「再会……と、お祭り」
…
……
………
「今日も絢斗カッコよかった!」
「いやもうその話は良いって……」
相変わらず、部屋に突撃してくる美穂。
最近は彼氏の話しかしない。
なんか、聞き飽きたというか……。
「体育の時凄かった!」とか、「飲み物買ってくれた!」だとか。
物凄く元気に話す。
「……」
僕にはその気持ちも正直分かんないけど。
「蒼空もさ、恋人作ってみたら?」
「そんなに簡単に作れないから作ってないんだよ」
恋愛とは難しいものだ。
「兄なら告白されるでしょうよ」
「されんわ」
僕が告られるなんて天地がひっくり返らない限りないよ。
だからこそ、自分から行かないと駄目なんだろうけど。
やっぱ、難しい。
そして夏休み。
「のんちゃんが花火に誘ってくれたんだけど、兄も行く?」
お祭りか。
行っても良いけど。
ん?
のんちゃん??
「えぇっと……のんちゃんって誰……?」
「あぁ、花音ちゃんのこと。『花音』の『のん』を取って『のんちゃん』」
なんか、更に仲良くなってる……。
彼氏さんの姉ということもあって、最近、花音と遊ぶことが多い。
僕の知らないところで、妹が花音と仲良くなってた。
まぁ、仲良くなってるなら、良いか。
「で、花火って、みんなで集まって、花火?」
「うん。人数多い方が良いし、めっちゃ誘ってきてだって」
人数が多い方が良いか……。
「陽翔も来るか?」
最近再会した友達、陽翔。
「蒼空が行くなら俺も行くかな」
「湊大は来る?」
高校が同じで、幼稚園の頃の親友、湊大。
「久しぶりに花火やってるか!」
「目方 颯真さんは来ますね」
中学の頃の親友、颯真。
「拒否権なしか。あとなんでフルネーム」
「琴羽も来る?」
部活が一緒で仲良くなった友達。
「……蒼空が行くなら」
「姉ちゃんは来る?」
「なんで私も誘うんだ……」
姉ちゃんこと、澤田 明莉。
姉ちゃんは「私に花火はいい」と断られた。
僕も色々な人を誘ったが、美穂も誘ってきたらしく、最終的にはいい感じで人数が集まった。
美穂が誘った人の中に、僕の知らない人がいた。
「名前はなんて言うの?」
「渡辺 結月です」
渡辺……。
「あそこの、琴羽って人の妹です」
美穂の友達って、琴羽の妹だったんだ……。
なんというか、衝撃である。
まぁ、そんなこんなで、みんなで花火を楽しんだ。
ちなみに、線香花火では、陽翔が一番長かった。
なんか、コツがあるらしい……。
花火は大成功だった。
楽しかった。
…
……
………
…………その時は。




