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これは夢でのわたしがするべきケジメ

「にしても、えらく詳しいよね。ちょっと怖いくらいに凄すぎるわ」

 細かいとこまで生々しくて、バヴァルダージュ嬢の情報は逆に、誰かの創作を疑っちゃうくらいだ。




「話に出てた内部クラスの先輩から直接仕入れたのよ。情報源としては文句なしでしょ?」

「あ、ネタ元バラしてもいいんだ」

 そのあたり、ジャーナリズムな部活だから徹底してそうなのに意外だね、と驚いてたら、別に秘匿するようなもんでもないっしょ、とあっさり言われた。そうなの?そのへんの線引きって曖昧?


「違う違う。その先輩からも、“エルサ嬢を助けてあげて欲しい”って言われてるの」

 とか言い出す。



 今はクラブ内での雰囲気でエルサを無視する態度を取らざるを得ないけど、本当はそんな事したくない、とバヴァルダージュ嬢が集めた聞き込みの中で言ってたそうだ。だから何か少しでも気になる事あれば、都度、連絡してきてくれてるらしい。


 同じような子が、他にも数人居てるんだってさ。



(さ、さすがエルサちゃん…、どこぞのわたしと違って、人望があるわぁ……)

 疑われたら疑われたまんま、死に直結するようなわたしとは、人間の出来が全然違うね。




 と、なると、そんなエルサちゃんを誰が主体になっていびってるのかは、わりかし簡単に割り出せそうだ。

 手っ取り早くそいつを締め上げたら良いかな?いや、その人物がエルサを攻撃する根拠を調べて無くしてしまう方が最善か。

 間接的にでも実害を被ったからだとかいうんなら、いくらでもウチが補填してさしあげましょう。貨財攻撃賄賂パーン!だ。



 その過程で、もしかホスタイル教諭が関わってるかどうかが判れば御の字だね。関係ないなら切り離して考えれるし、裏で糸を引いてるってんなら、圧力かけてぶった斬ってやればいい。


 そうすりゃ表立ってエルサの味方が出来ない先輩たちも、消極的に取り巻いてるだけじゃなく具体的な根拠をもって庇いやすくなるはずだ。






 とりあえず、ホスタイル教諭がこれ以上エルサにちょっかいかけないよう注視しつつ、状況の好転を計る。教員権限を使って何かしてきそうなら全力で守る。


 捏造疑惑を機にエルサを排除しようとしてきてる部員には、消極的ながらもそれを心良く思ってない先輩たちを支援して、牽制してもらおう。

 自分が原因で内部生外部生先輩後輩で部内に溝が出来ちゃうのは、エルサちゃんは悲しむだろなぁ。けど、今の本草薬学調合クラブの内情が好転しない限り、どのみちエルサちゃんは悲しむだけだ。部外者のわたしたちでも協力出来る事があるなら出し惜しみはしない。



 そのためにも確実な裏付けを得るため、男子連中を集めて、改めて調べ直しがしたい。


 論文不正の調査はなぜ進まないのか、なのになぜ予算凍結だけが先行されたのか、そもそも素材屋のぼったくりをなぜ学園側は放置しているのか。


 全部バラバラな要素だけども、ひとつずつでも改善出来ればその分だけ、エルサのクラブ内での立場がマシになる。



(論文が白だって結論出せるのが、エルサちゃんにとっては一番良いんだろな)

 ならわたしは、学園運営部を突ついて急がせるのに全力を上げるべきだよね。




 わたしが裏でこそこそやってるのをエルサに気取られないよう、日を選んで運営部を訪ねて行く。

 エルサは今日もきっと、部室で独り、居た堪れない針の筵状態だろう。一日でも早く状況を変えられるなら、友達として全力で協力したいと思う。



 余計なお節介?


 構うもんか。


 誰にも助けてもらえなかったわたしの魂は、わたしの大切な人をわたし自身が救済してこそ、救われるんだ。







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