『お公家さん』
お公家さんに付いてのご意見・ご感想ありがとうございました。
とりあえず、伏線のみ回収いたしますというか……このお方です。
『お公家さん』
それは、やしゃ君の無茶振りと偶然から生まれた出会い。
待ち望まれた、使者であった。
時は、ずいぶんと遡る。
猿夜叉丸は、いろいろ考えていた……。
( 伊吹山の薬草を栽培できれば、儲かるんじゃね?)
「お~い誰か、」
「何でしょう?若」
「ああ友松、伊吹山の薬草の調査を頼みたい、薬も出来れば作りたいから」
「薬ですか?」
「とりあえず軽く調べてくれ」
「はは」
数年後、新年の合同会議にて、……。
『 伊吹山の薬草の調査、養蚕については専門の知識がないと難しいのでまだ手つかず』
大きく紙に書き出された。
伊吹山の薬草・薬に詳しい者の調査を継続して任された、家臣それは……海北友松である。
目標を達成できなかったのだから、当然の宿題であった。
新九郎は、小谷に帰ってきて考えた、……。
「朝廷とのパイプ造りも今のうちにしたいところだ。お~い、爺を呼んでくれ!!」
「なんでございましょう若?」
「朝廷に献金がしたい」
「朝廷ですか?(なにそれ)」
「多少、お金はかかるが、これは必要なお金だと思う」
「……(めんどくさい)」
「爺、今後のためだ…(くっやはり、敷居が高いか?)今上帝は無欲というか、潔癖な方らしいし、献金で顔を繋いでおくぐらいは何とかなると思うんだが?」
「……多少お時間がかかります(とりあえず先送りだ)」
そして、しばらくして……ちょうど天皇家の代替わりに巡り合わせた。
(新しい帝、正親町天皇は在位30年近くのスゴイ方だと知っているので、何とかお近づきになりたい。)
「献金しようと思う。」
「……(やべっ、忘れてた!)なるほど、しばしお待ちを、吉報を届けるよう努力いたします」
「(爺では、無理そうだからなあ~。)方法は重臣にお任せしよう。」
とある宴会の席で……
「朝廷に献金したいが、どうしたらいい?本当は、先帝(質素な方)の御代に間に合わせたかった 」
(ゲームなら呼ばなくても、ひょこっと来るのに)
「「「おお、(何だか判らんが?)凄いことじゃないですか?」」」
「気に懸けておいてくれ」
「「「わかりもうした」」」
「寺の住職を浅井の利権サイドにどっぷりと引き込んでおこう、その為の、『椎茸、酒、お茶、紙(印刷物、仏画・御札)』だ。もちろん金も巻き上げる。お~い、海北友松を呼んできて。」
そして偶然が、生まれた。
「何だか、東の方で、金の匂いがするわい。そろそろ下向いたそうかの、今川・織田当たりか?」
駿河で、どんちゃん騒ぎがあった。
「ふ~む六角家は、羽振りが良さそうじゃし、帰りに寄っていこうか?」
ご満悦の帰り道、柏原の宿。
(寺の方で、何か妙な動きがあるし、探りを入れておこうか?ついでに、なんぞ無心しようかの。)
地元民が大歓迎してくれた。
「伊吹山と言えば、伊吹の薬草じゃ何とか所望したいの~う」
「おおそうじゃ、薬に詳しい方を海北様が探しておられただ」
「「そうじゃそうじゃ」」
「おねげぇします、ちょっくら小谷の方に寄っていただけやせんでしょうか?」
「小谷?(めんどいが、寺のこともあるし寄ってみるか)おお、良いとも良いとも!!」
「お公家さんが来た~」
城下のこどもが、物珍しさに騒ぐ。
「お公家さん!!」
「噂だと薬草に詳しいらしいですだ」
「やった~、すぐ会おう」
「お公家さんが来たらしいぞ、例の件相談してみるか?」
「おおそうじゃの、とりあえず酒宴じゃ」
「「「酒宴じゃ~」」」
かくして、江北.小谷は『お公家さん』を温かく迎え入れた。
そして、手厚く持てなしたそうだ。
『お公家さん』にとって、とても心地のよい小谷は、『第二の故郷』となった。
なぜなら、そこには銘酒、『湖水』と『さざ波』があったからである。
もちろん、おいしいツマミと、楽しい呑み友達がいたことも添えねばならない。
須賀谷の湯も、最高である。
かくして、『お公家さん』も、新九郎様の味方となった。
『酒宴』と言うアメと、『成果をあげろ』と言うムチ、が存分に発揮された成果だ。
『お公家さん』にとって、朝廷など『正月に会う、親戚の子供ようにチョロかった。』
お年玉は、偉大である。
お公家さんと摂関家の伝、のお蔭で、つつがなく賢政殿が『宮内少輔』に任ぜられた。
かくして、『上洛作戦』は、大成功で幕を閉じた。
「さすが『お公家さん』、とても役に立つじゃないか。」
と、お褒めの言葉と、大量の酒と珍味をくだされた。
「酒宴じゃ~」
酒が、ご縁を引き寄せました。
『お公家さん』は、お公家さんです。
麻呂言葉の、別の人にしてもよかったのですが…、やめときましょう。
人名登録しないと、名前が出てこないのは面倒ですね。 ことッチ~でいいや!
(こととは読みませんが。)




