ラドヴィクス皇国物語
「お見合い? わたしが?
じょーだんぽいのすけさんでしょう」
ーサロ、おまえいったい そんな言葉 どこで拾ってくるんだか・・・
王よ、
そのような 大事、わたしは 聞いていないぞー
腹黒兄貴に対して 守護精霊は 口調を変え ねめつける。
しかし
本人は 涼しい顔で さらりと 答える。
「あちら、エストーリア大公殿自ら 打診があったのですよ。
なんでも 今回の騒動をおさめた アニーアングレイシア姫は
大公殿のご子息が 婚約者にと 望まれていたとのこと。
しかし、
甥である ヒョロオヤセノスケ殿に かっさわれてしまったのだとか・・・
今回の騒動の真相の報告を受けられ、
アニィ姫の パートナーであった サロに 興味をもたれたまで。
“見合い”といっても 堅苦しいものでは なく、
単なる 顔合わせ程度ですから。
どうだい、サロ、
アニィ姫のいる エストーリア大公国へ 散歩に行かないか?
美味しいご馳走が 沢山待ってるよ」
「「行く!!」」
サロと 師匠が らんらんと目を輝かせながら 二つ返事で 答えた。
「そうですね、
お師匠様も キリがいることですし、
護衛もかねて 同行して頂きましょう」
ー・・・・・・・・
にいーーーーーっと笑う 腹黒兄貴に 何も言えなくなった フィーなのであった。