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長政はつらいよっ!弱小浅井はハードすぎ!!  作者: 山田ひさまさ
 ~ 『 涙まじりの雌伏編 』 ~
22/111

遠藤直経という男 (ティーブレイク01)

直経の出番がまだまだず~つっと先なので、チョットしたお話しをお届けいたします。

短いですが、直経視点でどうぞ。


~ 遠藤直経という男 ~


 この春、目出度く 『浅井 新九郎』になられた、『猿夜叉丸様』

いつも颯爽と、さりげなく皆を導いて下さる。すばらしいお方だ。


 主君(?)、久政様に「直経、観音寺城へ行ってくれ」と、猫なで声で言われた時には、サクッと葬って、出奔しようかと思ったものだ。

 思いとどまって良かった、六角など「皆」斬り殺してしまいたいが、さすがに無謀な願望だとは思っている。


 あの日、私は……

殺伐としたまま、私は他の奴ら(糞ども)とともに、観音寺城下に赴き猿夜叉丸様に拝謁した。


 猿夜叉丸様は、にこにこと機嫌良く我らを出迎えて下さった。

(ナニを呑気な、ガキが!!)

私はほとばしる怒りを抑えられなかった、いま浅井は危機に瀕しているのに、敵地でのうのうと暮らしていている若君が……

憎かった。


 私は未熟者だった・・・。

穏やかに微笑みながら、若君に誘われ、夕食を御相伴にあずかった。

囲炉裏に招かれた。

にこにこと食事される若と、給仕、そして私だ。

囲炉裏で作られる食事はおいしかった、しかしまだモヤモヤは収まらない。

すると、「若」は灰に文字を書かれた。


筆談?


「見張られてるかもしれない」

(むっ、なに?)


「つまらんことで心を乱すな」

(え?)


「遠藤、ムキになるな、ここは敵地だ」

(どういうこと、だ)


「俺がここにいるのは江北の為だ」

(えっ?)


「男なら堪えろ」


 くううっ、「猿夜叉丸」様は、声に出して本心を吐露する事もお出来にならないのだ……。

過酷な人質生活。なんと私の未熟なことよ。

穴があったら入りたい。

全力で御護りせねば。


私は心の中で、ひっそりと『我が主君』に永遠の忠誠を誓った。




~時は経ち~


「ぐぬぬぬ、あの井伊直虎のヤツめ~。」

余所者のくせに、「新九郎様の護衛」と称し、いつもいつもベッタリ。


「うらやましいわっ。」


新九郎の忠臣、遠藤直経。彼の出番はもう少し先の話だ。


遠藤直経は、過激な炎の特攻隊長です。


やしゃ君が、「観音寺城に最も来ては行けない男」と、評しただけのことはあります。

ですが、

一番来て欲しかった、頼れるアニキです。



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