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そんなの勿体無いですよ!(それでもいいの!)

今更気づいた事なのですが、クレアの肉体年齢だと幼女に入りませんよね……。


タイトル変えます。ほんとごめんなさい…。

☆どこぞの悪魔


 幸せを返したい…か。あくまで自己中心的な願いだが…まぁ悪くない。何も考えず狂ったように母親の救済を追い求めるよりかは少しはマシだな、多分。


目の前で暴れているデカブツを眺めながら少年の言葉を想起する。


「キサラギ!クライムくんが!」

「ん?」


とそこへマスターがやってきた。腕には血まみれのクライム少年が抱えられている。


 はぁ…前言撤回だ、お前が死んでどうする阿呆め。


「おぉ酷い。とりあえず、クライム少年の時間を擬似的に止めましたんでこれ以上酷くはなりませんよ」

「そう…まだ死んでないみたいなんだけど、治せそう?」


 ふーむ…俺の侵食領域内で傷をおったんならまだしも、外でおった傷を俺が'安全'に癒やすことはできないかなぁ。となると四郎の魔力を頼るしか無いんだが…。


「内臓だけでなく腰椎、それに胸椎も一部駄目になってますからねぇ……んーまぁでも、いけんじゃないですか?」

「ちゃんと考えてよ!それ絶対失敗するやつじゃん!」

「えぇーでも四郎で駄目そうならクライム少年にもDPを使うつもりでしょう?流石に勿体なくないですか?せっかくあのデカブツ使ってDP大量ゲットのチャンスなのに。多分治せますしDP使うのはやめましょうよ」


 あのデカブツに四郎の幻覚を感じさせて放置しておけば勝手に暴れて魔力を消費してくれる。これによって今、このダンジョンは大いに潤っている。

 問題点はDP貯蓄上限があることと、一つの存在から得られるDPにも上限があることくらいだが、2つ目は一定のクールタイムをおけばリセットさせる。


 ま、そのクールタイムが6ヶ月だから旅に行っている間に問題が起きないように上限になったら殺すけどな。


「勿体なくない。第一、こんなのズルじゃん。クライム君のお母さんに使う蘇生アイテムとクライム君を治療するためのアイテム分のDPが貯まったらすぐに倒しちゃって」

「えぇーーー勿体ないですよ!ダンジョン休止にもDPがかかるそうじゃないですか。そんな聖人ぶらずにじゃんじゃんあのデカブツ利用しましょうよ」

「少しでも利用している時点で聖人とは言えないでしょ……とにかくこれは決定事項だから」

「はぁーまぁいいですけど」


 あぁ……少年マザー用の[リヴァイヴストーン]一つで777万、クライム少年用の[時戻りの秘薬]で30万。デカブツから得られるDPの上限が1000万、のこり193万の黒字だと思ったのに…。


「ねぇ、あのでかい木って結局なんなの?」

「んあ?あぁ、デカブツですか。先程報告した三郎と四郎が接敵した植物型の魔物の成れの果てですね。三郎の魔力を感知できなかったことが敗北の原因だったからか、やけに魔力に敏感になっているようですけれどね」

「へぇー。魔核を壊したんでしょ?何がどうなったらああなるの?」

「多分ですが、魔力や魔素が意識を持つ現象。つまりは精霊化をはたしたんだとおもいますよ。精霊の実態は魔核や肉体を持たずに活動することができる魔力の塊みたいなもんですからね」


 魔核を砕かれた奴は一度死んだが、大量の魔力残滓が魔素と融合して、憎悪を元に意思を手に入れ復活した。

 憶測に近い推量だが、多分あってんだろ。


「ま、あの様子を見るに精霊にもなりきれなかった半端者でしょうけどね」

「なるほどねぇ…。あっヘルプさん、クライム君寝かせるためのベット用意して」

『かしこまりました』

「え、地面に寝かせればいいじゃないですか」

「えぇーこの地面硬いじゃん。怪我人を硬い地面に寝かせるのは良くないでしょ」

「時間止まってるから大丈夫ですよ」

『用意いたしました』

「ありがとう」


 無視かよ!いいけどね!割と日常茶飯事だし。


「そういや、精霊化といえばクライム少年が使っている魔剣も精霊化、もしくは悪魔化をはたしていましたよ。以前の所有者を守れなかったことが余程ショックだったみたいで、必死にクライム少年を守ってましたよ」

「えっ!魔剣も!?ていうか悪魔化って不穏すぎない?」

「こんな短期間で精霊が生まれることは珍しぃんですけど、多分精霊化の方だと思いますよ。いやぁ、なにしろ出処がわかりませんから断定できないんですよね」

「二つのちがいは?」

「簡潔に言うと、対象の存在を作り出した存在の違い、ですかね」

「それだけ?」

「それだけなわけ無いですけど、この魔剣が悪魔だろうと精霊だろうと大差ないですからこれ以上の説明は必要ないかと」

「説明が面倒くさいだけではなく?」

「半々、ですかねぇ」

「はぁ…まぁいいや。別に知らなくてもいいことなんでしょ?」

「えぇ、知ってても使いませんよこんな知識」



……………………



太陽が沈み月だけが大地を照らし始めた頃。結界の改良が一段落つき今日ためたDPの総量を確認するためダンジョンパネルに目を落とした。


 おぉ…!、デカブツに俺が少し手を加えたとはいえ、すごい勢いで魔力使ってんなぁ…あともう少しで目標値まで貯まりそうだ。


 ……あ、そうだ。いざ殺すときも苦戦しているふりしてちんたら殺せば、そのうち上限まで貯まってくれるんじゃないだろうか。

 おぉ、俺天才かも。


「そろそろ貯まるみたいだけど、倒すのにどのくらい時間かかるの?」

「ふっ…苦戦するでしょうけど時間をかけてきっと倒してみせますよ」

「……嘘ついてるのバレバレよ」

「え?嘘ぉ?なんのことですかぁ?」


 何故バレた?ポーカーフェイスに歪みが?いやそもそも、あのデカブツゆうほど強くないから俺が苦戦するビジョンがうかばないのか?


「ま、しらばっくれるんなら良いけどね。……良、い、け、ど、ね!」


 そう言って俺の顔を少し睨みつけてくる。大事なことだから2回言いましたってやつか?


 ふーむ、マスターは何を考えているんだ…?わからない。こうなったら脳を覗くか?…いや駄目だ。覗いたこともバレたらまた怒られる。

 こうなったら…。


「…い、いやぁー苦戦すると思ったんですけど、意外と弱そうですねぇー。森林が周囲に存在しないからか、クライム少年の記憶では凄い苦戦していたから思い出補正みたいなのがついていたからか、強そうに見えたんですけどねー。ハッハッハァ」


 くっ…今日のところは勝ちを譲ってやるよマスター。だが勝ちを譲るのは今だけだ、すぐに圧倒できるようになってやるからな!


「(はぁ…キサラギの嘘つく癖は治りそうにないなぁ…)そっ。で、どれくらいで倒せそう?」

「さ、さぁ?」

「………………。」

「睨まないでくださいよぉ。そうですねぇ……1秒、いや0.1秒でしょうか…それとも0.01秒…?」

「はぁ…瞬殺できるんなら最初からそう言いなさいよ」

「いやーあれですよ、ほらぁあれ、弱すぎてわからない、的な?」

「んもぉ…」


 そんな聞き分けのない子供を相手する母親みたいな反応すんなよ。俺がガキみたいじゃないか。


『そろそろ指定のポイントまで貯まります』

「了解。ありがと、ヘルプさん。キサラギも準備して」

「準備なんていりませんよ」

「そう」


ずっと一人で暴れているデカブツを哀愁漂う目で見つめる。


 あぁ名もなきデカブツよ、一瞬でも俺に夢を見させてくれたお前のことは忘れないよ。


『貯まりました』

「キサラギ!」

「うい」


 さようなら、どうか安らかに眠るがいい。


次の瞬間にはもう、恵みの怪物は跡形もなく消えていた。


「えっ…何したの?」

「所詮意思を持った魔力と魔力で作った体ですからね。俺の魔力で侵食して全て俺の魔力に変換すれば、この通りってやつでさぁ。ま、侵食領域内で無ければこうも簡単には行きませんがね」

「……侵食領域、さっき教えてもらったよく分かんない技ね…」

「そうですね。ま、固有魔力を持たないマスターじゃ一生使えない技ですけどね」

「ちょっと羨ましい…」

「ふっふっふぅーそうでしょうそうでしょう」


 存分に羨ましがるがいい。なにせマスターにはできないことだからな!


「まぁでもキサラギは私の下僕だから命令すればいつでも使える…つまり実質私も使える…?」

「凄い理論っすね。馬鹿なこと考えてないで必要なアイテムを交換しましょうよ」

「そ、そうね。ヘルプさん!」

『かしこまりました。指定のアイテム、リヴァイヴストーンと時戻りの秘薬を購入します』


 ヘルプさんが反応すると、すぐに交換したアイテムがでてきた。

 にしても、死んでから1時間以内、尚且生産したダンジョン内でのみ使用可能とかいう地味に使えないアイテムなのに高くねぇ?


「ヘルプさん、使用方法を教えて」


 知らなかったのかよ。ちゃんと確認しとかないと後で使えないっていう落ちになるぞ?


『かしこまりました。まず、リヴァイヴストーンですが、対象者の側で対象者を思い描きながら魔力を込めてください。ですが恐らく、その赤い木が身体に生えている状態では効果を発揮しないと思われます』

「なるほど、キサラギやって」

「おっけぇです」


 マスターは魔力がないから俺がやらないといけない。 

 少年マザーに寄生している木を消滅させて、手に持った石に魔力を込める。

 使用すると、手に持った石が霧散し少年マザーからとんでもなく眩い光が発生した。


 光は5秒程で収まり、なんの外傷も無い少年マザーが横たわっていた。

 勿論マスターが無駄に買ったベットの上にだ。


「凄い…ちゃんと心臓も動いてる…キサラギ、問題なさそう?」

「んー…大丈夫そうですよ。流石に800万近く持ってくだけありますね」

「そう。ヘルプさん、時戻りの秘薬は?」

『小瓶の中の液体をどこでもいいので対象者にかけてください。こちらは、死者に使用することができないのでお気をつけください』


マスターがクライム少年に小瓶の中の液体をかけると同時に擬似時間停止を解除する。すると、またたく間にクライム少年の体が再生していく。


 時間を戻すというよりかは、どちらかというと自然回復に必要なエネルギーや栄養素等を全て魔素で補って、再生するために必要な時間を短縮している感じだな。


「キサラギ、どう?」


 クライム少年の場合、魔素を肉体に変換させている様なものだから魔力の侵食を受けやすい、ということの注意が必要だろうが…そういえば少年マザーは魔素の変換によって作られた肉体ではなかったな……もしかして、神が保有している複製体と置換したのか?

 いや、神がいちいち人の複製体を所持しているのかが疑問だな。ゲノムから複製体を一瞬で作り出したのか?となると神性で作り出された肉体の可能性が高いよな……じ、実験サンプルとして凄く欲しくなってきたかもしれない…。


「キサラギ?」

「あ、えっとですね。簡単に言うと魔素を肉体に変換しているみたいなので、他者の魔力の影響が少ない場所でしっかり栄養を取ってしばらく安静にしないと、クライム少年の肉体に実体化した魔素が魔素に戻ってすぐ死ぬかもしれないから気をつけさせないといけませんね」

「わかったわ。色々キサラギもありがとう」


 そう言ってマスターが微笑む。

 俺殆ど何もしてないような気もするが…。

 うん、まぁ…サービスだ、少年マザーが死んだときの記憶を二人から消して適当な記憶に変えといてやる。死んだときの記憶で心的障害が出たらまた面倒なことになるかもしれんからな。

 後、死体持って変なこと言いながらダンジョンに入ったり、デカブツ相手に大立ち回りしてんの見られてっから、そこらへんも全員の記憶適当に改変しておいてやるよ。


「さて、外は殆ど人がいなくなったみたいですけれど、どうします?」

「うーん…とりあえず冒険者達は外に出そうか。クライム君とお母さんは、人が戻ってくるまでダンジョンの中で療養させたいんだけど、数日人がいなくなるのはまずいかな?」

「べつに大丈夫だと思いますけど、なんにせよ記憶の改竄をすれば全て丸く収まると思いますよ」

「こればっかりは仕方ないか…。うん、ダメそうだったらそうして」

「了解。それが終わったらご飯にでもしますか」

「そうね、そうしよっか」


 後はそうだな…魔法の改良を進めるか。




☆どこぞのギルドマスター


 「__そして最後、ダンジョンの入り口がある地点で消滅し、その後一切確認されていません」


 ダンジョンの入り口付近で…?


「それはその魔物がダンジョンに侵入したと考えていいんだな?」

「はい。ですが、その後ダンジョンの調査をしたところ以前と変わらない感じであったため、もしかしたらあのダンジョンは王級の魔物ですら討伐出来るだけの戦力を保有しているかもしれません」


 王級。Aランクの魔物の枠ですら入らない魔王級の魔物に付けられる階級。それ一体で世界を脅かすことのできるほどの脅威となり得る魔物。

 そんなものを討伐?いくら自分らのテリトリー内とはいえあり得るのか?

 だが実際……。


「……仕方がない…[超越者]に声をかけろ。アイツにダンジョンを調査してもらう」

「その…ダンジョンなのですが、どうやら休止をする様でして」

「は…?休止?化け物を相手にして戦力が減っているはずだろう?ダンジョンは挑戦者が多ければ多いほど活発になるはず、ならば今は少しでも冒険者をおびき寄せて力をつけたいはずだよな…?やっぱり化け物はダンジョンに侵入していなかったのか?」

「わかりません。ですが、ダンジョン入り口付近で消滅したのも、休止を発表したのも事実です」


 まさか、飼い慣らしているダンジョンマスター共が言っていたことは嘘だったのか…?いや、そんな筈はない。ならば…。


「その超大型の魔物、ほんとにそれ程の驚異だったのか?」

「おそらく。あのジルレッタ嬢が太刀打ちできそうに無かったと仰っていました」


 ジルレッタは今現在俺の部下であり、不殺の悪魔城がある平原にて冒険者ギルドの受付嬢をしている元Sランク冒険者だ。

 4つの加護を持つアイツで太刀打ちできないなら、いよいよもって超越者に頼るしかなさそうだな…。


「はぁぁぁ…わかった。一応いつ休止が終わるかわからないから、今のうちに超越者に声をかけておけ」

「了解しました。して、次の案件ですが__」


 一つ案件が片付かないうちにまた新しい問題が起きる。はぁぁ……ギルドマスター辞めたくなってきたかもなぁーー。





☆どこぞの神


「あら、帰っていましたの?マルードローガイ様。今日はどんな事をしでかしてくれたのか、私に聞かせてくださらない?」


 ちっ!見ておったのか小娘が…。というか儂の名前に勝手に変なものを付け加えるな!


「なに、哀れな少年にちと加護をくれてやっただけよ」

「へぇ?私にはマルード様が直接あの木の精霊に接触したように見えましたが?」


 ネチネチネチネチ面倒なやつよのぉ。そんなんだから胸も小さく番も見つからんのよ。


「そうだったかのぉ?最近歳のせいか記憶が曖昧で曖昧で、まぁどうせ大したことはやってないだろう」

「馬鹿なんですか!?した事の大小ではなくやったことが問題なんですが!?どこまでボケれば気が済むんですか!貴方は!」


 うるっさいのぉ。耳がキンキンするわい。


「まったく最近の若いのは小さい事で一々大袈裟すぎるんじゃ、だから胸も小さいままなのよ。おぉっと、声に出ておった」

「(イッラァ!)文句ばっかたれてないで反省しろ!クソジジイ!!!」

「おぉおぉうるさいのぉ。この調子だと儂くらいの年になる頃にはつるっぱげになるな」

「私は貴方みたいな古臭い神じゃないので禿げません!第一……はぁ…もういいです」

「ふん。やっと如何に自分が小さな神かということを自覚したか」

「ち!が!い!ま!す!って…いけないいけない。こんなの相手にしてたら作業が進まない」

「作業?」

「働かず問題ばかりおこす貴方には関係のないことです。黙っててください」


 小娘め…やはり胸と同様器も小さいようじゃのぅ。

 まぁいいわい。儂は助けてやった人間の様子でも見に行くか……って!あの悪魔ぁ!儂を拒絶する結界を張りおったな!許せん!あの胸を独占する気か!

 ええい!こうなったら意地でも結界内に侵入してやる!


「くんのっ…!こんのっ…!これでどうだっ…!」

「はぁぁ……(あのジジィ今度は何するつもりなのよ…)」

「くそう!悪魔のくせに生意気な!」

「はぁぁぁぁ………」












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