転生二日目その2
帰宅したバーツはシャワーを浴びて、ベッドに寝転ぶ。
「(今日登録したばかりのルーキーがいきなりCランクか……しかも魔法戦士。あらくれた冒険者にバレたら絡まれるだろうな……武器を作るか。剣じゃなく刀の方がしっくり来るな、俺日本人だし。木刀にしよう! 自分の体格に合わせて短めに……絶対に損傷せず、何でもスパスパと軽く切れて、何でも殴れる、実重量300キロで、俺が扱う時だけ重量50グラム……それでいいな。あと鍔付きがいいな。よし、いでよ木刀!)」
バーツは起き上がり、木刀を振ってみて満足した。
「(あとは腰に吊るすホルスターみたいなのが欲しいな。バックルの付いたベルトタイプで、左腰の腰骨のでっぱりのやや下に木刀を挿すような……いでよホルスター!)」
ホルスターを装着して木刀を挿す。
「(おお、いい感じじゃね?)」
満足して収納し、はた、と気付く。
「(収納から出す時、すぐ腰に装着した状態にしたいな。服の着替えなんかも。装着とか着替えとか念じたら、そうなるようにしよう。頼むぞ魔法!)」
さっそく装着と念じ、思い通りの効果が得られたので満足した。
「(明日は素材剥ぎ取りか……錬金術師とか居るのかな? ああ~祖父母に両親の死を伝えないといけないし……おっと腹減ったな)」
バーツは居間に行き長椅子に座ると、前世で食べていた、フィッシュバーガー、ビッグバーガー、ポテトフライ、ウーロン茶を魔法で出現させた。
ここで閃き、収納する。
「(収納の中で大量にコピーできないか?……千個ずつコピー! お、できるじゃん。これで色んな食べ物を大量に確保できるぞ)」
各1個ずつ取り出して飲食していると、掛け時計や目覚まし時計が欲しくなる。
食べながら考えて作り出し、フィッシュバーガーを食べ終えたところで、壁に時計を魔法でくっつけた。
「(まだ19時か、そうだ! 家に防犯の結界を張ろう。結界というよりバリアだな。家の周囲に絶対破れない防犯バリアを展開! そうだ、俺とリコは出入り自由にしておこう。これで良しっと! モグモグ……そういや結局七夕はなかったな)」
全部食べ終えて、歯を磨きたくなるがこの家に歯ブラシは無かった。バーツの記憶を探ると、水で良くゆすげば魔法水の効果で、口中サッパリ、食べカスも、歯と歯の間に挟まったものも取れて、虫歯にならないらしい。
「(変なところで超未来文明だな……)」
水で口をゆすぎ、やることも無いのでベッドへ。
「(寝てる間に何か学習できないか? 取りあえずバーツの記憶を全部思い出そう。睡眠学習! よしセット完了! 嫌だけど朝7時に目覚まし魔法! そして睡眠! ……くか~……)」