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第七十三話

どうも今日ピータンを食べた朝廷です。

昨日は投稿しないですみません。

色々していたら文章を書く暇がありませんでした……

それでは気を取り直して第七十三話スタートです!

トルンとの戦闘の後俺は急いで二人が戦っているところを見に行った。

かなり時間がたったため勝負が決まっていると判断したからだ。

それになんだか嫌な予感もする。


二人のところに着くとボロボロだが二人とも立っていた。

しかし遠目に見ていると片方の人影が崩れ落ちる。

それはハルだった。俺は急いで駆け寄りハルを起こした。

「大丈夫か!」

「ア、アレンさん。大丈夫です。まだ……」

「無理でしょ師匠。貴女はもう立てないでしょう。貴女の負けよ!」

そう言いながらユキは土で出来た槍で攻撃を仕掛けてくる。

ハルは土で壁を創ってその攻撃から身を守るがどっちの土も直ぐに崩壊してしまった。

もうどちらも疲弊しており精霊魔術を使わずに白兵戦に突入している。


それを見ていると隣に黒い髪を靡かせながらイルカルラが飛んできた。

「もう殆どの敵は片付けたわよ。」

「そうか……ありがとう。」

「それにしても彼女達もう泥だらけじゃない。止めないの、アレン?」

彼女は首を傾けて薄い微笑みを浮かべて聞いてくる。

「どうして止めると思ったんだ?」

「いえ。変に優しい貴方なら止めるものかとばかり思ってたんだけど。」

「止めないよ。だってこれは彼女達の戦いだからね。俺はそれを止めるほど馬鹿じゃないよ。」

「そう……」

彼女は俺の話を聞くだけ聞くと目の前の戦闘を見始めた。


二人とも取っ組み合いの戦闘になっているがいきなりハルが離れて距離をとった。

手には【土の精霊王の証】が握られている。

「ふっ。そんな形だけの物を取って何になると言うんですか師匠?まさかそれがあるから本物の土の精霊王になったなんて言うつもりですか?」

「いえ、これで貴女は終わりよユキ。本来ならこの手だけは使いたく無かったんですけどね。それにこれは形だけの物じゃないわよ。これが無いと世界からは認められないもの。だからこそこの証は前任者とその時の精霊王しか触れないようになっているんだから。」


ユキは不思議そうに首を傾げている。

「貴女一体何を?」

「これを私が持っているんだから今この段階で土の精霊王は私で貴女は只の土精霊になる。」

「っ!そんなに精霊王という事実が大事なのか!あぁもういい貴方には失望した。これで死になさい!」

そう言うとユキは自分の頭上にとても大きい槍を造り出して放とうとする。

「本当にごめんなさいユキ。安らかに……【王罰】」

そのスキルを使うとユキから力が抜けていってるのが分かる。更に頭上にあった槍も消えユキの体も透けていっている。

いつの間にか周りにはプレイヤー達が集まっている。


「嘘でしょ……」

「ごめんなさいユキ。本当にごめんなさい。安らかに眠って……」

そしてユキは消えていく。その直前に

「ごめんなさい。師匠……」

そう聞こえたのは間違いじゃ無いだろう。



「さてそれでは今回の報酬としてまずはこれを渡そう。」

あの後少し一人にしてくれとの事でハルは何処かに行ってしまった。

イルカルラも「紅茶楽しみにしてる」と言って空に飛んでいってしまった。

なので今は今回の報酬をプレイヤーに配っている。

サプライズとして全員に俺から取れた鱗を渡した。

実を言うと鱗って擦ると落ちたりするんだよね……

当然皆驚いている。

「まぁ今回はかなり協力してもらったからな。正当報酬と言うわけだ。それから前から伝えていた報酬だが君に渡そう。」

そう言って前に見た吸血鬼の子を前に出す。

その子にエリクサーを渡す。

彼はかなり混乱しているようで瓶と俺の顔を見比べている。

「さぁ何か聞きたいことがあるか?情報なら知っている限り伝えよう。」

「えっえっと……それじゃあ剣属性って何なんですか?」

ほぅそう来たか……

周りにいるプレイヤー達も真剣な眼差しでこちらを見てくる。


「剣属性というのは昔いた戦闘種族特有の物だったけど今は変わっているらしくその血が入ってる他の種族もいるみたいだ。でもそもそもこの剣属性と言うものの知識が無くなっていって今では剣属性でも無属性と判断されてしまう。それから剣属性は鋼の属性でもある。とこれぐらいだな俺が知ってるのは。」

「そ、そうですかありがとうございます。」

「あぁ役にたったのなら嬉しいよ。さてそれじゃあ今回はありがとう!」

そう言って俺は自分の家に【帰還】で戻っていった。

ハルは何処かに行ってしまったが今は一人にしておこうと言うことで明日探しに行く予定だ。

よしと言うことで今日はログアウトしよう。

【ログアウトしました。】


感想や誤字などがありましたら報告よろしくお願いいたします。

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