ようやくの活動
仲間って本当にイイですね。
仲間が増えて、賑やかさが増した俺の屋敷。
先ずは親睦だ。
金がないので、”肉体言語”で交流しよう。
遠藤直経と井伊直虎に、皆が稽古をつけてもらう。
いろいろ面倒なので祐子が男の格好の時は、仕方なく『井伊直虎』という名で呼んでいる。
(井伊とは、意外に入力が楽で助かっている、ただ、井伊なのか伊井なのかよく間違える、どっちだか判らん?)
雨森弥太郎に加え、赤尾清冬と磯野勝太郎も稽古に参加している。
武芸のことになると直経、直虎は容赦が無いぞ、
「直経、いきなりそれは無理だって!!」
直虎もさすが赤鬼直政の親戚?だ、マジ容赦ねえよ、「笑うな」、「あやまるな」こわいよ。
ひと言で言うと、やつらは「青鬼」と「赤鬼」である。
自称文化人の海北は、何食わぬ顔して見学だ。
(((ズルい。)))
皆がめった打ちにされ、身体で武芸を覚えていく。
2人曰く、「「ひたすら練習を積みかさね、後は実戦あるのみ」」らしい。
訓練が終わる頃には皆がボロボロだ。
いまは戦国、ボロボロですむなら、むしろありがたいと思うことにする。
訓練さえ終われば、直虎はとてもやさしい。ふふふ、ホント疲れと痛みを忘れるのだ、まさに飴と鞭である。
直経はもちろんだが、重臣達の子息が来てくれたのは本当に心強く思う。
「もう独りではないのだ。」
勉学や稽古にも気合いが入る。
浅井勢だけの武芸の稽古はとても激しいが和気藹々である。
楽しい日々が続く。
仲間は楽しいよ。
「干し椎茸」
たかが椎茸なのだが細心の注意を払い、極秘にすすめている。
試作で採れた物を乾燥させて吸い物にしたが会心の出来だった。
大成功だ。\(^O^)/
爺と遠藤、井伊、海北を加えた五人で、おいしく試食した。
まあ、普通に椎茸の風味がするだけで、俺にはとくにありがたみが薄いのが難点だが……。
成功したのに何故か素直に納得出来ないで、落ち込む俺。直虎が慰めてくれる。
すまん直虎、気を取り直し、頑張ろう。
まずは試しに干し椎茸を近場の越前の一乗谷、比叡山、園城寺に売らせてみた。
思った通り反応は上々である。
一安心と言ったところだ。
大量に栽培する手はずを整えよう。爺に丸投げだ。
ゆくゆくは干し椎茸を京、津島、堺あたりに売りつけたい。
国友の鉄砲と抱き合わせで売れば軽いし、厳重に輸送するのにも好都合である。
なんと言っても一番厄介な寺の坊主の鼻薬に使えるのがありがたい。
裏で資金集めを開始した、俺達主従。
爺も部下の遠藤君と海北君に留守を任せて、何食わぬ顔でしれっと出掛けます。
「ふふふ、じいよ、お主も相当な、W.A.R.Uよの~う」
まあ、遠藤直経と井伊直虎がいれば俺の護衛は充分だ、六角のザコ共を完全に威圧・威嚇している。
百人ぐらいの相手なら楽に突破出来そうだ。
早速買い食いに出掛けよう。
椎茸はやっぱり椎茸でした。
お醤油がまだありません。