短編 祝会
読んでくださる皆様に感謝です!(*´▽`*)
「もふちゃん。これ、ここに飾るのはどうかな?」
「みゃ」
「え? こっち? 了解! わぁぁ! 本当だ! こっちの方が素敵! さすがもふちゃんねぇ」
「みゃ~ん」
胸を張ってエッヘンといった様子のもふちゃんが可愛くて、私の胸はきゅんと高鳴る。
明日は一年に一度の祝会といって、一年を祝う日がくる。
その日は聖なる夜とされており、争いごとをせず、皆が心穏やかに過ごそうという日であり、明日の仕事も半日で終わる。
町は美しく飾られ、賑わう。
昨年まではそんな日すらも仕事に追われ、深夜を過ぎた頃に、あぁ今日は祝会だったなと遠くから聞こえてくる歌声を聞き思ったものだ。
明日の為に私はもふちゃんと一緒に部屋を飾りつけしている。
「わぁぁ。可愛く出来たね。もふちゃん。こっちにおいで」
「みゃ?」
私は可愛らしくラッピングされた箱を取り出すと、もふちゃんの前においた。
「ふふふ。少し早いけれど、私の所に来てくれてありがとう。祝会のプレゼント」
「みゃ!?」
箱を開け、中から私はうさぎさんの着ぐるみを取り出すと、それをもってもふちゃんに見せた。
「ふへへへへ。もふちゃんがもふもふの着ぐるみを着る……最高か」
「みゃ……」
「お願い。一回、一回でいいから! 着てください!」
明らかにもふちゃんの目が引いている。私を見て、引いている。
だけれど私は引かない。
そして、心優しいもふちゃんは諦めたのか、大きく息を吐くと、頭を私の方へと差し出してきた。
「ありがとう!」
私はもふちゃんにうさぎの着ぐるみを着てもらい、そしてはぁぁぁっと感嘆の声を漏らした。
もふもふにもふもふの着ぐるみを着てもらうというのはなんという罪深さ!
「か、可愛すぎる。これは、国宝級の可愛さだよ」
「なぉ……」
「あぁぁぁ。可愛い! 可愛い!」
私はうさぎの着ぐるみを着たもふちゃんをぎゅーっと抱きしめて、その可愛いお顔に頬ずりをするのだけれど、もふちゃんは可愛い前足で、やめてぇと言うように、突っ張ってくる。
それがまた可愛い。
「最高」
「みゃー……」
翌日、安定のもふちゃんは朝にはいなくなっていたのだけれど、どうやって帰っているのかを調べるのはやめた。
おそらくもふちゃんは素敵な夜の妖精さんで正体を暴いたら来てくれなくなる。
そんな最近妄想を抱いている。
昼には仕事を終えて、そこからはオスカー様と一緒にデートの予定だ。
そう。でぇと。
私は仕事を終えると、今日の日の為に勝っておいた一張羅の可愛いワンピースを着て、そして、たまにはと、髪の毛を下ろしてみた。
鏡に映る自分を眺めながら、少し気合を入れすぎかもしれないと思いながら、気持ち程度の口紅をする。
すると、部屋をノックする音が聞こえる。
オスカー様だ。
ドキドキとしながら、扉を開けると、そこには花束を持ったオスカー様が立っていた。
「祝会おめでと……う……メリル……嬢……あ……かわ」
オスカー様が目を見開く。
私は、大丈夫だろうかと思いながらドキドキとしていると、オスカー様が片手で顔を覆って呟いた。
「すまない……可愛すぎて。どうしよう。ドキドキする」
「ひゃっ」
私達は、扉の前でしばらくの間身動きが出来なかった。
ただ、その日のデートはもちろん、最初から最後まで、最高であった。
いよいよ、明日単行本発売です!
「愛されなかった社畜令嬢は、第二王子に癒され中」
編集様が素敵で、いつも丁寧に見てくださって、誤字脱字大魔王(ポンコツで何回見直してもだめだめなんです。ごめんなさい。なので編集様に圧倒的感謝)の私にも優しかったです。
KADOKAWAビーズログ文庫から発売です! よければ、文庫本本屋さんで手に取っていただけると嬉しいです! 本屋さんを応援してます(^^♪ よろしくお願いいたします!
私事ではありますが、今作品で(書籍・電子書籍・コミカライズ合わせて)14作品目となります!皆様のおかげです!ありがとうございます(●´ω`●)






