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長政はつらいよっ!弱小浅井はハードすぎ!!  作者: 山田ひさまさ
 ~ 『 涙まじりの雌伏編 』 ~
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戦国時代 ある意味本当のプロローグ

本来は、ここがプロローグでしたが、時系列にあわせ移動しました。

負け組の人生を楽しく描いてみます。


最初だけ堅めのお話しですが、基本はシリアス風エンタメです。

苦手な方はとりあえず、気軽に流し読みをお願いします。



~プロローグ~


 夕暮れの風景が眼下に広がる。


 雨など降ろうもんなら、すぐにでもぬかるんでしまうであろう、とても粗末な田舎道。

雑草がまばらに生えた、たいそういびつでデコボコな道が、死にかけの蛇のごとく曲がりくねりながら遙か先まで続いている。

そんな道を、風呂敷に包んだ荷物を大事そうに背負う行商人と思われる人達がせわしなく歩いていく。

行き交う者、皆どこかピリピリとしている。日暮れを怖れるかのごとく足早に……。


 血まみれの刀をひっさげた男達が獲物を求めて、徘徊する。

ここはまさに穢土えどである。


 それは寛正5年(1464年)12月、時の将軍である義政がつらい現実から逃げるために、後の事を深く考えず弟の浄土寺義尋を還俗させ、義視(こうけいしゃ)としたことから端を発した。

 義政が後継者に指名した弟と、後に日野富子との間にもうけた息子。

どちらが正当なのか?答えなど端からあるハズが無い。


強いて言えば、”どちらが自分に都合が良いか”それが答えだ。


 義政の馬鹿は将軍職(けんりょく)というものを全く理解していなかった証明だ。

 強力な武力など持たない、ひ弱な室町幕府。

「武家の棟梁」が、槍働きをする必要はないが、心が弱いのは致命的だ。さらに言えばおつむも弱い。

 幕府はすでに滅んでいた。

「幕府よ、お前はもう死んでいる!!」である。


 それぞれの思惑を持つ者が、それぞれに己の主張を正当とした。

唯一裁定出来たはずの義政は、この醜い争いから逃げるように目を背けた……。


そして日の本は割れた。


 東軍十六万、西軍十一万は、平安の都を戦場にしてしまった。

世に言う、『応仁の乱』は、日の本全土に戦火の炎を拡げていった。


 もはや誰が何の為に戦いを始めたのか、そもそも大義とは何なのか?

それを知る者はもう誰もいなくなってしまった。


 都は荒れ果て、建物は焼け落ちて灰塵と化し、洛中はまるで地獄のようである。


 結果として、守護・公方と言った幕府の権威を拠り所にした役職すらもが、何の力も持たない名目上の肩書きと成り果ててしまった。

 もはや、戦を止めようにも「まともな仲裁を出来る力を持つ者」がいなくなってしまったのだ。


 荒くれ者の武士達を仲裁する者こそが、『将軍』である。日の本には将軍といえる者がいなくなった。


 立ち止まれば自分が殺される、そんな恐怖が世の中に蔓延する。

「誰が味方か」、疑心暗鬼になり、猜疑心がいとも容易く大切な家を割ってしまう。

家督相続の争いはどちらにもそれなりに言い分があり、全く収拾が付かない。

今は、ただ力のみが問題を解決をする。

 たった一度の合戦で鮮やかに勝利すれば、それまでと立場があっさりと入れ替わる、

「自分は神仏に(よみ)されている」、「まさに天を味方につけた」と錯覚してしまう。


 逆に、負けてしまえば、たとえ貴人といえど身一つで落ちのびるほかはない。古来よりこの国を成り立たせていた身分秩序は完全に崩壊してしまった。


 末法の末の世に本願寺蓮如が、越前国に『吉崎道場』を設立するも、その尊い教えまでもが、いつしか愚かな弟子によって戦国の狂気に歪められ、見るも無惨な姿と化してしまった。


 戦国の英雄達が時を得て、勝利を掴み、各地に産声を上げた。

解き放たれた英雄は、元凶である応仁の乱が終結したことさえ知らず、その才覚と力をもって日の本を切り取りはじめる。

今や、日本全国は血で血を洗う下剋上の炎に包まれていた。


 法も治も理もなく、ただ己の力のみをもって他者の力を制する混沌とした時代。

 

 後世に言う「戦国時代」の幕開けである……。  




 ……いやあ

『無限に広がる大宇宙』的なノリで『戦国の世』を謳ってみたかったが、内容グダグダだな。

う~ん、もっと推敲しよう。



 夕暮れの城下町を見下ろしてひとり感慨にふける。

戦国の世に思いをはせ小難しい事を思案する俺。

身なりはそこそこ良いが、和服(小袖)である。しかも、草履履きだ。

ついでに言えば、ガキでもある。


 俺の名前は『猿夜叉丸』だ。

 変な名前だろう?おれも流石に猿はイヤだった、虎なら良いのに。

物心がついた頃より「猿」、猿と言われ続けてうんざりだ。

俺に悪意がある奴ばかりか、俺の世話係までが「猿夜叉丸さま」と丁寧にサル呼ばわりするんだもんな~。

 そりゃみんな悪意が無いのは知ってるよ、そういう名前なんだし、でもイヤなもんは嫌だ。

"猿と呼ばれた、秀吉”は大好きだが。



「さるやしゃまるさま~」

ああ、誰かが俺を探しているようだ、戻らないと。

 囚われの俺の唯一の憩いの場である、城下を見下ろせる秘密の場所。

お気に入りの岩の上に腰を下ろしていた俺は立ち上がり、斜面を駆け下りた。


 まあ、生まれた時代が悪かった。

 

 そう時代!!

 時代は今、『戦国時代』なんだぜ。

ちなみに天文18年(1549年)俺は5歳(現代風でいえば満4歳)だ。


え、おかしい?「なぜ、西暦が判るんだって?」ばかもん!!

俺は真面目に「鉄砲伝わり騎馬隊なんか1543(いごよさん)、天文は12、真田は半額6文銭」

1549(いごよく)伝わりザビエル満足、天文18年、十六文キックの2つ上」と年号込みで適当に覚えたからだ。

天文以外の年号は正直覚えていない。


 ゼロという概念が微妙で、「数え」という生まれた時が一歳、次の正月で二歳というわけ、だから十二月末日生まれだとあっという間に二歳になる。

「0を知らない?ぷぷぷ」なんて笑うなよ!

現代でも平成0年なんてもんはないんだから、でも判りにくいからこれからは満年齢で行くつもりだ。


 後、言っておくが俺は「猿夜叉丸」だ、「日吉丸」ではないのであしからず。

長政(仮)は長政でも、黒田でも浅野さん山田でもないぞ!! まあ、キチンとタイトルを読んでクリックしていれば間違える奴はいないだろうけどね。



歴史小説で『転生』

理由づけが凄く難しいです、敢えて強引にスルーします。

作者は、感想だけが希望です!!

お便りお待ちしてま~す。今のところ返信100%です。

今だけですよ……。

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