枯れたがりのカスミソウ

高校一年、夏の記憶

放課後らしさ

「徹！帰りマック寄らね？」

ダラっと帰り支度をしている俺に

中学から同級生の琢磨から声がかかる

「おう、行こーぜ。

...コウ！お前マック行く？」

俺は教壇付近で女子とお喋りを楽しんでるコウを誘う

コウはチラッと俺らの方を見てOKサインを出しすぐに女子とのお喋りに戻った。

俺と琢磨は”先に行ってよう”とアイコンタクトをして

コウを置いて教室を出た。

「コウにLINEしとくわ。」

「お、わりーな。」

スマホをいじってコウにLINEする俺と

「うわっ。もうサッカー部いるわ」と言って校庭を見る琢磨

いつもと同じような放課後の風景

ただ俺にも琢磨にも、廊下ですれ違う全員にも

夏休みに入ったという浮き足だった気持ちがあるように思えた。

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徹と同じクラスメイトの

宮下琢磨(みやした　たくま)

コウこと森晃太郎(もり　こうたろう)