〜第一章〜月謝星命祭〜壱〜
〜第一章〜月謝星命祭〜壱〜
時を遡ること、ここは日本国。
極楽浄土。
極楽浄土は四宝で覆われ七重の欄楯・羅網で飾られた七重の行樹があり、七宝や一〇〇千万の無数の宝で厳飾され、それらは常に清静に光り輝いている。
また、七宝の池があり八功徳水という聖なる水をたたえ、底には金沙が敷き詰められ水面には四色の蓮華が咲き誇る。
永遠に夜が来ることのない天には妙なる音楽が流れ地は黄金でできており、華の雨が降りしきる永久の春。
水鳥樹林も阿弥陀仏の説法と共に法音を述べる。
その極楽浄土の文殊菩薩の別荘、文殊菩薩大御殿。
大御殿の天井裏から大御殿の天辺、マンモス級超ジャンボ鯱鉾まで裸足でよじ登り、文殊菩薩の二卵性双生児の双子の娘の姉、【瑠璃雲薩{るりうんさつ}】は、はぁもぅこれでもかというほどの大絶叫で自身の大切な妹の【緋雨琳薩{ひさめりんさつ}】を呼ぶ。
「緋ぃいぃいぃぃぃぃぃいぃぃぃぃぃいぃぃぃいっ!
やぁっほぉおぉぉぉおぉぉぉおぉぉぉぉぉおぉぉぉぉぉおぉぉぉぉおおぉっうぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅっ!!
わらわたちをおおぉぉおぉぉぉぉぉおぉおぉぉぉおおぉぉぉおおぉぉぉうぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅうぅぅぅっ!!
先代がぁあぁぁあぁぁあぁぁあぁぁあぁぁあぁぁあぁっ!!
呼んでますのぉおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおぉぉぉっ!!」
瑠璃雲薩の格好は、髪型は身の丈程もある金髪のロングヘアーに頭部には真っ白い大きめのリボン、
小麦色の肌の身体に纏うはノースリーブの純白のワンピース。
心地よいそよ風がなびき、そよ風で、こんにちはしたワンピースの背面には、真紅の種子【マン】の紋章。
瑠璃雲薩の傍らには氷の精霊【クシティガルバ】が
…ホァンュゥ…
ホァンュゥ…
と呟いている。
クシティガルバの表面には、真紅の種子【カ】の紋章。
瑠璃雲薩の大絶叫に合わせて水鳥樹林も意気揚々と陽気に歌を歌いながら緋雨琳薩を呼ぶ。
瑠璃雲薩の妹の緋雨琳薩の、その澄み切った清らかな美声の歌声は、浄土一族中、未だかつて類をみないとされ
浄土一族歴史上一〇〇〇〇〇年前の遥か過去から現在に至るまで数一〇〇〇億人に唯一無二と謳われている。
また、浄土一族の剣術流派【宇治抹茶めろん剣】最高位16段という相当な腕前も持つが、
家事がまるっきりできないという欠点もある。
緋雨琳薩の干支は【春】である。
緋雨琳薩の格好は、髪型は栗毛のボブ、小麦色の身体に纏うは抹茶色のレディース甚平。
甚平の背面には、真紅の種子【タラーク】の紋章。
左腰に自身の愛逆刃刀【安底羅{あんちら}】と鍔のない白い真剣【迷企羅{めきら}】を所持している。
履物はめろん色のショートブーツ。
森蔭で遊んで居た緋雨琳薩は、
「いぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ♪♫♪♡
ろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♫♪♡
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♫♪♡
にぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ♪♫♪♡
ほぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♫♪♡
へぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ♪♫♪♡
とぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♫♪♡
ぁ…♡
私、もぅ行かなくっちゃ♡
だって姉{あね}さまたちが私を呼んでるんだもん♡
じゃあね♡
御花さんや御蝶々さんたち♡
まぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♫♪♡
たぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♫♪♡
おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♫♪♡
はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♫♪♡
なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♫♪♡
しぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ♪♫♪♡
しぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ♪♫♪♡
まぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♫♪♡
しょうぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♪♫♪♡
【あのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♫♪♡
我が御殿♪♫♪♡
帰ろかなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♫♪♡
帰ろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♫♪♡
かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♫♪♡
なぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♫♪♡】」
と澄んだ美声の歌声で【北国の春】のサビの後半の部分の替え歌】を歌いつつ、
浄土一族の操る超人的体技、【仏通力{ぶつつうりき}参式】の1つ、
超人的な動体視力を得る【慧光{えこう}】で緑のイナズマをほとばしらせ森蔭から一気に大御殿までシュタァッ!!と到達し、自身の側の樹に這っていた自身の守護ペットの小さな白い蛇、更生した元八岐の大蛇、【白巳{はくみ}】に「白巳ちゃんもおいでぇ♡」と言い、
「おぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ♪♫♪♡
じゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♫♪♡
まぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♫♪♡
しぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ♪♫♪♡
まぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ♪♫♪♡
すぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ♪♫♪♡」
と、元気よく相変わらずの美声で歌いながら白巳を右手に絡ませて大御殿の玄関から大御殿に入って行く。
文殊菩薩は、自身の大御殿の書道室に仏通力の使い手、【通力使い】の精鋭たちを集結させる。
そして集結させた精鋭たちに自身の書いた書道の半紙を見せる。
書かれた文字は平穏。
「ロックですねっ!!
御見事な御手前!!
俺さま、しかと拝見!!
じゃろうがねっ!!」
と、言いつつ、勢至菩薩の息子、【軌渡煌薩{きとこうさつ}】は、自身の愛用二丁拳銃【マハースター&マプラープタ】をクルクルと回し手際よくガンベルトに収納し、自身の頭の紫髪のオールバックを確かめるように触る。
軌渡煌薩の格好は身体に纏うはアーミー仕様の様々な種類のアーミーマークの付いた焦げ茶のデニムベスト。
デニムベストの背面には真紅の種子【サク】の紋章。
黒いTシャツ。
Tシャツの表面には真紅の【凧一文字】。
下半身に纏うはフィールドカーゴパンツ、履物はダンロップの焦げ茶色のスポーツシューズ。
軌渡煌薩の干支は【獅子】である。
普賢菩薩の娘、【瑪瑙鈴薩{めのうれいさつ}】も半紙を見ながら眼鏡の中の瞳を輝かせている。
瑪瑙鈴薩の格好は、夏のセーラー服、スカート。
中身が異空間になっており人間以外のものならなんでも吸い込め長期間保存出来て、中に入れた汚れた衣類が瞬時に洗いたてで脱水しきって良く乾いた状態になる不思議な桃色のスポーツバッグ、【サマンタバドラ】を両手で大切に持っている。
セーラー服の背面とサマンタバドラの表面には真紅の種子【アン】の紋章。
履物はコンバースのスニーカー。
髪型は黒髪のひとつ結びでテールの部分は濃いグリーンと淡いピンクのツートンカラーリングが施されている。
また、瑪瑙鈴薩は、通力は一切、使えないものの、栄養士、調理師として超一流の腕前を持っていることから、メンバーの栄養補給の人材としてこの度、抜擢された。
瑪瑙鈴薩の干支は【鹿】である。
「ふむ。
ナムいですねぇっ!!
相変わらず上手な習字ですね。
ま、そんなこと、どーでも良いから、
それより、
あっし、
タバコが吸いてぇ。
でしょうがねっ!!」
と、言いつつ、弥勒菩薩の息子、【奏玻蓮薩{そうはれんさつ}】は、好きなタバコの銘柄のアークローヤルスイーツを自身の愛用の紅蓮の箱型のタバコケースから取り出し左手の人差し指から翠炎を発し、勝手に翠火をつけ一服する。
奏玻蓮薩のタバコケースの表面には右側に縦に【奏玻】左側に縦に【蓮薩】と書かれてあり、中央に翠炎の灯火が描かれてある。
奏玻蓮薩の格好は髪型は橙髪のボサボサ、右瞳の色はアガット、左瞳は常時、閉じており、身体に纏うは赫い大きめのマフラーに日本国太古の民族衣装。
民族衣装の背面とタバコケースの背面には深紅の種子【ユ】の紋章。
左腰には大きめの木製のククリ刀【マイトレイヤー】と背面に十手【トゥシタ】を所持している。
履物はリーボックのバスケシューズ。
奏玻蓮薩の干支は【熊】である。
瑪瑙鈴薩が作ったハート型のストロベリーピスタチオを仲良く2人で頬張りながら、裸足からバナナ色のショートブーツを履いた瑠璃雲薩と緋雨琳薩、クシティガルバも入って来た。
瑠璃雲薩の干支は【海豚】である。
文殊菩薩は、玄米茶を啜ると急須を机に置き、「全員、揃ったか。我々は恩返しをせねばならん。解るな、お前たち」と言う。
瑠璃雲薩たちはピスタチオを食べるのをやめ、
「先代、恩返しは、大切なことで御座いまする」と言い、
緋雨琳薩も
「そう♡恩返しは、とても大切なこと♡」
と言う。
文殊菩薩は話を続ける。
「今の日本国が平和なのは聖地ゴンドワナのファミーユ・イスト王の我々への尽力の御蔭と言っても過言ではない…
現在、聖地ゴンドワナではアストラナバン・ガナンという少年がゴンドワナ平和統一を志している。
お前たちはこれよりゴンドワナへと赴きこの少年を助けてほしい。
それこそがお前たちの今回の使命。
まずはアバンくんの荒んだ心を、お前たちの【音楽のチカラ】で癒してあげてほしい。
日頃の猛特訓の成果を思う存分に発揮しなさい。
そこでお前たちに、
人間界化身名すなわちゴンドワナでの活動名を与える。
軌渡煌薩や、
お前は【ダリスコ・凧{かいと}】と名乗りなさい」
「ロックですねっ!!
それが俺さまの名っ!!
じゃろうがねっ!!」
「瑪瑙鈴薩や、
お前は【風峰林檎{かざみねりんご}】と名乗りなさい」
「ぅ…
うちがっ…!?」
「奏玻蓮薩や…
んんっ!?
喝ぁっつ!!
大馬鹿者かぁあぁぁあぁああぁぁぁぁぁあぁぁぁっ!!
貴様ぁっ!!
奏玻っ!!
人が真剣に話をしておるのにタバコを吸いながら聞くとは何ごとかぁあぁぁあぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁっ!!
とっとと灰皿に捨てんかぁぁぁああぁぁぁあぁぁあぁぁぁぁあっ!!
けしからんっ!!
まったくぅっ!!
ほんとぉっ!!
いつまで経っても【わんぱく坊や】かぁぁぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁっ!!
貴様ぁっ!!」
そう叫び文殊菩薩は机を叩いて玄米茶がこぼれた。
「奏玻っ!!
お前が拭けぇぇぇぇぇぇぇえぇえぇえぇぇえぇえっ!!」
奏玻蓮薩はぶったまげ、
「大変申し訳御座いませんでしたぁっ!!
拭かせて頂きますっ!!
でしょうがねえぇぇえぇえぇぇえぇえぇぇぇぇぇぇっ!!」
と謝り、タバコを灰皿に捨て、机の側にあった、チリ紙で急いで机を拭く。
クシティガルバが
…ホァンユゥ…
ホァンユゥ…
ソウハ…
ヤニクセェ…
ヤニクセェ…
オコラレテヤンノ…
ザマミロ…
クソッタレ…
と呟き、
精鋭一同吹き出した。
「んっんっんんっ!!
奏玻蓮薩や、
お前は【ミクル・グランディア】と名乗りなさい」
「はいっ!!有り難くその名を頂戴致しますっ!!
でしょうがねっ!!」
「瑠璃雲薩や、
お前は【月輝夜{つきかぐや}パイン】と名乗りなさい」
「かしこまりましたの。先代」
「緋雨琳薩や、
お前は【月輝夜ナップル】と名乗りなさい」
「はぁい♡素敵な御名前ぇ♡」
文殊菩薩は自分の娘たちを近くに呼び寄せる。
「パインやナップルや…
我が愛する娘たちよ…
もっと近こぅ寄りなさい。
おうおうパイン、
地蔵菩薩さまから頂いた守護者クシティガルバとナップルと、
いつも仲が良ぇのお。
お前がわしから厳しい修行によって受け継いだ、水と氷を自在に操る【大納言あずき拳】。遂に本領発揮の時が来たようじゃ。
おうおうナップル、虚空蔵菩薩さまから頂いた甚平と迷企羅がよぅ似合うておる。
お前の美声の歌声と宇治抹茶めろん剣最高位16段の腕前は、ここに居る誰もが認めておる。
愛する娘たちよ。無事を祈っておるぞ。
そして各々が生前に身体に植え込まれた【コナトゥスの種】は常日頃の鍛錬により各々が独自の見事な【氣{プラーナ}】を開花させておるな。
諸君らの健闘を期待しておるぞ。
仏通力は参っつ!!
超人的怪力を得て同時に皮膚を鋼のように硬質化させる【剛力{ごうりき}】の外界での発動時間は3秒間、
超人的動体視力を得る慧光は発動時間は5秒間、
超人的跳躍力を得る【天昇{てんしょう}】の発動は最大8メートル。
これらの制限は外界での御仏の化身としての理性を保つ為だ。
尚、以前の通力使いとは違い通力発動アイテムは、今回のお前たちには無しとする。
いわゆるお前たちの人間界宿命誕生、
すなわちお前たちのゴンドワナでの使命、
言い換えれば【月謝星命祭{げっしゃせいめいさい}】を執り行う。
皆、
覚悟は良いな」
パインは
「先代、心配しないでおくんなまし。
わらわたちは無事、
使命を終え必ず浄土に帰還致しまする」と言う。
情報分析能力を持つ白巳がゴンドワナの情報を分析をしてゴンドワナの近況を伝える。
「皆さま、お聞き下さい…ガナン国では現在、
アバンが謎の秘石、飛翔石のチカラで火竜化して暴走し、クリシュナ神殿とシュナイザー館が大被害…
そしてクリシュナさまは御亡くなりになられました」
ダリスコは
「律してないな。
全然、ロック違いますよ。
じゃろうがねっ!!」
と言う。
大御殿の屋根裏で話を聞いていた、
打倒ハロウィン卿を目標に毎日、猛修業に明け暮れている不動明王の息子、
【優斗聖薩{ゆうとせいさつ}】の守護ペットの
孔雀の
【花石春千代{はないしはるちよ}】
が
「イヤァーンッ!!
イヤァーンッ!!
吾輩も参加したいぃいぃいぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃいぃっ!!」
と言いながら飛んで来てミクルの腕に留まった。
文殊菩薩は一声する。
「オン・
ハ・
ラハシャノウ!!」
すると精鋭一同全員の姿が大御殿からパッと消滅した。
こうして通力使いの精鋭たちはそれぞれが異なる色の彗星となり
ガナンの地に降臨したのである。




