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ボツ原稿。ボツ原稿って言っても書いてる時は本気だから消すのは消すで惜しみ無いよね。もう最高だよ、そんな感じ。読めたもんじゃないけど、題字だけでも見て鼻で笑ってやってください。  作者: パンツ男爵F
男の娘に転生。転生特典の治癒の奇跡で聖女と呼ばれて勝手に王子と婚約されるけど、男だとバレたら偽物だと婚約破棄。国を追放されたけど実は本物の聖女って、これもうわかんねぇな
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ここからマジで迷走する。もうわからん。私はどうすればいいの?助けてよ!ねぇ!!誰か助けてよ!!ハナクソホジホジ~♪

 今まさに部屋から立ち去ろうとしていたシャルロットは「待ってくれ」と声を掛けられ、突き放したり、待ってくれ、と言ったり忙しい奴だなと困惑していた。


「な、なんですか?」

「失礼を承知で聞くが、先ずは君の力が本物かどうか確かめたい、見せてはくれないだろうか?」


 この期に及んで疑うのかよ、とシャルロットは呆れるが、それはそれで正常な反応だし。変に煽て上げる人間達や、何でも馬鹿みたいに信用する輩よりかは信用出来る。


 それでしたら、とシャルロットは自分の頭に出来た大きなたんこぶに手を当ててみせた。


 そして、シャルロットは小さく深呼吸をする。やがて、シャルロットの身体から朝日にも似た光が溢れだし。その腰からは光輝く翼が現れた。

 やがて、光は彼女の身体を覆い尽くし。シャルロットの翼からは柔らかい光を纏った羽毛が放たれ、部屋中を覆い尽くした。


 その神秘的な光景にハウンズは思わず息を飲んだ。

 

 そして、シャルロット本人はと言うと、たんこぶを治すだけなのに、偉く仰々しくなってしまったなと呆れ果ていた。どうにも、オスローさんから“力の欠片”を貰ってから力の制御が出来なくなっているらしい。


 今回のは明らかにやり過ぎである。

 でも、こう言う時はやり過ぎ位が丁度良い、


 現に、この光景を目にしたハウンズは疑う等と言う思考を完全に疑っていた。

 これで、たんこぶの一つも治せていなかったら爆笑なのだが、残念なことに気付いた時にはシャルロットのたんこぶは綺麗に治っていた。


「はい、これで治りましたよ」

「お、驚いたな。まさか、ここまでとは……」


 逆を言うなら、ここまでの事をしといて、治したのはたんこぶ一つである。

 

 ハウンズは目の前で奇跡を目の当たりにした衝撃で唖然としている。冷静に考えると、たんこぶを一つ引っ込めただけなのだが。どちらかと言うと、たんこぶを治す際のヴィジュアルの方に衝撃を受けていると言っていい。

 ぶっちゃけ、たんこぶ一つなら。治癒の魔術でどうにでもなる。ただ、光輝いて翼がはえちゃう、となると話は明後日の方向に飛んで行く。

 

 それこそ、聖女と言う言葉が現実味を帯びてくる。


 ハウンズは、たんこぶが本当に治っているのか確認する為にシャルロットの元へと駆け寄り。そっと、彼女(男)の頭に手を添えた。


「本当に治っている……」

「どうですか! 凄いでしょ!」


 奇しくも“なでなで”の構えになっているのだが。二人はそんなこと構わず大興奮である。

 初めに、冷静さを取り戻したのはハウンズで、自分が可憐な少女の頭を撫で付けていると言う、状況に赤面し。直ぐ様、その手を引っ込めた。


 今のところ、シャルロットは可憐な男なので、気にする必要は無いが。未だにシャルロットが男であることをハウンズは知らないので、この反応も仕方がない。


 当のシャルロットは「どうだ! 凄いだろ!」と言った様子で満足そうに笑顔を浮かべている。馬鹿である。


 そんな、シャルロットを他所に、我を取り戻したのはハウンズは一端椅子に座ると小さく深呼吸をし、シャルロットに向かって口を開いてみせた。


「わかった。少なくとも君が本物で有ると言うことはわかった」

「そうです。私が本当の…… 本当の…… あれだす、翼がはえて傷とかを癒す人です……」


 シャルロットが勢いで「そうです、私が変なオジサンです」と言いそうになるのを堪えた。

 そのシャルロットの様子を見たハウンズが怪訝そうな表情を浮かべるが「まあ、いい」と、言った様子で口を開いた。


「君が本物であるなら。先程の話も君にかは変わってくる」

「先程の話? なんですか、それ?」


 シャルロットの様子を見て、ハウンズが呆れた様に溜め息を吐いた。

 その溜め息の意味とは、前回ハウンズが口走った「捕まった者達にも少し気に掛かる事が起きている」と言う会話の内容を、もう忘れてるのかと言う意味合いの溜め息である。


「君は気に掛かる事は何だと聞いて来たじゃないか?」

「ああ! 捕まった人達があーだのこーだのって話ですね!」


 その“あーだのこーだの”だとハウンズは頷いてみせる。

 そして、もう一度辺りの気配を張り巡らせ、間者が潜んで居ないことを注意深く再確認した。間者の存在が無いことを確認すると、ハウンズはシャルロットに視線を移し口を開いた。


「五人だ……」


 ハウンズはそう口にすると、ゆっくりと語り出した。

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