探索者許可試験
ダンジョンが世界中にでてから2ヶ月がたった。
その間に日本では自衛隊により日本に出現したダンジョンの封鎖と中の探索が行われた。結果、ダンジョンは日本に札幌、仙台、東京、横浜、名古屋、京都、神戸、高知、福岡、沖縄の10ヶ所出現し、現在各ダンジョン付近の自衛隊が一般人のダンジョンに入ることを封鎖して、一部選抜された自衛隊員がダンジョン攻略を行なっていると発表された。
ダンジョンについて各国協力のもと世界探索者支援機関(WSSO)を立ち上げ、ほぼ国連加盟国全てが加盟しダンジョンについて各国共通のさまざまな法律が決まった。
その中の1つとして探索者協会を作りダンジョンの出入りや資源の買取、ダンジョンの情報を集め探索者に知らせるなどを行うための施設をダンジョン付近につくることや、探索者にランクをつけ、ランクに応じた優遇など特典をつけ探索者を支援するための準備が行われていた。
3月初旬、日本中であるニュースが報道された。それはアメリカ、中国、ロシア、イギリスなど一部の国が一般人に探索者希望者を募り試験に合格した者に資格を与えダンジョンに入ることが許可された。今までは軍隊などしか入れず一般人には探索許可を出していなかった。だが、ついに一般人を探索者として許可した国が出たことで日本でも探索者資格試験を行うと発表があった。
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「「京介〜、資格取りに行く〜?」」
幼なじみの吉村健斗と高木凛華が聞いてきた。
「ん〜高3になったら大学行かないから就職に向けて色々やらないとだけど、探索者になってダンジョンに入ってみたいから取りに行こうと思ってる。」
「お〜なら凛華と話し合ったんだけど、3人で登録いかね?パーティみたいなの組むとかおいおい決めていけばいいし」
正直パーティについては組むつもりはない。
それは2人は高校卒業後大学に進学するだろうから、自分とパーティ組んでいたら来年の4月にはパーティーを解散して2人は新しいパーティーを探したりしなくてはいけない。
やっぱり迷惑かけるし…
「いいよ、パーティは高校卒業後ダンジョン行けなくなるかもで迷惑かけるから組めないけど」
「別に気にしなくていいのに… とりあえず試験は一緒に行こうよ。明後日の土日に代々木で試験受けられるから。」
「おっけー、じゃあ朝8時に代々木駅前集合でどう?」
「「おけぃ」」
そうして3人で試験を受けに行った。試験内容はまず講習を受けてダンジョンに関する知らないといけないルールなどの筆記試験と身体能力試験があった。
筆記試験は講習で習ったことがそのまま出てくるので難しくはなかったが身体能力試験は意外と大変だった。シャトルランに握力、100m走、長距離走、武器を扱った簡単な試験もあった。
武器を扱う試験はなんでも科学を駆使した武器は使えないらしく、銃は途中からダメージが全く効かなくなるが剣や槍、弓といった武器はダメージが通るらしい。
「いやーきつかった。凛華と京介はどうだった?」
「私もきつかった。特に長距離と武器を使う試験はあんま自信ない。」
あーそういえば武器を使う試験は初めて触るのに簡単な扱い方だけ聞かされて、後は的に武器を使って攻撃したりだったからなー。
「俺も武器はうまく扱えなかった気がする。」
「だよなー、いきなり武器の使い方言われてすぐやってみろはムリだろ。」
そんな試験の話をしながら試験会場から帰った。