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【完結】書籍化決定 愛されなかった社畜令嬢は、第二王子(もふもふ)に癒され中  作者: かのん


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魔法陣射影師大活躍!

いつも読んで下さりありがとうございます!

 王城内には、たくさんの部署が存在する。


 その中でとある部署で現在大問題が起こっていた。


「嘘だろう! なんで突然郵送の魔法具が壊れるんだよ!」


「こちらもです! だめです! 全然使えません!」


「な……なんで……あ! 待ってください! あれじゃないですか!?」


 一人の職員が指さしたのは、隣国から送られてきた、魔法石であった。現在検疫中で、調査のために魔法使い達が取り囲んでいたのだけれど、それが先ほど突然輝いたのである。


 一体何がと思ったのだけれど、魔法使いの魔力に反応して輝いただけだと思われていた。


 だけれど光ってから、郵送用の魔法具が一切動かなくなったのである。


「ど……どうする」


「やばいぞこれ……」


 その場が騒然となり、ただ、荷物は次々と運び込まれる。


 これを、どうするか……。


 職員達は顔を青ざめさせた。


◇◇◇


 私は魔法陣を射影し終え、それを丁寧に保存用と分けていたのだけれど青ざめた王城の職員の人が数名部署に押し掛けてきた時に、驚いた。


「ま、魔法陣射影師殿にお願いがあって来たのだ」


「どうか力を貸してほしい!」


 突然のことに驚いたのだけれど、郵送の魔法具が仕えなくなり魔法陣の力を貸してほしいと言われ、私は急いで立ち上がった。


 そして棚に射影し、保存していた魔法陣を数枚取り出して、うなずいた。


「まずは状況を確認しても良いですか?」


「頼む……魔法使い殿は現在、隣国の魔法石につきっきりで、力を貸してもらえないのだ」


 私はうなずいて、郵送部の所へと向かうとその場は騒然となっていた。


「メリル嬢!」


「え? オスカー様?」


「あぁ。魔法石に危険性があるかもしれないと様子を見に来たのだ。メリル嬢は、どうして?」


「郵送部から応援の要請をうけまして」


「あぁ。なるほど」


 私達は魔法使い達が取り囲む魔法石を見上げた。


 それはまた光輝き始めていた。


 オスカー様は危険があってはいけないと、郵送部以外の者を避難させたり、王城内にいる王族の避難などに動いていく。


 私は郵送部の方に壊れた魔法具を見せてもらう。それを魔法陣で修復できるかをまず見るけれど、どうやら魔法石自体が反応していない様子だ。


 どうするべきか、私は郵送部の方と話をし、拠点となる転送する魔法具が設置してある場所へと私が魔法陣を使い転送するという案でおちついた。


 魔法具の修理をする職人も集められて調べてもらうと、どうやら、隣国から来た魔法石と郵送の魔法具との相性が悪かったらしい。


 危険性はないと判断され、オスカー様達騎士は、郵送物を運ぶのを現在手伝ってくれている。


 荷物が次々に溜まっていくので、私は急ぎ魔法陣を使用していく。


 魔法石は別の場所へと運ばれた。


 私は郵送部にはこんなにも荷物が運ばれてくるのだと驚きながらも必死で動き、そして騎士達も手伝ってくれたおかげでどうにか少しずつ少しずつ落ち着いていく。


 そして時計が深夜を回ったころ、郵送の魔法具の修理が終わり、私はその場にへたり込んだ。


「メリル嬢! 本当にありがとう!」


「あなたは私達の救世主です!」


「ありがとうございましたぁ」


 郵送部の皆も、かなり疲れていると言うのに、私に優しい言葉をかけてくれた。


「いえ、どうにかなって……よかったですぅ……」


 立ち上がろうとするけれど、魔力を延々とずっと使っていた為、さすがに力が入らない。


「メリル嬢。抱きかかえてもいかい?」


「え? オスカー様?」


 私はオスカー様に抱きかかえられ、驚いていたのだけれど、郵送部の皆さんは私が溺愛されているという噂を知っていたのか、生温かな瞳をこちらへと向けている。


「郵送部の皆も、よくやってくれたと国王陛下から言葉を賜った。皆、今日はゆっくり休むように」


「「「「ありがとうございます!」」」」」


 魔法石は隣国へと今後送り返されることになった。


 そしてこの魔法石は輸入禁止されることが現時点では決められたのであった。また今後の調査次第で検討されるらしい。


「メリル嬢もお疲れ様。部屋まで送ろう」


「自分でも、歩けます……重くないですか?」


 私が尋ねると、オスカー様がくすくすと笑う。


「大丈夫。君は軽い。本当にお疲れ様」


「……さすがにちょっと疲れました」


「そうだよな。ゆっくり休んでくれ」


「はい……」


 オスカー様の逞しい腕に抱きかかえられて、私はちょっと役得だなぁと思ったのであった。


 腕の中からオスカー様を見上げると、こんなに素敵な人が私を好きとか、夢なのではないだろうかと思う。


「オスカー様」


 名前を呼ぶと、優しい瞳が私を見つめる。


 大変だったけれど、この角度から、オスカー様を見つめられるなんて幸せだと、心中で私はそう思いつつ、今の時間を堪能しようと、頭をオスカー様の胸にもたれたのであった。


読みに来てくれる方がいることがすごく幸せです(●´ω`●)

ありがとうございます!

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