表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
22/39

第22回

第25回新風舎出版賞、最終選考落選作品(笑)

 8月、夏本番のこの季節、学生達は夏休みまっただ中で、街には学生達が沢山いた。そしてこの自動車教習所も例外ではない。夏休みを利用して免許を取ろうとしているんだろう。

 俺の教習簿には、いくつかの判子が押されていた。日をおうごとに、それが増えていく様が、とても心地よかった。教官には怒られる事もあるが、それはそれで素直に受け止めた。そして日をおうごとに、自分が変わっていく様も...。

 

 青山さん夫婦に出会ってから2週間が経ち、俺は再び青山さんに会いに行く為、今度は自分一人で自転車で病院に行く事にした。家からは距離があったが、行けない距離ではないような気がした。

『いつでも来なさい』

 あの日言ってくれたその言葉が、とても嬉しかった。

 車の助手席から見た風景を思い出しながら、ひたすら自転車のペダルを漕いだ。

 あ、確かこの信号を右に曲がって...。

 信号を右に曲がると、その先の左側には、あの時給油したガソリンスタンドがあった。記憶は正しかったと更に進むと、左前方に茶色いレンガ造りの、あの病院が見えてきた。

 病院に到着すると、エレベーターで3階へ行き、303号室の部屋を探した。

 扉を開け、部屋に入ると、俺の姿に気付いた青山さんは、突然やって来た俺を温かく迎えてくれた。

「あ、あの、いつでも、来ました」

 それは俺の精一杯の言葉だったが、青山さんは声を出して、笑って答えてくれた。

「青山さん...」

「ん?なんだい?」

「俺、変われますかね?」

 そう言ってから青山さんが言葉を発するまでの時間が、とても長く感じた。

「...そう君が思った時点で...変われてるんだと思うよ」

第23回へ続く...

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ