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ただしい、主家《京極さん》の滅ぼし方!

ただしい、主家(京極さん)の滅ぼし方


スマートな下克上.イイですねぇ~。


ご感想にあった、京極さんBye-bye!(;_;)/~~~の話です。



『浅井賢政参る!!』でさらっと流した部分を、詳しく説明している回です。

あの時、裏ではこんなことをしていましたと云うことです。


― 京極さんをサクッとほろぼして ―


以下の手順でした。

今後の浅井家の戦争パートのために、もう少し詳しいお話しをお乗せいたします。



 武闘派の国人衆を主軸に、動員を発令いたしました。


大義名分は、

「 『京極高○』は、高延の庶子であり正当性がない。

そもそも、将軍側近(金魚のフン)の高吉が、『正当な京極家の当主』である 」です。


という訳で、

将軍家の、GOサインをいただきました。

高吉君は大喜び。

六角義賢公は『浅井賢政』に『京極高○』の討伐を命じます。(そうお願いしました。)


 将軍家と近江守護の『六角さん』の命を受けて、大義名分ばっちりの『京極高○』の討伐です。

これには、武闘派国人衆も大ハリキリ、お祭り気分が盛り上がります。


「『六角め』の命令は気に入らないが、『京極家』も今は不要だ~。」


「「「だって、今、江北には『浅井賢政』という、立派な御輿があるんだも~ん!」」」


「「「おいおい、若殿が将軍家の討伐令を引き出したよ、凄いね~」」」


「「ああ、凄い凄すぎ」」


「俺達いつも、野党(反乱側)だったよな~」


「この波に乗らないとな!」


「「「「「意義な~し!!」」」」」



 新領主のお祝いムードに便乗して、武闘派のストレス発散をかねた動員をおこないました。

『戦目付』として、平井パパと義兄さん(縁の兄上)に来ていただきました。


 一応、上平寺城に立てこもっている『京極高○』を包囲いたします。

一部の根強い『反.浅井』の連中もここに籠城しています。

 まあ、ある程度の意地を見せたところで降伏し、『捲土重来する』のが、お決まりのパターンでありルール(お約束)でもあります。

『守護家』という看板は厄介です。コロコロしたいのですが、出来ないのです。


というわけで、主力に城攻めをお任せしております。

まあ野外のお祭り騒ぎみたいなものです。(俺がそう仕向けました。)



 遠藤直経・海北友松らに別働隊をあずけます。

二人が率いる別働隊、に各個に国人領・地侍を攻略させます。

連携をさせないのがキモです。

遠藤直経隊には、ガンガン、力で攻めさせます。

ガラ空きの、砦など簡単に落ちました。

浅井家側に都合の悪い立地の砦は、完全に破壊いたします。


海北友松、他(側近)には、交渉を任せ、降伏させていきます。

「早く、降らないと、『あの遠藤』が来ますよ~」と囁かせます。

まあ、力の差は歴然です。

少し大人げなかったですが、これも策です。


 まあ、慎重に1家づつ、『どのように料理をするのか』を考えた上での各個撃破です。

浅井(俺)にとって、必要か必要でないかの仕分けです。

もったいぶらずに、断捨離(ゴミ捨て大掃除)いたしました。

 今いちばん必要なのは、土地と、従順な家臣です。

接収した土地は、基本俺(浅井家)が領有する方針です。

替わりに、国人領主の庶子を積極的に登用するという事にしております。


 あらかたの処理が終わった頃に、ようやく『降伏勧告』いたしました。

降伏した、『京極高○』の身柄を、平井定武氏に引き渡し、後は六角さんにお任せいたします。


 六角家重臣の平井さんは、俺に甘い判定をしてくださるので助かります。

しっかりと接待いたしました。


 上平寺城は、しれっと破却いたします。

京極家が横領していた寺社領は、浅井家が管理することを条件に名目上返還します。

まあ、土地を接収する代わりに、お金を渡すというわけです。


『京極家が横領していた寺社領を、浅井家が管理し相応の銭を納める』

という朱印状を発給しました。


泣き寝入りして、長い間諦めていた土地ですから、

『金が貰えるだけでありがたい』ということで、既に根回しは調整済みです。


朱印状には、竹生島誓紙を使いました。

まあよく使う『熊野誓紙』のバッタもんです。


 約束をかんたんに反故にする悪い奴も中にはいる。

が、この時代の大抵の奴は迷信深すぎるから、俺にいわせれば甘い甘い。


 浅井家特製の『竹生島誓紙』という物を作っている。

上質の『江州和紙』に型押しして、島を浮き出してある。

五色の印を押しカラー印刷にしてある、見た目豪華な特製品だ。


 そこに、『血をまぜた朱』で証文を自筆させる。

 だめ押しで、色紙に手形を押させ、

色紙の上に誓詞を『すみれ色に着色した糊』を用いて貼り合わせる。

 焼き印を押した桐箱に収め組紐で結び、

さらに紐がほどけないように、相手の『髪の毛』を一本抜き取り、それを使い縛る。

厳重に封印された、これを竹生島神社に納める。

というものだ。


 国人衆が、お気軽に誓紙を提出してきた時に考えた。

約束を破られるのは、大嫌いだからな。


 別に一連の作業に意味はないが、ここまですると、相手に暗示がスゴク効くのだ。

まあ、ハッタリといえば、はったりだ。

ガラスに銀張りした、いわゆる鏡をのぞき込ませ誓わせるのも効果があった。

「誓いを破れば鏡に魂が吸い取られる」とか言えばいちころだ。


そう言うわけで、誓紙の御利益はあらたかです。


 有力な寺院が、浅井家の(所領安堵の)朱印を欲しがることで、『竹生島誓紙』にも箔が付きました。

実際、俺の懐は少しも痛まないのに、感謝と好意混じりに寺社関係の『信頼』が勝ち取れるのがありがたいです。



 まあ、そういう感じで、六角家を後ろ盾にして浅井領内の敵を残らず排除しました。

綺麗さっぱり一掃できました。


 金魚のフンの京極さんの方ですが。

京極家の当主として認めますよ。

将軍家も、「京極の当主は、高吉。そちじゃ!」

六角さんも、「京極の当主?ああ、君だったよね~」

私も、「京極の当主の高吉さん、こんにちは~」


でも、『北近江守護』については……北近江守護?ナニそれ?という具合です。


今や、『京極の当主』=『北近江守護』の等式は成り立っておりません。


ですから、『北近江守護』≠ 『京極の当主』=『京極高吉』=『金魚のフン』

となります。


『京極高○』の上平寺城は、敵の城ですし後腐れのないように綺麗さっぱりと取り壊しました。

ついでに縁起悪いので、屋形も移築しちゃってます。

敵の領地は、ご褒美として美味しく頂きました。

最後まで抵抗した、国人も所領を失っております。

サラリーマンとして浅井に勤めています、いやだと強情を張る輩は、敵ですから容赦はしません。

領地を返せといわれれば、寺社が黙っていないでしょうね。


江北に京極さんの居場所はどこにもありません。

城も屋形も領地も味方も、京極氏のモノは一切ないのです、不思議ですね~。


 多少、京極高吉の土地が湖東にありますが、知ったことではないし、横領した分があれば揉めるでしょうね?

いやはや、京極さんという方には、どこか遠くで幸せになっていただきたいものです。


無理に江北に乗り込んできた際には、……ですよ。



 懸念されていた、寺社関係も、『銭、酒、干し椎茸etc』が効果を現したらしく、浅井家の味方に付いてくれそうです。


これでようやく、江北を浅井が治める下準備ができたかな?


 とりあえず治安維持部隊(騎馬2,徒4を基本ユニット)として、「警邏隊」を組織し浅井領内を巡回させます。

領内の治安の安定の意味もありますが。

 旗本、指揮官クラスを養成し、浅井親衛軍団中核を形成するのが狙いです。

幹部候補生ですね。

領内の土地について熟知して貰うのはもちろんですが、遊んでいて貰っては困りますから。

聞こえの良い『肩書き』と、見栄えのする『衣装と装備』に若者は弱いハズです。

『浅井の家臣になりたい』と、若者たち皆に思わせることが重要です。

まあある意味、浅井の江北支配の宣伝です。

以上は良家の子弟ホワイトカラーのお話。



 ブルーカラーの方も手を加えます。

先ずは、黒鍬者を1500名と規模を大きくします。

親方衆といった感じに、人を使える職人工兵として育て上げます。


戦闘職もぼちぼちと拡充して行きます。



 軍のことですが。

私と親衛隊300が国人領主の領地に赴き、領主の手勢と合同訓練をして廻ります。

まあ、国人領主のご機嫌取りを兼ねています。

国人領主の勇姿を見せ、浅井の威光を領民に示します。

小規模の馬揃えを行います、これもイベントです。

ドサ回りのついでに、各地で余剰人員をスカウトしていきます。


小さなことからコツコツ、浅井軍の軍制改革です。


こうして、来るべき『決断の時』を待つのです。



 賢政も、たいへんだよっ!




 海北友松に部隊長を任せたのは、『攻める気ゼロです交渉しましょうね』というサインです。

もはや、江北では『海北友松は文化人』として認知されています。

有名人で、知名度バツグンなのです。

交渉の担当の、『 看板 』です。

弥左衛門さんでは、今ひとつ看板になりにくかったので、ここは友松君に働いて貰いました。 

しかも、親父の海北綱親は名将なので、『意外にも指揮も出来る』のです。

本人は不本意でしょうがね。

配下に付いた側近連中が実際の交渉に当たりました。

雨森、石田、小堀らが実際の使者に立っています。


 遠藤が指揮したのは『適材適所』ですが、阿久姫との婚礼のことを考えての箔付けという意味合いもあります。

ですから、賢政自身は脇(主力の宴会)に廻りました

直経が知らぬ間に、賢政によって環境は着々と整えられていました。

嫁が3人いる賢政に対する阿久姫からのプレッシャーは相当なモノだったでしょうね?

10才近くも若い弟が、結婚して幸せすぎるのは妬ましいでしょうね。

もちろん、約束は約束。下の弟達は賢政がひくくらいに従順な犬に仕立て上げられていました。

 あと、浅井がいつも野党(反乱側)というのは、勝てないからです。

勝てば官軍なので万年野党側だというのは、負けてばかりいるということです。

自分たち正義の味方のハズが、いつも知らぬ間に反乱側になり果てているのですから、今回はとても感慨深いでしょうね。

お祭り騒ぎなのも解るというモノです。


親衛隊300名というのは、ドサ廻りの経費の関係と、威圧感を出し過ぎない配慮です。

まあ、この『超エリートに入りて~』と思わせるのが狙いです。



『京極高○』については、架空人物です。


うっかり同姓同名の方がいらっしゃると失礼かと思い、「高○」としました。

「たかまる」と読みます。まだ、11歳くらいの感覚で、傀儡とお考えください。

京極高吉君の同姓同名の方につきましては、その名前を敢えて選んだ由来を、ご両親にお聞きください。

戦国の荒波の中を泳ぎ切り、京極家を再興した優秀な御仁です。

私的には他意はありません、歴史上の人物を『浅井目線』で見ると、そう見えるかもということでご容赦の程を。


あくまで目線です。

これが変わると大違いです。



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