第24話 なんじゃこりゃ
驚くべき事に俺は丸々四日も寝ていたらしい……
いやいや、流石に起こしてくれよ。お寝坊さんの領域を遥かに越えているだろう。
なんだ? 聖女だから、これくらいの寝坊は許されるのか? それとも、元々こんな眠り姫並の睡眠時間を誇っていたのか?
「いや~ でも、目が覚めて良かったですよ~ もしかしたら、もう目覚めないかもとさえ言われていましたから~」
エクレアさんが俺に服を着せながらそう話し掛けてきた。
もう目覚めないってどう言うことなのだろうか? さっぱりわからない。わからんちんである。取り敢えず、もうそう言うと物なんだと受け入れるしかない。
この世界に転生してから受け入れる姿勢だけは万全になってきた。もう、わからん事だらけなんだから、あたふたしたって仕方ない。ドンと構えておくしかあるまい。
俺にはそれしか出来ない。
「はい、これで身仕度は整いましたよ~」
そう言うと、エクレアさんが俺の肩をポンと叩いた。
気づくと綺麗な白いドレスを着させられている。そして、エクレアさんはトドメにと言わんばかりに俺にベールのような物を被せてきた。
「なんですか、これ?」
「なにって、今日はアルエさんの御披露目式なんですよ~」
聞いてないな。もしかしたら、言われてたけど俺が間抜け好きで忘れてただけかもしれん。いや、多分今回のはソッチだな。
まあ、もうどうでもいいや。
なるようになれって感じ。




