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俺たちYOEEEEEE?のに異世界の迷宮に居るっぽい  作者: くまの香


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55/72

55話 迷宮(の、魔物)

 -----(大島視点)-----


 洞窟の先、通路に照らし出された魔物は3体。


 声をあげた3佐が魔虫でもなく魔獣でもなく『魔物』という言い方をしたのは、それらが二足歩行で立ち上がっていたからだ。



 獣といえば獣なのだが人に近い。

 人型の獣で、かつ体毛も薄い。


 ファンタジー小説では『ゴブリン』と称される事が多いが、ここでその名称が使われなかった理由。


 それは、そのサイズだ。


 物語の中のゴブリンは割と小柄、小鬼と言われる事もあるくらいで、人間の子供サイズで語られる事が多い。

 だが目の前のそれは、洞窟の天井に頭がつきそうなくらいに大きかった。



「高身長のゴブリン? 痩せたオーガ? どっちだろう」



 横から清みんのおっとりとした声が聞こえた。だが真をついてるなと頷けた。


 そう、身長からするとオーガっぽい。しかし筋肉質ではなく痩せて猫背だ。しかしゴブリンにしては縦に育ちすぎ……、いや、ゴブリンやオーガの現物と会った事はないので知らないが。



「オークで……ない。オークはもっと肉付きがあって、あと豚っ鼻?」



 そうだな。背の高さからオーガよりもオーク寄りかも知れないが、目の前のアレらは痩せすぎだ。



「あ、腰蓑。やっぱゴブリンっぽいね」



 清みん、余裕がありすぎるぞ? 虫系や化け物系でなく、顔見知り(?)系だから落ち着いているのか?



「どうします? さがりますか?」



 切羽詰まった声で3佐が振り返った。



「ふるふるさん、プルン君、ちょっと威嚇してみて?」



 清みんがスライムに指示を出すと、清みんの前と横に居た2体のスライムが、ボヨンボヨンとその場で上下した。

 天井にぶつかる勢いの、力のこもったジャンプだ。


 すると、目の前の3体がびくりとした後、背を向けて洞窟の奥へと逃げ去っていった。



「逃げましたね……」


「そうですね。とりあえず助かった。清みん、ありがとう。ふるふるさん? とプルンさんもありがとう」



 どっちがどっちか不明だがお礼をいった。



「地上に近い層の魔物は強いと聞きましたが、清見君のスライムの方が強いという事でしょうか」


「そうだな。ポヨンさん達は少なくとも地下一階よりも上、地上にいた魔物だからな。かなり強いはずだ」


「もしかすると、このまま行けますかね? どうします? あ、時間を考えると一旦戻った方がいいのか」



 そうだ、1時間で戻る予定だった。



「逃げたあれらが仲間を連れてくる事も考えられるし、他の魔物もいるかもしれない。が、階段の状況も知りたいし一旦戻りましょう」


「うん。あの……、ポヨン君達を近場で放っていいかな?」


「ああ、食事か。魔物を倒すところを見たい気もする。敵の強さが知りたい」


「良いのではないでしょうか。さっきの魔物を食べ尽くしたとしても。迷宮は定期的に魔物が湧くと聞いていますから」


「そうだな。清みん、ポヨンさん達に食事に行ってもらえ。ただし交代で、誰かが必ず清みんと残るように」


「うん。わかったー。ぱみゅんちゃん残って。他のみんなはご飯に行ってー。遠くにいったらダメだよー?」



 ポヨン氏と他2体のスライムがあっという間に洞窟の奥へと消えていった。ほんの少し不安を感じたが、清みんが普通にしているので安全に問題はないのだろう。


 俺も欲しいな。テイムスキル。

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