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greeting for me

「はじまり」にそれらしい始まりなんて無かった

『だいじょうぶ?』

 その少女は問う。

「大丈夫じゃないよ」

 そして少し切れ気味に返すわたし。




 世界は意外にも小さかった。

 わたしの見ていた世界はとんでもなくちっぽけであまりにも狭かった。

 だからわたしは逃げた。

 現実から逃げた。

 わたしが生んだ世界を夢見た。

 それが一番楽なんだと思った。




『甘かったね』と少女が言う。

「本当だよ」とわたしが返した。




 少女は無邪気にペンを取る。

 辺りが【世界】で埋め尽くされる。

 何も考えずに世界を生み出す彼女が憎らしくて、ものすごく羨ましかった。

「いいなあ」

 ぽつりと零せば、彼女は頬を赤く染めて可愛らしく怒った。

『じゃあ、あなたも作ればいいじゃない!』






 至極単純で簡単で、それはまるで修羅の道。

「まあ、せいぜい頑張るよ」

 そうしてわたしは、この【世界】の行く末を見守ることにしたのだ。











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