外伝「花音の思い」
「え!?絢斗に彼女ができた!?」
いや、こんな話信じられない……。
絢斗からこんな話を聞いて私ーー花結 花音は困惑した。
いやいや。
あの子に恋人ができる訳……。
そもそも私もできてないのに……。
やっぱ、信じられない。
だけど、絢斗がこんな嘘を付くとも思えない。
いつか、その絢斗の彼女さんにも会ってみたいな。
というのが一昨日のこと
今私は、その彼女さんと、その彼女さんの兄と会おうとしている
「どうも、花結 絢斗の姉の、花結 花音です」
なんで私はその彼女さんたちに直ぐ会おうと思ったのか。
それは、その彼女さんの兄が、"あの人"だったから。
時は遡り、私が絢斗に彼女ができたことを知った日。
その日の夜にどんな人かを色々聞いてみた。
その時、色んなワードが出てきた。
『小説家』とか、『明るい人』とか。
兄も『小説家』らしい。
兄の方は、冬の小説コンクールで、金賞を飾ったらしい。
なんとなく、蒼空の顔が思い浮かんだ。
蒼空、今どうしてるのかな。
ネガティブ克服してると良いな。
「彼女の名前はなんなの?」
ちょっと興味が湧いて聞いてみた。
その時は全く予想してなかった。
「坂口 美穂」
蒼空の妹の名前が出てくるなんて。
『ねぇねぇ、蒼空って兄弟いるの?』
『妹がいるよ』
『なんて名前?』
『美穂』
小学生の時にそんなことを話してた。
絢斗の彼女さんの兄は、蒼空だって確信した。
その確信が確かなものかを知るためにも、蒼空に会うためにも、会うって決めた。
だって、会いたいから。
……なんで会いたいんだろ。
だって……




