……。
それに気づいたのは、学園祭が終わってからしばらくしてから。季節は秋から冬になろうかという頃だった。
「エルサ、最近元気ないけど調子良くないの?」
と、なんだか普段に輪をかけて大人しいエルサちゃんが気になって、声をかけてみた。
「ううん?そんな事ないよ?どうして?」
別に何にも無いよ?とあっさり言い、エルサはすぐ話題を変える。
(気のせいか。ならいいか……)
なんだか引っかかるけど、無理矢理聞き出すのも違うか、と様子見する事にした。
でもやっぱ、何かおかしい。
同じ笑い顔でも、以前までのパッと花が咲くような清らかさが薄れ、どこか虚ろげだ。
エルサにはらしくない小さな失敗も、続いてる。
(ご実家で何かあった?)と思いラフネスの商隊からいくらか情報聞いてみたけど、平凡な田舎領主ルバドール子爵家周辺は至って平和で、特に問題はなさそうだった。
なら、エルサの個人的な何かなのかな?と思いつつ、友達でもどこまで踏み込んでいいか分からず手をこまねいてた。
フレン・ドシップ商会子息も、エルサの事が気がかりらしい。
「ホントに大丈夫なんだろうか…?」
と、わたしにこっそりと相談してきた。
男子にまで変化が分かるなんて、相当なものだ。これはやっぱ、友達としては見過ごせないかもしれない。
まぁフレンくんの場合は「特別」に、ではあるけど。
こういう時、なんだかんだで頼りになるのは事情通。
それとなく調べてくれないか?と、例のバヴァルダージュ嬢にお願いしたら、数日である程度の状況を把握してきてくれた。
聞き、わたしは激怒した。
それ以上に、フレンくんが目を血走らせて、普段の温厚さからは想像出来ない形相になってた。
エルサちゃん、クラブ内でイジメられてた。




