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12の殺人公爵  作者: 大地D
射殺公爵編
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第四章③ 射殺公爵


兵器開発部門で思い付いた発明品を作っているけどこれは死なない為の発明品だからなぁ…殺すための発明品を思い付かないと生き延びたってしょうがない、銃火器の達人を油断させる発明品……見知った物とかで高を括らせて気を抜いたところで殺すかぁ?う~ん……銃でも撃つとかか?でも俺が銃を撃った所で当てられない自信がある!なんせ銃なんて撃ったことが無いからな!と言うか銃弾くらいなら公爵どもは簡単に避けるだろうしな…


メディ「マンダ君!発明は進んでるかい?」


マンダ「それがとりあえずは死なない為の発明は出来たけど殺す為の発明は閃いて無いんだよなぁ」


メディ「死なないってこのマスクがかい?」


マンダ「そうだよ、文明発展部門で見掛けたシリコンを使って俺のマスクを作ってみたんだよ、案外似てるだろ?」


メディ「これを被れば誰でもマンダ君になれちゃうのかい!寂しくなったらマネキンに被せてマンダ君を堪能出来るんだよ!」


マンダ「メディちゃんのそんな姿を見掛けちゃったら居た堪れない気持ちになるから止めてね…」


メディ「そうかい…見つからないようにするさ…」


諦める気は無いらしい…ちょっとショボンとしてるメディちゃんも可愛いから許す!


メディ「それで殺す為の発明は出来てないって言ってたけど兵器開発部門の新作は見たかい?諜報員が命からがら射殺公爵の扱っている武器を観察して報告してくれて、それを真似して作ったやつが何個か試作品で出来てるはずだよ!」


マンダ「そうだったのか!ちょっと見てみるか」


色々な銃が台の上に載ってるけど狙撃銃ってのと投擲銃ってのと機関銃ってのがあるってよ射殺公爵はこんな物騒なもん人に向けてんのか…殺意がスゴいな…


狙撃銃ってのは遠い所を撃つやつで、投擲銃が手榴弾を遠くに飛ばす銃で、機関銃はたくさん弾が出る銃らしい、う~ん……俺が扱ってもにわか仕込み過ぎてなぁ…


メディ「今出来てる銃はこんな感じらしいよ!どうだい?マンダ君!参考になりそうかい?」


マンダ「メディちゃん…申し訳なさそうけど俺にはこれで射殺公爵を殺せる未来が見えねぇよ…」


メディ「そうかい…こんな銃を使わないで僕の生成した毒が効けばイチコロなのになぁ…公爵同士は傷つけられないってのがほんとーに憎らしいよ!」


マンダ「公爵どもにも毒は効くのか?」


メディ「そうさ!毒が効かないって特性は僕だけだから他の公爵には効くはずだよ!僕の毒は効かないけどね!!」


毒を喰らわせられないのが相当ご立腹なんだな…プンプンしてるのも可愛いぞ!メディちゃん!


じゃあ自然にある毒なら公爵どもに効くのか……じゃあ今回はメディちゃんの薬殺にちなんで毒殺の方向で考えてみるか…自然界で強い毒なら村で狩人してた時に父ちゃんから習ったからいくつか知ってるぞ…即効性があって致死性もあって少量でも効くやつで何個か探してみるか…


マンダ「メディちゃん!ここら辺んで野草がいっぱい生えてる所はないか?」


メディ「まぁラグド市の外は自然だらけだからどこにでも生えてるよ思うよ?毒で射殺公爵を殺すのかい?」


マンダ「そうしようと思うけど黙って毒を飲んでくれるわけないしな、まぁどうやって毒を与えるかは置いといて外に出てどんな毒があるか探してくるさ」


さぁ久しぶりに大都会から離れて山を駆け回るか!懐かしい気持ちになってきたぞ!ワクワクもしてきた!


メディ「僕はちょっと虫が苦手だからお留守番しとくさ!行ってらっしゃい!」


えっ?メディちゃん来ないの!?山デートだよ!とか言ってくると思ったのに…この後の公爵殺しの旅ではどうするつもりなんだ?虫もだけど野宿もするだろうし…都会っ子のメディちゃんは耐えられるのか?……いやメディちゃんも公爵だったわ…虫ごときデコピンの風圧で殺せるか…杞憂だな!んっ?視界の端に黒い影が…


メディ「ぎゃぁああ!ゴキブリががぁぁああ!?マンダ君助けてぇぇええ!!!!」


どうやらパニックになってデコピンどころじゃないらしいな…そういや虫にも毒があるから集めておくか、もちろんメディちゃんには秘密でな。

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