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11、ダンジョン突入

ついた先は大きな広間だった。モンスターなど存在していない。


「10階層ごとにボスといわれる存在がいてな。そいつを倒すとそこに転移できるようになるんだ。誰が作ったのか知らないが、すべての迷宮ダンジョンは同じような造りだな。」


「あっちの階段から下に降りるのよ。ダンジョンの中は一日ごとに形を変えるから、道は覚えても意味ないわ。時間ももったいないし、どんどん下におりましょう。」


俺たちは階段を下りる。そこはまさに迷路だった。そしてあちこちでモンスターと思われる気配がする。


「51階層からはアンデットばかりだった。こなごなに砕けば倒せる。ただ、強力な闇魔法を使うアンデットメイジがちょくちょく出てきてな。そいつらに苦戦させられたんだ。まぁ俺たちも絶対ダンジョン攻略しなきゃならないわけじゃなかったから、ここまでにしたわけだ。」


「なるほどな。」


骸骨がそこらじゅうを歩き回っていた。色々な武器を持った骸骨がいた。が、俺のレベル上げも兼ねているため、片っ端からこなごなに砕いていく。そして56階層についた。


「あれがアンデットメイジよ。」


フードを被り、杖を持った骸骨が出てきた。


「今となっては怖くもなんともないな。つぶしてどんどん下に降りよう。」


俺たちは物理で押す。アンデットメイジは魔法と思われる黒い塊を打ってきたが、まったく聞かなかった。風が通り抜けたような感触がしただけだ。


「本来ならダメージと状態異常が付く魔法なんだが、本当に反則だな。」


スティがつぶやきながらどんどん奥に進んでいく。そして60階層に降りる階段の前に着いた。


「一応伝えておくが、ボスは強い。50階層のボスはかなり強力な奴だった。ただ経験値はうまかった。」


「スティさんが強いって言うってことはリュウさんくらいの力があるんですか!?」


「可能性はある。俺たち5人でなんとか倒したくらいだ。まぁそのころはレベルも今よりは低かったが、それでも完全な物理型で攻撃力は高く、防御もかなりのもんだった。その頃は回復役がいたから多少ダメージを負っても回復できたが、今は回復役がいないから不安だな。」


「そうか。まぁ問題ないだろう。」


俺はなぜかそんな気がしていた。トレイルはあまり真面目に聞いていないと思ったのか少し怪訝な顔をしていたが、俺が先頭をきって歩き出すと、3人とも俺についてきた。


60階層に現れたのは、王冠を被った骸骨だった。


「我が名はワイトキング。アンデットの中の王。」


モンスターなのに喋りかけてきた。リンはそいつの威圧感に恐怖して動けなくなっていた。


「よくここまでたどりついた。褒美に質問に答えてやろう。」


「そうか。このじゃあ聞くが、このダンジョンは何階層まであるんだ?」


「101じゃ。101階層まで存在しておる。」


「101か。ずいぶんと半端だな。」


「では答えた代わりに主らの魂をいただこう!」


大きな闇の塊が俺らを包む。そしてその闇が小さく塊、ワイトキングへ吸収される。


「な、何!?なぜ魂を抜けんのじゃ!?」


ワイトキングは動揺している。


「あらあら、さしずめ死神の契約みたいなものかしら?質問に答える代わりに魂を抜き取るとかそんな感じのね。」


「なるほど、悪かったなワイトキングとやら。俺たちにそれは効かない。」


俺の能力なのにスティとトレイルがドヤ顔をしていた。


「リン、あいつを倒せるか?」


「え、なんでですかリュウさん。」


「お前にも強くなってもらわないとな。ここまでは俺がほとんど倒したし、リンもレベル上げとけ。」


「え、あ、ありがとうございます!では!」


リンの杖が光がる。


「雷撃魔法Ⅲ!」


大きな雷が出て、ワイトキングに向かっていく。が、ワイトキングはそれを打ち消してしまう。


「わしに生半可な魔法は効かんわ!」


「・・・リン、今のもう一回打ってみて。」


トレイルがリンに言う。リンは言われた通りにもう一度放つ。


トレイルは魔法に合わせて矢を打った。矢が雷を纏った。そしてワイトキングへ向かい、矢がはしる。


「ば、馬鹿な。この儂が!」


ワイトキングは矢でこなごなになり、消えていった。



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