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第十二話 接触(3)

挿絵(By みてみん)

絶賛発売中!

作画はダンバインやイデオンの湖川先生がご担当!

amazonや楽天ブックスで購入出来ます!

その他、電子書籍もあります。

よろしくお願いします!


「決戦兵器・・・ねぇ・・・」


 81万年前、あのアルマゲドンでギゼ達は悪魔と戦った。霊子力炉を完成させ、すさまじい霊力で幽体を消し去ることのできるグワンドローを作った。しかし、それは暴走して知的生命体を原初の姿に還元してしまったのだ。


 そして地球人はその霊子力炉をサルベージして、複製や改造を施して使っている。メアリーの乗る決戦兵器には、オリジナルの霊子力炉をベースにチューニングが加えられているそうだ。


「昨日のレクチャーを聴いたでしょ。霊子力炉本体よりも、キャタライザーとコンバーターとキャパシタがキモなんですって。キャタライザーとコンバーターで霊子力を増幅してキャパシタに溜めることが出来るの。そして、その溜めた霊子力をごく短時間に解放すると、第一階級の悪魔達、つまりアザゼルやベルゼブブの霊子力を大幅に上回ることが出来るわ」


「そう、確かに人間の霊力をベースにしているこのミョルニルでもあんなに強いんだったら、本当にルシフェル様を消し去ることが出来るかもねぇ」


 不明艦ガタマザンから発艦した400機のシグロッグを全て撃墜することに成功した。ミョルニル部隊の損害はゼロだ。ミョルニル部隊には、シグロッグの破片の回収が命じられた。しかし、TNT20キロトン相当の爆発に晒された全高20メートルの機体で原型をとどめているものは一つも無く、細かい破片のみの回収となった。


「ミョルニル部隊、全機収容を完了しました。損害はありません」


 強襲揚陸艦イカロスの艦長ダルトン大佐は報告を聞いて、ミョルニル部隊が全機無事帰還したことに安堵のため息を吐いた。


「敵の残骸は持ち帰れたか?」


「現状、原型をとどめている物は無いようですが、破片はかなり回収できたようです」


「そうか。隔壁を開ける前にミョルニルの洗浄を怠るな。何が起こるか解らん。それと、救援はまだか?」


「はい、艦長。こちらの時間であと2時間ほどかかります」


 敵の機動兵器は排除できたが、母艦から陽電子ビームによる攻撃は続いている。イカロスのバリアーで防いでいるが、攻撃が終わらない限り修理や曳航は出来ないだろう。


「あれを撃沈するには簡単だろうが、悪魔が操っている兵器のサンプルだ。もう少し調査をしたいな」


 ――――


「メアリー准尉、何か解ったことがあったか?」


 現時点では、メアリーにアンドラスが憑依していることは一部の人間しか知らない。その為、高城はメアリーと秘匿霊波通信を使って交信していた。ただ、メアリーは光速の96%で移動しているため時間の流れ方が違う。音声は調整しているので聞きづらくは無いのだが、昔の衛星中継のように返事が返ってくるまでに数秒の時間がかかる。


「アンドラスが言うには、あれは第六文明人が作った攻撃空母ガタマザンだと言うことです。小型の機動兵器はシグロッグと言って、人間の霊力で動くミョルニルのような兵器だそうです」


「第六文明人の遺跡か・・・。悪魔の波長を観測したようだが、顕現した悪魔が居たのか?」


「いえ、それらしき物はありませんでした。しかしアンドラスが言うには、シグロッグは霊力を持つ人間が乗っていないと動かないはずと言っていたので、何かしらの方法で霊力を供給していると思われます」


「そうか。最初はそのガタマザンだったかな?それを曳航しようと思っていたんだが危険が大きすぎると判断した。しかし、このまま撃沈する前に出来るだけ調査をしたい。メアリーを含んだ3機程度で内部の調査は出来ないだろうか?アンドラスが行けば何か解るかも知れない。アンドラスは何と言っている?」


「はい、高城提督。アンドラスは望むところだと。ご命令をいただければ実行いたします」


 ――――


「ダルトン艦長、回収した敵の破片からタンパク質が検出されたようです」


 撃破したシグロッグの破片を分析しているラボから速報が入ってきた。破片に焦げたタンパク質がこびりついていたのだ。


「タンパク質だと?やはり生命体が乗っていたのか?霊波を乗せた攻撃をしてきたと言うことは霊力をもった知的生命体か?いったい何者なんだ?」


 ――――


 強襲揚陸艦イカロス 格納庫


「小隊長はオレだ。ちゃんと指示を聞いてくれ」


 タチバナ中尉とメアリー准尉の前で、犬神中尉がちょっと偉そうに鼻を鳴らしている。階級は中尉だが、小隊長に就任できるのは先任の一部だけだ。特別編成とはいえやはり嬉しい。そんな犬神中尉を、タチバナ中尉は生暖かい目で見ている。


「今回は悪魔の直接的な襲撃も考えられる。それ故、霊力の特に高いこの三人が選ばれた。気を抜くんじゃ無いぞ」


第十二話を読んで頂いてありがとうございます。

土日祝は休載です。


完結に向けて頑張って執筆していきますので、「面白い!」「続きを読みたい!」と思って頂けたら、ブックマークや評価をして頂けるとうれしいです!


また、ご感想を頂けると、執筆の参考になります!


「テンポが遅い」「意味がよくわからない」「二番煎じ」とかの批判も大歓迎です!

歴史に詳しくない方でも、楽しんでいただけているのかちょっと不安です。その辺りの感想もいただけるとうれしいです!

モチベーションががあがると、寝る間も惜しんで執筆してしまいます。

これからも、よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
敵艦を撃沈する前の偵察。 これは何か起こりそうな予感が・・・。
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