第二章③ 絞殺公爵 改訂済
1ヶ月間オデトの街で絞殺公爵の情報集めてみたけど
なかなか狂ってる奴だった…
名前の通り殺し方は絞め殺す方法だった
ロープとか紐状の物ならなんでも良いし
素手とかでも、とにかく絞め殺す。
姿は小太り
なんか派手な服装らしいが、その服って言うのがサーカスってのに出てくるピエロっていう格好らしい
見たこと無いから分からないがピエロってのは人類を笑わせる為の仕事だってよ…
趣味が悪いぜ…殺人公爵が人類を笑わせる?
簡単にまとめると紐使うピエロだな
公爵どもは身体能力が人類の比じゃないから身体動かしたら派手に動けるんだろうなぁ…
跳び跳ねて空中からロープをシュッって飛ばしてきて
首をキュッって絞められたら、それでもうオシマイだもんなぁ…
殺す糸口でも落ちて無いもんかねぇ…
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大家のバアサン「マンダぁ!今月の家賃払えそうかぁ?」
「払えないなら私の代わりにお使い行っておいでぇ」
マンダ「すまんバアサン、家賃少しだけ足らなそうだ!」
「お願い事聞くから家賃まけてくれ、たのんます」
「じゃあ、スラム通りの私のアパートに行って家賃回収してきな!」
「部屋は3室しか埋まって無いから簡単なもんさ」
「おっけー!そんなんで良いなら今から行ってくるぜ!」
1ヶ月前にオデト街に到着した俺は駅ってのが珍しくてウロウロしてたんだよ
そんな俺に声かけてくれたのが大家のバアサンだ
右も左も分からないおのぼりさんを捕まえて
世話焼くのが人生の楽しみって大家のバアサンは言ってたっけな
まぁ駅を楽しんでただけだけどな…
駅を…
迷ってねぇし…
オデト街に着いたばっかで、良い人類に出会えたは良いけどお金が稼げん…
そういや俺、狩りか発明品作りしか学んで来なかったから
街でのお金の稼ぎ方を知らなかったんだ…
大家のバアサンは口がちょっと悪いけど俺の身の上話を聞いて
住居と工房が一体型の家の紹介をしてくれて
それにすこーしだけ家賃を安くしてくれた!
発明家のジイサンに次ぐ第二の大恩人だ!
ジイサンといい、バアサンといい、世の中には世話を焼きたがる老人ってのが居るんだな!
めっちゃ助かった…
敬老!敬老!
だから今日は家賃回収頑張るぜぇ!
「もしもーし!今月の家賃回収でーす!」
101号室の人類「ぁあ!?もうそんな日だったか…」
「おらよっ!持ってけあんちゃんも回収ご苦労なこったバアサンによろしく伝えといてくれや」
「家賃感謝~♪」
「さて次は…もしもーし家賃回収でーす!」
202号の人類「あいよ~ほらっ、なぁ~もう少し家賃安くならねぇかぁ~?」
「俺は回収頼まれただけだからそういうのはバアサンに言ってくれ~」
「最後はここか…もしもーし家賃回収ですよー」
205号室の人類「お~う、今、手が離せないからちょっと入ってきてくれや」
「鍵は閉めてないからさ」
「そいじゃお邪魔しまーす……」
「うわっペッペッ顔にクモの巣がががペッペッ…」
「なんだこのきたねぇ部屋は!?」
「あぁスマンスマン、掃除はちょっと苦手でな…」
そいで家賃だっけ?そこの棚の上に用意してたんだよ」
「持っていってくれや、俺ってば準備良いだろ?」
「準備良いのはいいけど部屋掃除は出来ないんだな」
「蜘蛛以外の色んな虫が湧いてそうだ……バアサンはこれ見たら怒るだろぉな…」
「ちょ!待て!あのバアサンには言うな!」
「これやるから今ちょうど出来たんだよ!」
そういって205号室の人類は束ねられた細い糸をポイっと投げてきた
持ってみると見た目より軽くてビックリした
引っ張ってみると人類の力では千切るのは無理そうなほど強靭さを感じた
「これは俺が研究して撚り合わせた」
【めちゃ細めちゃ軽めちゃ強~い糸】
「これに掛かりっきりで部屋掃除を怠ってたんだよ、お願いだからバアサンには言うなよ」
「一度怒ったらしつこいんだよなあのバアサン…」
「んで、この糸を俺にくれてもどうしたら良いんだ?」
「虫取りでも楽しめってか?千切れない網であの虫この虫取り放題ってか?」
「まぁまぁよく聞けって、それはこの大陸の大崖に橋を架ける為に作ってた紐なんだよ」
「大崖ってあれか鏖殺公爵の所にあるあれか?」
「そう!あそこにこの紐で橋を架けて刺殺公爵の領域と鏖殺公爵の領域が簡単に行き来出来るようになれば」
「鏖殺公爵の領域の人類がこっちに逃げ込めるだろ?」
「人類が鏖殺公爵の領域から逃げ出したって他の殺人公爵に殺されちゃうぜ?」
「はぁ~わかってねぇなぁ…」
「鏖殺公爵は燃費が悪いので有名なんだぜ!」
「人類が逃げ出せば鏖殺公爵はヒューマナタイト不足で餓死って寸法さ!」
「数百万人が領域から一斉に逃げるのか…それは壮大だなぁ…」
「で一斉に逃がすタイミングやら大陸の反対側の奴らの交通手段は?」
「まぁ…………それは今からさ!何せこの紐が出来たんだからな!やっと一歩前進だ!」
「その前に俺が公爵どもを全部殺してくるから餓死なんて待たなくても良いぞ!」
「はぁ?公爵を殺してくるだって?もしかしてお前あれか!」
「ちょっと前に新聞の記事になってた刺殺公爵殺しの張本人か!?」
「おうよ!刺殺公爵と刺し違えて殺してきた!」
「刺し違えたってお前生きてんじゃねぇか」
「俺はウーパールーパーの遺伝子持ってるからな!」
「即死じゃなきゃゆっくり手足が生えてくるんだ」
「へぇ~便利な身体だな、俺は蜘蛛の遺伝子を持っているんだが糸出すしか能が無くてな」
「んんっ?もしかしてこの紐ってお前の…」
「そうっ!俺がケツからひりだした糸で紡いだんだ!」
「ウゲェ!きったねぇ!!」
「大丈夫だ!ちゃんと3回洗ったからな!」
「それでも素手で握りたくねぇよ!」
こうして俺は
【めちゃ細めちゃ軽めちゃ強~い糸】と
そして回収した家賃を手に入れた……
ネーミングセンスもなんなんだよ…
2026/1/28 改訂しました




