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幕間1
森の奥深くで、声がきこえる。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい、誰かたすけて、たすけて」
そこには、木に磔になった少年がいる。
少年の全身には、何かに刺されたような痕が無数にちりばめられている。よく見ると、耳から何か、虫のようなものがたくさん落ちているのがわかる。
「ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい
」
やがて声は聞こえなくなり、少年だったものは、何一つ残ることはなかった
ある親子の会話が聞こえる
「お母さん!この小学校怖いよね。ここ6年間で毎年何人か、行方不明になってるの!」
「たまたまよ!偶然が重なってるだけ!ほら、帰るわよ!」
空には、夕陽がゆっくりと沈んでいった