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短編まとめ

[TEST]

作者: 深水葉月


「初めまして、[TEST]」

「初期登録を始めまス、名前を言ってください」


 

 [TEST]は、いわゆるロボットに似た商品だ。

 だか普通とは違い、軍人おれたちを助けるために、政府が科学者に作らせた“もの”だ。

 正式名を、『軍事戦闘・救助特化型アンドロイド [TEST]』と言う。

 科学者が多額の金を貰って作っただけあって、とても役立っている。




坂上(さかかみ)(とおる)さん、登録完了です。」

「よろしく、[TEST]」

「ハィ。」

 [TEST]は、美しい成人女性を摸して作られており、男だけの軍隊の中で華やいだ存在だ。

 性的な目でみる奴もいたが、[TEST]はそいつらをプログラム通りに普通に扱っていた。



 そんなある日。

 [TEST]と一緒に敵軍の領地を爆破するように上司から命令が下った。

 俺たちの軍は、どう見ても・どう考えても日に日に不利になっていた。


 銃と刀と隠しナイフと。爆弾と。

 俺はそれだけを持って戦場に向かった。



 何人の人を斬っただろう。

 何人の人を撃っただろう。

 

 そのとき。

 火薬のにおいがして、ハッと後ろを向いた。

 爆弾を敵軍の軍人が投げていた。


「[TEST]―――!」

 俺はなぜかその時、“彼女”を突き飛ばした。

 案の定、俺は爆発で重傷を負った。


「坂上さん、[TEST](わたし)は理解できまセン。

 何故私を庇うようなマネをしたのでスか?」

 

 [TEST]は、俺に何かを言っている。

 俺の口から血が伝う。



「さようなら、私はあなたを一生忘れまセン。」

 

 昔、愛した女性の顔に[TEST]が重なって見えた。



 。

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― 新着の感想 ―
[良い点] いいですね! ホント、もうこの形、安定して良いです! 短い作品でも、その後ろにとても大きな世界の広さを感じます。 [一言] 個人的には、この作品。 設定を頂いて、長い作品作ってみたいです…
2011/05/06 18:30 退会済み
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