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夢を叶えるもの +  作者: 山本 2k
第二部「学園祭」
7/28

「文化祭の脚本……と、蒼空の姉??」

「頼むっ!お前しかいないんだっ!」


脚本なんて僕には書ける気がしない。

僕にはそんなことできると思えない……

それでもっ……!


『でもさ、花音ちゃんと約束したんでしょ?絶対に世界一の小説家になるって』


『じゃぁ、世界一の小説家になってよね。絶対だよ!』


2人は支えてくれたんだから。

それ以外にも僕を支えてくれて、信じてくれた人がいるから。

少しでも、みんなが笑顔になれるように、僕は小説を、脚本を書く。


「分かった。書くよ。みんなを笑顔にできるような脚本を」

そう答えたら、湊大は「まじでありがとう!」と感謝してくれた。


これもチャンスだ。

この経験があとに活きるようなものにしなくちゃ。



「けど、何を書くか……」

アニメに合うようなものを書くなら、

どちらかというとファンタジーがいいのかな?

でも、自分の得意なのはラブコメだし……。

うーん……。



「ということで、僕は何を書いたらいいと思う?姉ちゃん」

「なぜそれを私に聞くんだ……」

姉ちゃんこと、澤田さわだ 明莉あかり

彼女は既に成人しており、本物の小説家だ。

しかも、売れっ子である。

僕が彼女を姉ちゃんと呼んでいるが、そこに血の繋がりは全くない。

蒼空そらも変わってないねぇ。私も可愛らしい弟を持ったもんだ。で、文化祭の脚本?そんなのを引き受けたのか?」

「友達に頼まれて。僕は少しでもいい文化祭にしたいし。本気で考えようと思う」

「……へぇー。少しは大人らしくなったんじゃない?」

姉ちゃんは僕と一緒に暮らしてたことがあるぐらいだから、僕の性格をほぼ理解してる。

その分、僕の能力も理解してて、姉ちゃんのアドバイスは的確である。

そのアドバイスを聞きながら脚本を作っていき、ついに完成した。

ジャンルは、僕の得意なラブコメ。

姉ちゃんによると、「変に新しいのとか作るより、自分ができるものを作った方が良い。これ社会を生きてきた上での知識ね」

だそうだ。


「多分、最初にしては上出来かな」

姉ちゃんの力も借りて、文化祭で使う脚本ができた。

文化祭は学園祭の二日目だ。

その頃までに湊大たちはアニメーションを作らないといけない。

早く湊大に渡すか。

『あいつ、病気で休みらしくてな』

湊大がそう言ってたのを思い出す。

少し、琴羽が学園祭に出れるかが不安だけど……。



「すげぇ……。蒼空これすけぇぞ!」

湊大に渡して説明したら、物凄く感動された。

「こりゃ、いい文化祭にできるなっ!お前のおかげだ!」

湊大らしい笑い声を上げながら、僕の肩をポンポンと叩いた。




この年から3年間。

その3年間の文化祭は、伝説の文化祭だったと、この学校では語り継がれることになるが、それはまた別の話である。

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