表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おにポチャで転スイ(転生)しました!?  作者: (万寿)ぷりん
第1章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/142

25 禁書なのに!?ホンホンの秘密だったヒント!?

 




 禁書ホンホンは図書館の中庭をぐるぐる飛び回りながら叫んだ。

 ――どんだけ祖師の話したかったんだよ。

 ツバネとタリクはベンチに座ったまま、ぽかんと空を見上げる。


「さてさて!キミたち、そんなに知りたいのかホン?祖師のおこころを!

 ならば語ってやるホンッ!」


 羽ばたきの風圧で花壇の本草がばさばさ揺れる。


「祖師はホン!祖師はホン!祖師はホンホンホン!」


 ……しん、と図書館の中庭に静寂が落ちた。鳩が「ポッポ」と鳴いて、間を埋めた。


「……あらま。ごめんホン。やっぱ語れなんだホン」

 ホンホンはしょんぼりとベンチの背もたれに着地した。


「え?祖師って本なのかと思った」


「ち、違うホン!ホンホンは禁書!でもヒントくらいは言えるホン!


 ――鏡水の間!世界ぜんぶ映す水面!そこに行けば祖師の意思に会えるかもしれぬホン!

 祖師は呼ばれて来るものではなく、流れが選んだときにのみ姿を見せるんだホン!」


「えっ、生きてんの!?」


「ふふふ、影を継ぐ者も!旧きを継ぐ者も!歌を継ぐ者も!その先に立つならば――!

 水面に映せばよいホンホン!」


 中庭にまた妙な沈黙が落ちる。


 ツバネが笑って肩をすくめる。

「俺は影ってこと?大層だなあ」


 タリクはむっとして腕を組む。

「旧き……古臭いとか言うなよ?」


「じゃあ私が歌で決まり!」セリアンが元気に割り込む。

「……違ったら恥ずかしいけど」


「いや決まりだろ!」ツバネが即ツッコミ。

「タリクは古臭……」


「だ、誰が古臭いだ!」

 その声に中庭の泉がざぶんと揺れた。


 セリアンは苦笑しつつ前を向いた。

「……なんだか楽しみになってきたよ。剣の影も、伝承も、歌も――全部、流れに試されるんだ」


 僕たちは次の目的地、鏡水の間と旧き記録師の隠れ里を目指して旅に出ることになった。

 ――いったいどこにあるんだろう?


「ゲルも一緒に行くのか?」

「あなたたちを見張るのがゲルの任務ですから。仕方なく同行します」

 カゲミは思わずため息をつく。


「な、なんだか精霊って素直じゃありませんわね」ぽつり、とリウラ。



「次の旅ー!」

「お腹すいたね」

「グルメ探し旅かー!いいね」


 ――誰もそんなこと言ってない。無邪気な三人衆である。


「瀬音、言っておきたいことがある」

 カナメが僕と視線を合わせた。


「汐真は、拙とともに任務を行ったこともある。まっすぐなヤツだから、協会に狙われていた。

 そして、青鮎たちと共に水族館の”水槽の監獄”に囚われてしまったんだ。

 その枷を外したのは拙だ。


 汐真は無事だ。たまに転スイしてキュリシアにも来ることもある。直に会える。心配するな」


 僕は声もなく泣いていた。あ、あ……感謝を伝えなくては。

「あ。あ。あり……がと……う!兄さんを助けてくれてありがとう!」


「ああ。だから水族館へ行く必要はない。ただの廃墟だからな」

 そう言ってカナメは消えた。


 あの頃の僕には何もできなかった。カナメは、敵のフリをしていただけだ。

 兄さんを助けてくれる仲間がいて……嬉しすぎて涙が止まらなかった。

 

 トン。


 ツバネが僕の肩に手を乗せてきた。周りを見ると、みんな笑っていた。

 カゲミと僕だけ、泣いていた。


 泣きながら僕は言った。

「次はどこへ行こうか?」


「タリクの妹とラグ・ノートリアが気になるな」

「ワイが一人で行ってもいいが……」


「いや、みんなで行こう!」

「おー!!!」


 なんだか色々あったけれど、チームとしてまとまってきた気がする。

 僕にはあまり似合わないけど、ワクワクしていた。


 キュリシア水族館には――もう、行かなくていい。



 生き別れの兄妹を必ず再会させるぞ!と、僕たちは意気込んでいた。










ふふふ、ここまで読んでくれて感謝するホン!


禁書たるこのホンホン、実はまだまだ語りたいことが山ほどあるけど――


話せなくなったら困る話も、大好きだホン。


再会したらまた聞いてくれると嬉しいホンホン!












評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ