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私はやはり一つ一つの言葉の威力というものたびたび軽視してしまうようだ.一つの発言が誰かを害していることを証明する必要があるのであろうか.
自明であり,ゆえにそれを論ずるのは時間をむだにするような気持ちがするのである.私は誰かを傷つけているのだ.必要ないのだ.
さて,現に不要論は何度も何度も説いてきたことであり,しかし結局はこちらから何かをしなければ何も起こらないわけで,かといって何をしないでもいられないという複雑怪奇な情勢なのである.私的には作用が怖いのである.根本的に怖いのである.恐怖を覚えているのである.
私は子供である.ある面において子供なのである.それは認めなければなるまい.
何が子供であるのか,それは自身の感情の制御が不十分だからであろう.これにはどうでも良い理由があるのでやや致し方ない部分はあるが.
私は自身の欲求というものを表現しないでいた.やりたいことを押さえていた.しかし,それらはすべてのブレーキを失い,自由な爆発を許したのだ.そしてその爆発的エネルギーの制御は困難を極めているのである.そして,その制御を失うと一度二度周囲の人々を巻き込んでしまうのである.
私には安全地帯が必要なのである.幸いにして,良い友人がそれを提供してくれている.なんのメリットもないのにも関わらず,私がいくら暴れても何も否定せずただただそこにいるのである.無関心なのである.だが,私にはそれが程よいのである.もうすべてが手遅れになる前に必要なのである.
時折襲う荒波に耐えねばならないのである.