリンがちらりとケンの方を見た後、村長たちに答えを返した。フランクリンの意図を汲み、ケンは沈黙を保つ。

 彼自身はケンが伝えた情報からホブゴブリンは単なる小部隊のリーダー格に過ぎないと理解しているはずなので、村側に不安を抱かせないための答えだろう。

 今回攻めてきた軍隊もどきのゴブリンの背後に大きな組織が有る、という話はまだ今のところ単なる推測に過ぎないし、村人達が知ったところで何もできることは無いのだから伝えないというのも一つの判断だ。



「また……すぐにでも奴らは来るでしょうか」

 どこかはしゃいだようだった先ほどまでとは一変して不安そうな声音で村長が問いかける。小声になったのは悪い答えが返って来た場合に村人達に聞かせたくないという内心の現れだろうか。

「確かな事は言えませんが……現れたボス格を2匹とも始末したので、立て直しには相応の時間がかかるでしょうな。こちらの援軍も早ければ明日の夕方、どんなに遅くとも明後日中には到着するはずですから、それより前にやってくる心配は無いと思いますが」

 楽観的なフランクリンの予測を聞いて村長と自警団長は安堵した様子を見せる。

「そうですか……」

「あと1日、2日なら何とかなるでしょう。皆には少々不便な思いをしてもらうことになりますが」

 最悪の最悪を考えれば、拠点に辿り着いた生き残りのゴブリンから報告を受けて再度の攻撃が即決されて今頃は準備に大忙しだという可能性もゼロではない。

 しかし、この村を攻めたのは戦略的な要衝地だからどうしても早急に確保しなくてはいけないというものではなく、洞窟に棲み着いたゴブリンを殲滅したことに対する報復か拠点の大まかな位置を知った人間の口封じが目的だろうから、村側に相当な戦力があるとわかった今はすぐに攻めてこない可能性の方がずっと高い。

「悪いが、小僧にはもう少し働いてもらわんといかん」

「了解しました」


 ゴブリン襲撃から身を守る事を最優先にするなら、一時的に村を捨ててこちらに向かっているであろう秩序神教会の援軍と合流するのが最善だとケンは思っているし、実際にフランクリンに進言したが却下されている。

 一時的とは言え村を捨てるというのには老人を中心に強い拒否反応があるだろうし、逃げるなら全員揃っていなければ意味が無いのだから、村を出るように全員を説得して準備を整えるよりも援軍が村まで到着する方が早いだろうという理屈だった。

 この世界の人間ではないからかそもそも前世の(日本に居た)頃から故郷という物にあまり思い入れがないケンには危険を承知で故郷に残りたいという考えがよく理解できない。

 だが、村には大人だけではなく年端も行かない幼児や足腰の弱った老人も居ることを考えれば思い立ってすぐ出発と行かないのは分かるし、健康で少なからず訓練を積んだ男ばかりの戦士隊が遠出するのとは勝手が違うのも理解できる。



 夕暮れ前には料理が出来上がり、村人全員が広場に揃っての夕食が始まる。

 景気付けに酒が振る舞われたおかげで自然と宴会が始まった。今まで酒を呑むことを許されていなかった村の若者たちも今日ばかりは止められない。むしろ、半ば無理矢理にでも飲まされていた。

 戦勝祝いであり、鎮魂のためであり、再襲撃に対する恐怖を誤魔化すためでもあるのだろう。

 共に戦った仲間である戦士隊の面々にも当然酒が勧められる。隊長であるフランクリンもほどほどにしろと言っただけで呑むなとは言わなかった。

 ホブゴブリンを1人で倒した英雄であるフランクリンの周りには人だかりができている。

 顔の厳つさのせいで昨日までは遠巻きにしていた子供たちも、今はキラキラとした瞳で隻眼の老爺に戦場の話をせがんでいた。何かを決意した表情をしている成人前後の若者は、もしかしたら近いうちに兵士に志願しようとでも考えているのかもしれない。

 クレアの周囲も人が絶えない。

 鼻の下を伸ばした酔漢がクレアに近付いて行っては村の女にからかわれて這々の体で逃げ出していく。

 かと思えば他から少し離れた場所で沈んだ表情をした村人と2人で話し込んでいたりもする。積極的に村人に混じって行動していた彼女は、神官という地位もあって強い信頼を勝ち得ているようだ。

 有難いことに、陰気を絵に描いたようなケンに対しても感謝と労いの言葉をかけてくれる人が居た。

 酒を断つと決めているので、注がれた酒は雰囲気を壊さないように呑むふりだけで中身は近くに居た戦士隊の隊員に押し付ける。


 宴もたけなわになった処でこっそりと村を抜け出し、村の周囲を見回りする。

 昼間に襲撃してきたゴブリンに対して全く効果が出なかった感知罠の状況を確認してみると、いくつかの罠は解除済みだった。

 訓練を受けていると言ってもたかがゴブリンと考えて仕掛けの隠蔽が不十分だったのは認めるが、それでも普通に歩いていただけで見つけられるような甘いものでも無かったのにこの有り様だ。

 解除されていた罠を設置しなおした上で他にも追加で仕掛けていく。今回は時間を書けてじっくりと隠蔽も施す。

 どれだけ有効かは分からないが気休めぐらいにはなるだろう。


 陽が落ちてからは村の外周を照らすように篝火を灯し、男達が交代で番をする。

 無事だった家は女、子供、老人に譲って男は交代で巡回をしつつ広場で飲み明かしていた。呑む量の割には誰もあまり酔っていない様子だったが。




 恐れていたゴブリンの再襲撃も無く、無事に夜が明けた。



 昼前に見張り台の上に立つ村人から何者かの集団の接近に対する警報が発せられた時はにわかに緊張が走ったが、その正体は結局秩序神教会戦士団という味方だった。

 予想されていたよりも早い到着だったが、これはフランクリンが事前に手紙で警告していたおかげで事前に万が一の場合の出撃許可と物資の集積が済ませてあり、<警笛>が使用されたのも元々次の日の朝には撤収が始まるというタイミングだったので、街道にフランクリン率いる第24分隊以外の全部隊が集合した直後にそのまま村に向かってこられたからということだった。

 何にせよ、村の安全が早期に確保されたことは喜ばしい。


 秋季大規模討伐に秩序神教会から派遣された中隊が丸ごと村に来たことで一気に村の人口が倍近くなってしまった。

 当然村の中の広場にそんな大人数が宿泊できる空間は確保出来ないので、村の周囲の森をある程度切り拓いて村を囲む柵に沿ってぐるりとテントを立てることに決まった。

 宿泊のための準備を整えるのと平行して戦闘の後始末も行われた。古来から優れた軍隊は優れた土木作業隊だという話を聞いた事があるが、村人とともにそれが真実だったと思い知らされていた。


 焼け跡の瓦礫を片付けて更地にし、村から離れた場所に大きく穴を掘ってゴブリンの死体を埋める。人数が多いおかげで柵の補修や間に合わせだった物見櫓をきちんとした物に造り替えるのも含めてあっという間に完了し、終いには空堀の造成まで始まった。

 たった1週間前までは何の変哲もない山間(やまあい)の村だったのに、今では辺境軍の駐屯地と言われても違和感がないくらいに防衛設備が整えられている。

「これは……少々やり過ぎなのでは……」

 国境沿いでもないこの村には一辺数センチメートルの角材と角材ではなく全て丸太で作られた柵というだけでもやり過ぎなくらいなのに、今度はそれに加えて堀まで作ろうとしているのだから村長がそうぼやくのも無理はない。

 ケンが仕掛けて回った挙句一度も発動していない侵入検知用の罠も、別の部隊に参加していた野外活動専門の偵察者(スカウト)が設置場所を再検討した上で仕掛け回っている。

 だが、これらは全て伊達や酔狂でやっているわけではなく、それが必要だと冷静に判断された上で作られているものだ。

 その判断が下された背景にはケンの報告内容が深く関わっているのでなんとなく申し訳なく思ったが、情報を拡散するのは禁じられているし理由もなく謝るのも不自然なので沈黙を保った。



 フランクリンの手紙と<警笛>に対する対応の早さから考えて無能ではないと思っていたが、今回の大規模討伐隊の現場責任者である秩序神戦士団の中隊長は想像以上に切れ者だった。

 2匹のホブゴブリンの死体と得物を見て、それから積み上げられていたゴブリンの装備を検分し、分隊長のフランクリンから簡単に経緯の説明を受けただけでケンがここ数日懸念し続けていた背後にある組織に付いて思い至ったようだ。

「事情は概ね理解しました。後日行われるであろう査問会の場では私もフランクリン殿の判断が適切であったと証言することになるでしょう」

「感謝します」

「村の住人からも証言を得る必要がありますが、襲撃者の数や行動が報告の通りであればむしろよく被害を抑えたと言うべきです。隊員から死者が出たことに関してもそう重い処罰などは下され無いでしょう。これは全くの私見ですが」

「どういう判断が下されようと構いません。それよりも亡くなった隊員の親族たちに手厚く報いてやってください」

「名誉有る戦死ですから、当然ですね」

 会議の場に呼ばれたが今まで一言も発していないケンに対して、中隊長が顔を向ける。

「君もご苦労だったな。悪いがもう一仕事してもらおう……追加報酬については戦士長と相談してくれ」

「はい」

 形ばかりではあるがケンの意思を確認した後、そこに居並ぶ小隊長や分隊長に向けて宣言した。

「明朝より敵軍拠点の捜索を実施し可能であれば殲滅する。編成については後ほど伝達する。各員行動開始せよ。」

「「「はっ! 了解しました」」」




 翌朝。中隊長の宣言通り日の出とともに捜索部隊が村を出発する。

 中隊の半数にあたる第1小隊全員が捜索部隊に任じられ、フランクリン率いる第24分隊を含む第2小隊は村の警備を行う。捜索部隊には唯一拠点近くまで到達したことがあるケンが道案内として加わり、不測の事態が発生する可能性が高いと思われることから中隊長が直接指揮を行う。

 あまりの腰の軽さに足元を掬われはしないかとこちらが心配になってしまう。


 ゴブリンの拠点は割合簡単に発見することが出来た。

 ケンが3日前にホブゴブリンに遭遇した場所まで到達すればそこかしこにゴブリンが残した痕跡を見つけることができたし、今回はスカウトだけでも複数人居るからだ。追跡そのものよりも隊員たちが痕跡を踏み潰さないように注意するのに骨が折れたくらいだ。

 だが、見つけた拠点は既にもぬけの殻だった。

 取り残されていた食料の傷み具合やその他の遺留物の状態から、ごく最近までここで人間並みの知能を持つ生物が集団で生活していたことは疑いようがない。その数は少なく見積もっても数十匹、多く見積もれば百匹以上になるだろう。

 村から誘拐された女の行方はようとして知れないが、これ以上の追跡の当てはない。


 その後の中隊長の決定も迅速だった。

 あっさりと捜索を打ち切って村に戻り、翌日にはマッケイブへの帰還を決定する。

 あと数日で10月になる。この辺ではあと1ヶ月も経たないうちに雪が降り始めてしまうので、軍事行動は困難になる。差し迫った危険が無い事が確認された今、村に大人数を駐留させる意味は無いのだから正しい判断だろう。

 村に最精鋭の分隊を一つ残し、村から離れることを望んだ数人を道連れにして部隊は帰還の途につく。



 分隊付きのスカウトとしてただ居るだけだった予定が随分と忙しいことになってしまった。

 今は少しだけ【花の妖精亭】の部屋とエイダの料理が恋しい。

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