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第七話:バスターの恋に妨害はつきもの

 さて、帰って来たら早速むくれてました。大地です。


「ただいま!」

「おかえりなさい!」

「優奈ちゃん! 大地がむくれてるぞ!」


 TEAM本社の食堂はいつも賑やか。

 ここでは表部隊も影も関係ありません。


「ごめんね大地、一緒に帰ってあげられなくて」

「別にいいさ。なんかやってるんだろ?」


 おっと、明らかに機嫌が悪いみたい。

 だけど長年の付き合いをなめてもらっては困ります。


「うん、ごめんね。今度埋め合わせするし、今日の宿題一緒にするからさ」

「のった!」


 単純と皆に言われる理由が分かるわ。

 まあ、そこが大地の良いところでもあるんだけど。


「ん? メール?」


 私は携帯を開けてしまった! と思いました。同じように大地にもメールが入って来ています。


「翡翠への告白の妨害があったぞ」


 翔からの情報です。

 妨害した人物はまたというか常連の快です。食事していた社員の皆さんの手が止まります。

 観察するには一番面白いとこだったのに!


「快ちゃんまたやったのか」

「妨害された子が可哀相だわ」

「高校入学から何回目だ?」

「十二回目だな」


 楽しく、いえ、最近は数えるのも恐怖の域に達しています。

 翡翠のことが大好きな快はいつまでたっても告白しない割には妨害だけはするという独占欲の塊です。

 何とかならないのかしら・・・・


「ただいま〜!」


 部活組が帰宅。バスターなので急いで帰りたいときは恐ろしく速いのです。

 なんせ屋根から屋根に飛び移るなんてお手のものですからね。

 今日はまさにその日だったみたい。


「おかえり。あれ? 翡翠と快は?」

「寄り道して帰るって」


 翔はさらりと答えます。だけど、これだけ早く帰って来た理由は皆同じです。


「で、今回はどんな妨害したんだ?」


 普段恋愛ごとにあまり関わらない修でも、親友の恋には多少興味はある模様。


「それがさ、一個上の先輩なんだけどさ」



 それは部活終了後に起きた悲劇・・・・


「風野さん、俺と付き合わない?」

「えっと、どちら様でしょうか?」


 実に素直な返答である。

 彼女はナンパの類だと見事に勘違いしていた。


「俺? 俺は」

「翡翠、そいつから離れろ」


 快がかなりの殺気を放ちながら翡翠を庇うようにして立ちはだかった。


「快、どうしたの?」

「どうしたじゃねぇよ。こいつは女遊びに長けたナンパ野郎だ。

 そんなやつに関わってろくな事になるわけがない。分かるよな?」


 厳しい快の声に翡翠は頷く。

 しかし、そんな事を言われて黙っている男ではない。


「篠原、いきなり先輩に向かってナンパ野郎とは失礼だよな?

 俺はこれでもバスターとして戦ってるんだ。いわばお前と同格なんだよ」

「一緒にすんな。それに分かってると思うが、翡翠は貴重な治療兵なんだよ。

 お前程度の力量の奴と遊ばせてる場合じゃねぇんだよ。とっとと消えろ」


 ドスのきいた声は多少怯ませることが出来たが、それでも相手は引き下がらなかった。


「ふざけんな! だいたい恋愛は人の自由だろ! 毎回お前がしゃしゃり出・・・・!!!」

「快! まさか・・・・!!」


 翡翠は驚く! 快がかけたのは間違いなく幻術。


「翡翠、こいつは今回俺の任務で消去するように言われてる奴だ。

 お前には言いたくなかったんだが、元・ホークの一員だ」


 それで翡翠は納得する。掃除屋ホーク、それは彼女を誘拐したことがある一味だ。


「快、ありがとう」

「ああ」



 そして話は現在に戻る・・・・・


「快ちゃん・・・・」

「幻術までかけなくても・・・・」

「しかも絶対ホークの一味じゃないでしょ・・・・」


 食堂にいた面々は今回の犠牲者に深く同情した。

 ホークの一味はバスターとして再起不能になったものしかいないのだ。

 TEAMににどと関わりたくないと思わせるまでに・・・・


「ねぇ」

「なんだ?」


 力無き優奈の呼び掛けに大地は応じる。


「今度翡翠に告白する強者って、間違いなく殺されるんじゃないかしら・・・・」


 誰もその問いに答えられなかった。




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