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赤い目をもつ妹の青い目をもつ姉への後悔

作者: 水瀬 璃津

世間は私の目だけを見て私の事を嫌う。

どれだけ魔法が上手くても、どれだけテストでいい点数をとっても血のように真赤な目をもつ私の事を誰もが嫌い、出来損ないという。赤い目で生まれただけなのに……

そんな中私の魔法の腕や頭の良さを理解し、褒めてくてたのは姉だった。

私はそんな姉のことを心の底から大好きだし、姉には知っていることをなんだって話たし、姉に内緒にしていることはないくらいだ


ある日そんな姉が急に私のオリジナル魔法をさも自分のものかのようにクラスメイトの前で自慢したらしい。

私の事なんて一言も言わずに……。

私とは逆で姉は有名人だからウワサはすぐに私の耳にも入ってきた。

なかなかに難しいオリジナル魔法で、3日前に姉に教えたものだ。


……許さない。味方だと思ってたのに。結局姉も私を利用してるだけだったんだ。

考えればすぐ分かることじゃん。だって空のように綺麗な青い目をもつ姉はそれだけでテストの点数が悪くても凄いと先生や両親に褒められ、クラスリーダーや生徒会長にもなれるんだから私なんかに本心で優しくするわけないじゃん。

きっと姉がずっと私に優しさを与えてくれていたアレも……きっと偽りなんだ。偽物ウソ虚言……


家に帰って1番にロープを準備した。

次に、姉が帰ってくるまで姉の部屋で息を殺して待機した。運がいいことに今日は両親が家に居ない日だ。

そして帰ってきて部屋に入ってきた姉の首を絞めた。抵抗されないように魔法を1番にかけておいたから殺すのは簡単だった。

動かなくなった姉を確認してから姉の目をえぐり取って私の目と交換する。姉妹だから魔法さえ上手く行けば適合する。

私はこの目のせいで辛い思いをたくさんした。

幸い、私と姉は目の色以外、体型も声もそっくりだ。

それに、嫌われものの私がいなくなったところで心配する人は誰もいないだろう。

姉の死体は最近覚えた消去魔法で消した。

……私が姉に成りかわるの





1ヶ月後

最近学校に行くのがとても楽しい!!

学校がこんなに楽しいと感じるなんて初めてだ。

クラスに入ったらすぐにちやほやされるし、難しい魔法を先生の前で披露すれば表彰なんてすぐにされる。楽しい。

前の私はクラスからは無視されて先生たちに魔法を見せたくても何にもしてくれず見せることすら出来なかった。目の色が違うだけで、こんなに変わるなんて。


父も母も、可愛い服や魔法の道具、本をたくさん買ってくれるようになった。

私にはそんなもの全然買ってくれなかったのに……


部屋だって"元の"私の部屋と比べれば貴族の城とスラム街の家ほどの違いがある。


そういえば"元"姉の部屋を調べたことなかったなと思い"元"姉の部屋をあさったすると……日記を見つけた。

腹黒の姉の日記。どうせ自分が傷つくだけだと思いつつ、気になってページをめくっていくと……私への蔑みも悪口も何もない、普通の日常を書いた日記だった。


『○月○日

今日はクラスリーダーに任命された。なんで私なのだろうか?もっといい人が居ると思うのに、だけど任されたからには頑張るぞ!!』


『○月✕日

お父様とお母様がまた服を買ってくれた。フリルの可愛いワンピースだ。明日はこれを来て遊びに行こうかな?』


次々と読み進めていく。駄目だ、という思いもあるがページをめくる手は止まらず読み進めていく。

すると、あるページで手が止まった

そのページは姉の本性を知った前の日に書いた日記だ。

そのページには…………私への……


『✕月▲日

妹の才能は世界一。でも、妹の目をみて世間は妹のことを拒否する。実の両親ですらそうだ。

だから私が、妹の魔法を広めて、その後に妹が作ったと皆に伝えへばいい!

そうしたら妹の事を皆認めてくれるはず。でも、妹はプライドが高いから作戦を教えたらやめてほしいと言うかもしれない。

妹には秘密にしなきゃ』



「妹の才能…は……世界一……、妹に、は…秘密にしなきゃ………?」


あれは私を思っての行動だった……?姉は私を…………溶け込ませようと……してた、だけ?


青い2つの目から涙が溢れ出た。


お姉ちゃん、ごめん……ごめんなさい、ごめんなさい……!!


私は目に入ったカッターを手に取り刃を首にあて横にスライドした


すぐ……に、私も…………い……く、から


私は地獄に落ちるだろう。でももしあの世で会えたなら、謝って許して貰えなくても何度も何度も謝って仲直りが出来たならその時は、また話そ……お姉ちゃん

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