大☆阪☆旅☆行
……結果、凛がやらかしたり、無事(?)テストも終わり、ついに夏休みだ。
今回、大阪に旅行に行くという。
「いやー、お兄ちゃん、旅行楽しみだね!」
「そうか?俺はそんなに……」
大阪は楽しみだ。でも俺は他の理由で家族旅行が大嫌いなのだ。
「なんでなんで?旅行楽しいじゃん!しかも大阪だよ!?大阪!」
大阪は楽しみなんだって。
俺が家族旅行が嫌いな理由とは。
それは当日の朝痛感する事になる。
ーー旅行当日。
「おい凛!起きろ!旅行だ!旅行!」
「うーん……まだ寝てたいよぅ〜」
「お前が大阪行きたいとか言い出したんだろ!!早く起きろ!」
「うるさいよお兄ちゃん……今何時だと思ってんの……?」
「誰のせいだ!」
こうなるから嫌いだ。
まだ理由ならある。
「母さーん。こいつどうする?」
「いつも通りあんたが担いできて。荷物も多いから」
母も苦笑している。
俺は凛を担ぐ。
「うう……眠いよぉ」
……いつもこれじゃねぇかよおおお!!
電車で大阪府に入る。
「ああ、もうなんか疲れた……」
正直な感想が、それ。
「なんで!?まだ来たばっかじゃん!」
だから誰のせいだ。
でももうツッコむ気力すらない。
「来ましたぁ!!道頓堀ぃー!!」
「うるさい。少し黙れよ。」
俺は凛の頭を小突く。
「ええー。でも、道頓堀といったら食い倒れです!食べて食べて食べまくるよー!」
さっき黙れと言ったばっかだが。
「おい凛。端から端まで食べて行くのでは腹が追いつかない。つまり、美味い店に目星を付けて行くのが正解なんだ!」
「お父さん何カッコつけてんの?いきなりキモいんですけど」
凛はデリカシー0なのだ。
俺もだけど(笑)
「おい凛。俺もキモいとは思ったけど、さすがに正直すぎるだろ。父さんだってカッコつけたい時だってあるよ。」
1ミリもフォローになってない俺の言葉がとどめを刺したのか、父さんが気持ちの重さで地面を突き破る勢いでイジケ始めた。
……ざまあ。
「食べた食べた!満足です!」
「確かに美味かったな。次どうする?」
俺らが串カツ屋で物を頼みまくり親のサイフの中身を吹き飛ばした後。
「じゃ、じゃあ、次はU○J行くよ……」
引きつった顔で父さんが言ってくる。
「ゆ、U○J!?ハリー○ッターとかあるかな!?」
「まだあるだろ。てかなんで伏字なんだよ」
「だって作者さんが怒られちゃうじゃん」
「「メタいな」」
俺と父さんがハモる。
にしても。楽しみだ。