外伝「琴羽・オリジン」
『お願い!付き合って!』
『え?』
『今まで色々してくれて……嬉しかったから……』
『だから?』
『ずっと、一緒にいたい!』
『は?嫌だよ。お前と一緒にいたくない』
『え……』
『僕は君のことが嫌いだ』
「はっ……!」
今のは……夢か……。
なんで、あの人に告白する夢なんて見るんだろ。
「あ、お姉ちゃん起きたんだ」
「うん。おはよう。結月」
「おはよ」
と、話してると奥からお母さんが来た。
「あら、起きたのね。おはようーー琴羽」
私ーー渡辺 琴羽は風邪のような病気にかかり、休養している。
この調子でいくと、学園祭も休まないといけなくなるかも……。
体育祭当日。
「お姉ちゃんは今日も行けないの?」
「行けないっぽい」
結局体育祭も休む羽目に。
ただ、文化祭だけは……!
文化祭当日の朝。
「あれ?お姉ちゃん今日は行けるの?」
「うん!治ったし!」
「なに言ってるの琴羽。治ってないでしょ」
「治ってないのに行くの……?」
「琴羽ったら今日は絶対行くって頑なに言ってねぇ」
「なんで……?」
今日は、文化祭は絶対に休めない理由がある。
だって……
蒼空が書いた脚本、絶対に見たいから!
蒼空と琴羽。
その2人の関係がどうなるか。
それは本人にも、想像できないものだった。
ということで、ここから琴羽の行動は始まっていくようなものです。
これが、琴羽のオリジンですね。
しかし、長いこと休養するような、風邪のような病気って何なんでしょうね……。